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<デブサミ2013>O2Oのデザイン~リブライズの次のステップ~

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by [2013年2月14日]

会場となった中目黒雅叙園

2月14日より2日間に渡り、東京目黒雅叙園にてDevelopers Summit 2013が開催されております。
数々のゲストスピーカーによる講演の中で、河村奨氏による公演「O2Oのデザイン」のセッションに潜入して参りましたので、その模様をレポートします。

講演者の河村氏はカフェのマスター!?

講演者の河村奨(つとむ)氏

今回登壇されたの河村氏は、普段プログラミングとデザインが半々、あとの半分はカフェのマスターと執筆作業などをしてるという、いろんな顔を持つユニークな方。
現在は、下北沢のオープンソースCafeというコワーキングスペースのマスターをしながら、現在は「リブライズ」というサービスの開発・運営などをされています。
マスターをしているオープンソースCafeでは、毎週日曜日に小学生を集めて、プログラミングが学べるコーダー道場を開くなどの活動もしているそうですよ。

リブライズとは?

リブライズ:http://librize.com/

河村氏が現在携わっているウェブサービス「リブライズ」は、昨年(2012年)度のFacebook App AWARDSでグランプリを受賞し、ワールドビジネスサテライトでも大きく取り上げられたサービスで、「本棚を図書館にする」というもの。
例えば、電子書籍化が進む今の世の中でも、会社に社内で共有の本棚があったり、居酒屋さんやカフェ(あとは美容院や病院などにもよくありますよね?)などと、本が無料で置いていあるところは多かったりと、まだまだ「紙の本」の存在感は大きいものです。
ただ、本棚があっても、どんな本が何冊あるか、などを把握しきれずに、うまく活用できてないケースは多いです。
そこで、オンラインから本棚を覗いて、その本が置いてある場所に行ってみよう、という、まさにオンライン→オフラインの流れをつくることができるのが「リブライズ」というサービスです。
サービス開始から5ヶ月ほどですが、150以上の図書館から2万8千冊を超える本がリブライズに登録されています。
ほぼ国内での登録になりますが、数は少ないものの最近は海外の登録もチラホラあるようです。

今回は実際に「リブライズ」を例にとり、今回の講演テーマであるO2Oのデザインについてお話をしてくださいました。

オンラインとオフラインの関係はより密接になってきた

O2Oとは、Online to Offlineの略称として最近よく使われる言葉ですね。
狭義にはオンラインからユーザを実店舗へ導くこと、とされてますが、これが進むとGoogleのProject Grassやアニメ「電脳コイル」の仮想現実の世界のような、オンラインとオフラインの境界がなくなっていくでしょう。

実は、オンライン→オフラインだけでなく、O2Oには様々なパターンがあります。

例えば、オンライン→オフラインの流れ。
これは、マクドナルドのチラシの割引クーポンや飛行機の搭乗チケットなどのような、クーポン、ソーシャルメディア上で伝えたくなる何か、特定分野の商品・サービスのクチコミ、店頭価格・在庫の事前確認、ゲーミフィケーション、出会いや交流、ギフトなどのシチュエーションで見られるものです。

次に、オフライン→オンラインの流れ。
これは、QRコードつきのポスター・チラシや、FacebookやForsquareなどのチェックイン・写真にコメントをつけたりなど、シェアしたくなる「なにか」に対してなされるものです。

さらに、O2O2O(オフライン→オンライン→オフライン)などというものもあります。
マクドナルドを例にあげると、トレイに敷かれているチラシのQRコードからマクドナルドウェブサイトにアクセスさせ、ウェブ紹介されているオススメメニューを追加で注文させるのがそれです。

というわけで、最近は、オンラインとオフラインとの行き来は頻繁に行われており、より一層不可分(=密接に結びついていて、分けたり切り離したりできないこと) になってきています。
メタデータと実際の物があれば、この流れをつくることができます。

リブライズが実現する仮想現実


リブライズは、本棚を簡単に図書館にするサービスですが、例えば次のような流れでオンラインとオフラインの間を行き来しています。

【管理者】Facebookアカウントでリブライズにログイン(オフライン)

【管理者】本についているバーコードを読み取り機でピッとする(オフライン)
※PCにUSB端子で接続するだけでマウスとして認識されて簡単に使えるようです!!!

【管理者】本棚をオンラインに公開(オンライン)

【ユーザー】本を貸りに実店舗を訪れる(オフライン)

【管理者】本についているバーコードを読み取り機でピッとする(オフライン)

【ユーザー】スマートフォンからFacebookアカウントでリブライズにログインし、QRコードで会員証を提示(オフライン)

【管理者】QRコードを読み取り、本に対して貸出履歴の情報を付加(オンライン)
★この貸出しアクションがFacebook側で自動的にシェアされる(オンライン)
→シェアされたアクションをみて更に本の情報が拡散されていく…(オンライン)

と、このようにO2O2Oの流れができあがるというわけです。

ウェブサイトとバーコードリーダーだけあればOK

このサービスのキーポイントは、専用のレジのようなPOS端末、業務システムなどは必要なく、PCにUSB接続のバーコードリーダー(amazonで2000円台で販売中という実はお手頃なもの)を繋げればすぐに始められる、というシンプルさです。
Amazonの商品例

PCを使い慣れない人でも、マウスと違ってバーコードリーダーを実際に手に持って動かせばいいので、誰でも簡単に作業できるのもポイントです。

むしろウェブサイト側の操作もバーコード化!

現在のリブライズのウェブサイトのUI(デザイン)をVer.1とすると、O2Oを更に促進するべく、河村氏はVer.2のUIを現在開発中だといいます。
Ver.2は、オフラインでのバーコード読み取り作業を、オンラインであるWEBのUIに統合してしまってはどうか?というアイデアから開発されたもの。
具体的には、本の読み取り作業だけでなく、ウェブサイトでの操作もマウスでなくバーコード読み取り方式になります!

実際のデモを簡単に再現してくださったのですが、こんなかんじで、ウェブサイト上のバーコードを、リーダーでピッ、ピッと読み取ってページが変わっていきます。画面の中の操作もバーコードにするとは、おもしろいですね。

オンラインの文法を現実に


O2Oを実現するにあたって最適なこれからのデザインは、オンラインの文法を現実にする、という新しい発想になるのではないか?という河村氏の提案でした。
こうした発想のデザインが広まることで、O2Oの流れがリテラシーの高い層だけでなく一般にまで一気に広まっていき、O2Oの未来がよりリアルに見えてきた気がしました。

なお、今回ご紹介頂いたリブライズのVer.2のUIですが、講演後の河村氏に質問したところ、来月あたりにはリリースの目処がたっているそう。また、今後スマートフォン向けのアプリもリリース予定とのことで、タブレット端末などからリブライズへの本棚登録がますます便利になりそうです。

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