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VRメディアの編集長が一堂に会した『VRメディアサミット』VR業界の展望やいかに?

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by [2016年9月13日]

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東京・渋谷にある会員制コワーキングスペース「TECH LAB PAAK」で『VRメディアサミット』が開催されました。壇上ではVRメディアの編集長らが「VRスタートアップの未来」「VRメディアの未来」について熱く語りました。今注目を集めるVR業界のメディアはVRにどのような未来を描いているのでしょうか。

編集長が語る! VRスタートアップの未来

左からMogura VR編集長 久保田瞬氏、PANORA VIRTUAL REALITY JAPAN編集長 広田稔氏、あおぞらVR 編集長 早坂亮輔氏、モデレーター・TECH LAB PAAK事務局 宇都宮竜司氏

―うまくいっているスタートアップとは?

久保田 うまくいっているスタートアップってまだ無いんじゃないですかね? 海外で数十億円とか調達していても具体的なビジネスモデルを作ってマネタイズをしているところは無いので。なのでこれから入ってくる人たちにもたくさんチャンスのある業界だと思います。

早坂 VRに限らない話ですが、資金などをきちんと押さえているというのがまず1個大事なところだと思います。FOVEさんは技術で特許をしっかり押さえていて、他のところを攻められないようにしてやっているのはうまくいくスタートアップの特徴じゃないかと思います。

広田 レイヤーでいうとローレベルなハードウェアとかプラットフォームを押さえられると、スタートアップとして広がったときに爆発的にいくというのはあると思いますね。

―注目しているスタートアップ

久保田 (バーチャル集会アプリの)クラスターさんですね。イベントとかをリアルでやるのは家から出ないといけなくて面倒なので、VRの中でコミュニケーション空間を作るというものはいいんじゃないかと。

早坂 VRというとメガネをかけて、というイメージがあると思うんですけど、僕が注目しているのは味覚を表現する「プロジェクト・ノーリッシュド」というプロジェクトです。ヘッドセットをつけて香りの出るディフューザーと3Dプリンタで出力したこんにゃくや寒天などを食べて食生活の改善をしていきましょうというプロジェクトで、お金も数千万円単位で出ているので面白いなと思っています。

-VR/AR/MRの「隠れた真実」とは?

広田 今年はVR元年と言われてますけど、なんとなく自分の中で大きく盛り上がるのは2020年くらいかなと思っています。iPhoneとかも日本で初めて販売されたときには我々メディアは飛びついたんですけど、一般人への浸透を考えるとそこまでではなかったみたいな。だからやっぱり一般の方がVRを手に取るにはもうちょっと時間もかかるし、さらにVRを体験しないと価値がわからないところもあるので、普及自体はちょっと先になるかなと思いますね。

早坂 VRの問題の一つに斜視になってしまうので年齢制限があるという問題がありますが、海外のプログラムでは斜視を改善する「VIVID VISION」というVRプログラムもあります。VRで斜視になるのが怖いと思っている方もいると思いますが、実は斜視を治すプログラムもあるということをお伝えしたいです。

-2020年の東京オリンピックがVRでこんな風に変わる

広田 (VRで)中継しているんじゃないですかね。テレビが第1のディスプレイとしてあって、このシーンでこの場所に行ってみたいというときにHMDをつけて「ボルト速ぇ!」みたいな感じを間近で味わえる第2のディスプレイという選択肢で使われるというのもアリだと思います。

久保田 あとはあの箱なのかですよね。HMDは小型化・軽量化もされていくと思うので、見た目は決して今の箱ではなくなっているんだろうなと。どこまで小さくなっているのかはわからないですけど、まったく同じ形であるというのはありえないだろうと思います。

早坂 リオオリンピックをずっと見ていて、体操の白井選手とかめちゃくちゃ回転するじゃないですか。でも我々素人にとってはイマイチ凄さがわからない。それで選手の視点、白井選手の回転している視点をVRで味わえると、とんでもないことになると思うんですよ。なのでアスリートの凄さみたいなものをVRでもっと伝えて盛り上げられるんじゃないかなと思います。 

―今後VR業界にどんなことを仕掛けていきたい?

早坂 僕はもともとPANORAさんやMoguraさんのファンなんです。国内外の情報を網羅してくれていますし、ずっと見てます。なのでそこは僕が出すことじゃないので、ちょっとVRに興味のある人や若い10代20代の学生さんたちといった人がメディアを見てVRが面白そうと思ってくれるような成長をさせていきたいなと思っています。

久保田 メディアというのはベースにしか過ぎないと思っています。情報を仕入れるだけではVRの良さはわからないので、イベントとかいろいろやってますけど、誰もやってないような面白いことをできたらいいなと思います。メディアをベースにしていろんなVRを普及させていくことをひたすら考えていきたいですね。

広田 実直にメディアをやっていきたいなというのが正直なところです。今のVRって情熱みたいなものが凄く生まれている時代だと思うんです。次の時代になってVRの黎明期を振り返ったらいい話いっぱいあるなというような皆さんの情熱をサイトに集めて、この業界が熱いということを伝えていきたいです。

編集長が語るVRメディアの未来

左から、VRFREEK 編集長 上林将司氏、WebGL総本山 編集長 杉本雅広氏、VRbeat 編集長 高橋ピョン太氏、Social VR Info 編集長 原孝則氏、モデレーター・(株)クリーク・アンド・リバー社 渡辺愛美氏

-VRメディアを運営している理由

上林 VRFREEKを出版している寺島情報企画は「DTMマガジン」という雑誌も作っておりまして、創刊した当時は新しいものだったんです。そして今、新しいものは何かと考えたときにVRに注目しました。周りを見るとVRの紙メディアは1つもなかったのでVRをやるようになったんです。

杉本 最初に言っておきますがWebGL総本山はVRメディアではないです(笑)。最初はWebGLの素晴らしさを伝えたいという気持ちでWebGL総本山を立ち上げたのですが、WebにVRの波が来ているならと思い、ViveやOculusを入手しました。VRは素晴らしいなと思うのでWebGL中心ではありますがVRのコンテンツがあれば積極的にシェアしていきたいなと思います。

高橋 実はVRは昔からあるのですが、昔の人はVRの凄さをわかっていないと思うんですよ。なのでそういった方に、VRは凄いっていうことを伝えたいのと、ギャフンと言わせたいというのもあって(笑)、僕の思っている面白さをメディアで伝えていきたいと思っています。

 VRを更に盛り上げていく中でメディアは何かのきっかけであったり、橋渡しであったり、一番簡単に始められるものなのかなと思っています。運営する最大の理由としては好奇心です。初めて経験して「これは凄い」と思って、やはりその一番最初の衝撃というのはなんともいえないものでした。

-こんなVRは嫌だ

 一番は普及しないといけないところだと思います。数十年前にもかなりマニアックなものとしてニッチな世界で出ていて、今回も一般のユーザーに届かないというのは最悪の結果かと思います。VRの魅力は実際に体験することで伝えられます。メディアとしても単純な文章と画像だけで伝えてもしょうがないので、どういったアプローチができるのかというのも考えなければならないと感じます。

杉本 VRを嫌いな人を減らしたいですね。一人でも多くの人にとってVR体験が楽しい思い出であってほしいと思います。VRには楽しいもの、エキサイティングなもの、医療などいろんな可能性があると思いますが、できるだけ人類にとっていいものになってほしいなと。そのために自分にできることを日々考えていきたいと思います。

上林 VRにはまだかなり問題点はあると思うんですけど、これから現実とVRの境がわからなくなるくらいVRがメインになってくる可能性もあるのかなと考えています。そんな中でも本物のリアルな体験を、本をめくるようなことを忘れないでいきたいと考えています。

-今後どんなメディアにしていきたい?

 今のところVRゲームがかなり多いので、医療や教育、アミューズメントなども網羅して情報の提供をしていきたいと思います。また、価値の高い情報を提供していくのはもちろんですが、メディアとして情報を提供する以外のとこもやっていかなければというのは痛感しています。それこそ我々がVRを作ってもいいですし、VRでしか見られないメディアを作ったり、枠にとらわれないメディアとして新しい挑戦をしたいです。

高橋 メディアとしての存在がVRになったときに変わっていく気がしています。でもどう変わっていくかはわからないし、変わったものがメディアとして機能するかもわからないし、つまらないかもしれない。でもやってみたいという気持ちがVRと共に芽生えてきている部分もあって、いいものに昇華すれば新しいメディアの1つになると思っています。できればVRの中で取材したりとかを考えていきたいですね。

杉本 Webの人たちがぜんぜんVRに注目していない感じがするので、せめて自分ができることは事例を見せたり、楽しさを伝えたりというところかと思っています。地道な感じにはなってしまいますがWebでVRもできるし、VRはこんなに素晴らしいものなんだということを伝えたいです。

上林 紙のメディアは情報がかなり限られてしまうんですけど、その少ない情報だからこそ伝えられること、厳選した情報を重要視していきたいですね。紹介した会社の方からのフィードバックでベンチャーキャピタルから連絡があったというお話を聞いたので、VRFREEKに載ったから連絡したというようなブランド力みたいなものを作っていけたらなと思います。

▼登壇メディア
Mogura VR
PANORA
あおぞらVR
WebGL総本山
VRbeat
Social VR Info
VRFREEK

▼関連リンク
TECH LAB PAAK: ITクリエイターのためのコミュニティースペース
FOVE
クラスター
プロジェクト・ノーリッシュド
Oculus Rift
VIVID VISION

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