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様々なソフトウェア音源をバーチャル結線! VRで構築する楽器サンドボックス『SoundStage』

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by [2016年8月16日]

 最近話題となっているVR技術ですが、その技術を活用した音楽ソフト『SoundStage』がリリースされました。今回はその概要を紹介したいと思います。文:内藤 朗(有限会社FOMIS)

VRで音楽制作!?

 VRとはVirtual Realityの略称であり、日本語訳として「仮想現実」を意味するキーワードであることは良く知られていると思います。一般的な意味合いとしては、理工学的テクノロジーを使用して視覚や聴覚などの感覚に働きかけることによって、実在している物などがその場所になくても、あたかもそこに存在しているかのように感じられる環境を人工的に構築する技術といえます。例えば現実的にはありえない状況や理論的には不可能とされる事象でありながら、その環境下でどうなるかを体感できるようなゲームやアトラクションなどはVRの一例と言えるでしょう。
 ちなみにVRに似た用語としてAR(Augmented Reality:拡張現実)もありますが、これは巷で話題沸騰中のアプリ『ポケモンGO』で使用されている技術がその代表的な例で、コンピュータを使用して現実の環境に様々な情報を追加拡張する技術やその環境自体を表すキーワードです。
 このような技術を駆使して開発された音楽ソフトがSoundStageです。

バーチャル楽器のサンドボックス

 SoundStageは、オンラインゲーミングプラットフォーム『STEAM』上で動作し、HTC社とValveによって共同開発されたバーチャルリアリティシステム『Vive』を使用する環境で楽しむことができる音楽ソフトです。STEAMに対応した音楽制作ソフトもリリースされているタイトルは日ごとに増えており、CakewalkのDAWソフト『SONAR Steam Edition』を始め、Stanton DJのDeckadance 2などもリリースされています。
 このSoundStageでどのようなことができるかは、紹介動画を見るとその概要がお解り頂けると思いますが、SoundStageは様々な楽器や音楽制作機器などを自由に取捨選択して音楽を奏でるシステムを作り、演奏などを楽しむことができるものです。開発元のサイトではSoundStageは「部屋規模のVAによる特別に構築された楽器のサンドボックスである」という説明がなされています。これは、プロのDJが新しいサウンドを作り出していくため、あるいは趣味としてバーチャルドラムの演奏を思い切り楽しむためなど、個々人を表現するための様々なツールセットとなるようです。
 まずはプレイ環境を作ることから始めますが、キーボード、スピーカー、ドラムセットなどを選び、それを論理的にケーブルを結線し、構築していきます。

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キーボードや音源モジュールなど各種ツールを選ぶ画面

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キーボードを選んで表示させた状態


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選択した各種機器をバーチャルケーブルで接続している状態

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バーチャルドラムセットも現実で市販されている電子ドラムのようなデザインになっている

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バーチャルドラムセットを演奏している状態

 このように環境を構築したのちに、バーチャルキーボードや3Dテルミン(=モーション・コントロールド・VRインストゥルメント?)などを駆使してSoundStage上でジャムセッションを行うことができます。

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3Dテルミン(=モーション・コントロールド・VRインストゥルメント?)を演奏している様子

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VRインストゥルメントの本体と思われるイメージ

 また、SoundStageで用意されているツールには、この他にもモジュラーシンセサイザー、サンプラー、シーケンサーなども用意されていますので、まさに自分だけの夢のスタジオが作れるといっても良いでしょう。

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モジュラーシンセサイザー本体はこのような感じになっている

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サンプラー本体。サンプラーの音色を変更する際には下部に配置されているデータカートリッジタイプのモジュールを差し替えて行うと思われる

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おそらくステップ入力方式と思われるシーケンサー本体

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前述のサンプラーの音色カートリッジを変更しながら、パフォーマンスしている状態。まさに近未来のステージを見ているような印象だ

 気になる動作環境ですが、SoundStageを使用するための推奨システム環境は、

  1. OS: Windows 7 SP1以上
  2. プロセッサー: Intel i5-4590 / AMD FX 8350同等、あるいはそれ以上
  3. メモリー: 4GB RAM
  4. グラフィック: NVIDIA GeForce GTX 970 / AMD Radeon R9 290同等、あるいはそれ以上
  5. ストレージ: 250MB以上

となっています。
 パソコン本体に求められるスペックは、もちろん性能の高い方がより快適に使用できると思いますが、それほど高性能ではなくても十分楽しめるものになっているのではないでしょうか。SoundStageは現状ではまだ開発途上にあるソフトであること、日本語未対応という状況ではありますが、VR技術を使用した音楽を楽しむソフトとして要注目であると言えるでしょう。

▼参考リンク
SoundStage: Make Music in VR
STEAMとは?
HTC Vive

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