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VR表示にも対応!アプリ開発者が欲しい機能を詰め込んだゲームフレームワーク『VRUE』インタビュー

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by [2016年8月04日]

 VR元年と言われている2016年。国内外で様々な体験会が行われたり、アトラクションが誕生したりと大きな動きが見られますが、日本が開発するVRアプリはというと、まだまだ伸びしろがあるようです。そんな状況に、良い意味で待ったをかけてくれそうなのが、株式会社ブループリントが2016年7月14日に発表した、VR表示対応のゲームフレームワーク『VRUE(ブルー)』です。同日リリースされた、VRUEを用いて作られたスマホゲーム『脳内潜入3Dシューティング Motivator(モチベーター)』は、リリース2週間未満時点でかなりの高評価レビューが集まっています。ブループリントとは何者なのか……そして『VRUE』の今後の展開についてお話を伺いました。

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お話を伺った取締役CTOの久保一人氏(左)とプロダクト開発部の森永博仁氏(右)

VRUE ゲームを効率的に開発するためのフレームワーク。VRモード、PUSH通知、App Store / Google Playストアでの課金、SSP『アドフリくん』による広告表示、SNS連携、多言語対応、ゲームデータ管理、バージョン管理、レビュー依頼の表示等、多種多様な機能の実装が簡単に行えるため、開発者はメインとなるゲーム部分の開発に集中できる。

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ゲームを作るために設立されたブループリント

事業内容についてお聞かせください。
 弊社は2015年4月1日、D2Cのゲーム部門を引継ぎ独立した、ソーシャルゲームをメイン事業とする会社です。元々はパブリッシャーとしてプロデュースやディレクションを行っており、開発は外注していました。しかし今後、ネイティブアプリで良いものをスピーディーに作るためには、社内でのプロトタイプ作りなどが必要と判断し、昨年秋から採用などを含め、内製体制を作りはじめています。『VRUE』や『Motivator』は今年の2月から取り掛かり始めました。

既に成熟しているアプリ市場への参入に対して、不安はなかったのですか?
 不安よりも、「しっかりしたゲームを作るんだ」という想いが強かったです。私たちは既存のアプリを運用するだけでなく、新しいことがしたいと考え、D2Cから5本のタイトルのみを持って独立しました。入れ替わりの激しいゲーム市場の特性上、新しいことをスピーディーにやることこそが何よりも重要だと考えています。

人気のタイトルは何ですか?
 NBAドリームチームです。こちらはNBAからも高く評価していただいています。リリースして3年ほどが経ちますが、まだまだユーザー数も多く、バスケ好きやNBA好きなコアなユーザー層に長く遊んでいただいています。昨シーズンのウォーリアーズブーム※や、オリンピックの米国代表(ドリームチーム)などに関連して、NBA人気が出ると予想されるため、まだまだ伸びていくのではないかと感じています。運用チームはNBA好きなメンバーが多く関わっており、NBAファンのツボを押さえたユーザー目線での運用を心がけています。※2015-2016にゴールデンステート・ウォリアーズがレギュラーシーズン最多勝記録を樹立。エースのステフィン・カリーは3ポイントシュート成功数で自身がもっていた記録を大幅に更新、初の得点王に輝いた他、シーズンMVPを2年連続で受賞した。

ゲームフレームワーク『VRUE』とは?

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VRUEのロゴ

VRUE開発に至る経緯を教えてください。
 ソーシャルゲームには「これ」というモデルがありましたが、ネイティブゲームになってからは昔ながらのコンシューマーゲームの企画に近くなってきて、本当に面白くて新しいアイデアを見つけていかないと生き残れなくなってきました。新しいアイデアは前例がなければないほど、世の中に出すことが難しく、また出してみないとわからないものです。そこで、プロトタイピングするにしてもR&Dするにしても、コンパクトに出すためにVRUEの構想が持ち上がりました。機能については、ゲーム以外のところはどんどん効率化していけるようにしたいという話をしながら決めていきました。

VRUEはスキル不足を補うものですか? それともこれまでの開発が楽になるものですか?
 どちらかといえば、後者を想定していました。ただ、フレームワークをUnityで作っているのでUnityが使える人ならどちらも網羅できるところを目指しています。ゲーム部分は作って頂く必要がありますが、例えばゲームの結果画面をシェアしたいと思ったら、そこにVRUE上でそのボタンを配置して頂ければそれでもうできるようになります。

VRUEはどうすれば使用できますか? 料金や想定されるユーザー像は?
 定型のものはありませんので、ご相談頂いたところとお話ししていければと。どんな方に使いたいと思って頂けるかにもよるかと思いますが、規模の小さいインディーズの開発者さんに使って頂けたら嬉しいです。あとは学校でゲーム作りを学んでいる方が、VRUEを使って、作ったアプリを市場に出せるレベルまで持っていけたら良いですね。

VRUEは新規事業として伸ばしていくのですか?
 既存のサービスは今のファンを大事にしながらしっかり運用していきます。
 さらに今後は内製の体制ができてきているので、そこからも同じようにヒット商品を作れるように準備しているところです。今後のタイトルを考えたときに、VRもやっておくべきかと思いチャレンジしてみたのがVRUEでありMotivatorなので、VRUE単体で新規事業として伸ばしていくという具体的なイメージはまだ無いです。VRの市場は今後どうなるかわかりませんので、いつでもいけるようにVRをウォッチしつつ技術も磨いています。

SSPにアドフリくんを採用した理由は?
 ワールドワイドに広告を出そうと決めていました。インタースティシャルなども対応していて、動画広告ができるSSPを探していて、参加されているアドネットワークの数などから決めました。

VRUEを広めるための施策はありますか?
 元々社内で使おうとしていたものなので、現在はこれといってありません。いつ「その時」が来ても良いように着々とバージョンアップは続けています。

今後実装予定の機能は?
 すでにノーティフィケーション(アプリからの通知)などをしっかり管理できる機能の他、端末のルート化やジェイルブレイク(脱獄)の検出機能、アプリの初回ダウンロード時のリソース管理等は揃っています。今後は他の人と遊ぶためのデータ共有等、横の繋がりができる機能を増やしていきたいと考えています。

VRUE事業にゴールはありますか? 何をもって成功としますか?
 最終的には内製で大きなタイトルを作っていくのが目標なので、内製コンテンツの基盤としてVRUEが支えているという状態になることがゴールです。
 あくまで外部のどなたかに使って頂くというのは+α要素で、もしかしたら喜んで頂ける方もいるかもくらいの気持ちです。

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MotivatorをVRモードで表示したところ

VRUEを使った第一弾VR対応ゲームアプリ『Motivator』を作ってみていかがでしたか?
 VRUEとMotivatorを同時進行で作っていたため、足りないものをそれぞれに加えていくというのが大変でした。Motivatorを作りながらVRUEにどんな機能が必要なのかを常に検討していくというイメージです。
 モバイルVRも初めてだったため、Gear VRとCardboardとMilboxTouchの微妙な差もかなり調べました。VRということで両目用に描画が必要なのでカメラの調整やパフォーマンス面、さらに近づいてくるものから立体的に音が聞こえるというSpatial Audioもトライアルができて良かったです。
 VR酔いについても、視界が揺れると酔うことがわかっていたので、円の中心にカメラを置いておけば酔わないだろうと。Motivatorは、前進するだけで、ものが近づいてくるゲームなので、Spatial Audioも試しやすいですしね。試したいことを試せるような技術ドリブンな企画でやりました(笑)。
 あとはCardboardでプレイする際はBluetoothのゲームパッドを使うのですが、iOSではMFi(Made For iPhone/iPad/iPod)の認証を通っていないゲームパッドが使えないことを知りました。これもやってみてわかったことですね。

MotivatorのGear VR版はまだですか?
 Oculus Storeへ申請中ですが、3週間かかるらしいんですよ。長いですねぇ、NGの場合も3週間待つことになるのかが分からないのはつらいですねぇ……(笑)。

求む! サーバーエンジニア

今後の展開についてお聞かせください。
 次回以降は企画ドリブンで考えています。いくつかテーマを決めて社内コンペをして、その中でシンプルで面白そうなものを作っていきます。現在はVRUEを使った2本目のVR対応アプリを2016年10月くらいのリリースを目標に作っているところです。
 VRUEを使いたいというインディデベロッパーさんが登場して、日本から面白いVRアプリがどんどん出て行ってくれたらうれしいですね。

読者にメッセージをお願いします。
 まずは小規模なゲームでスタートしましたが、2017年以降に予定しているビッグタイトルに向けて着々と準備を進めています。その中で最大の課題はサーバーエンジニアの採用です。VRは人材を採用する際のネタとしての役割もありました。弊社が内製で作っているというイメージが無いのもあってVRUEやMotivatorを早く出したかったんです。これからもっと開発のスピードと規模を上げたいので興味がある方はぜひ! この会社規模で、既存のものを運用しながら新しいものを生み出し、VRに挑戦していくところはなかなかないと思います。スキルをあげるにはすごくいい環境です。
 また弊社はパブリッシャーでもあるので、アプリ開発者の方からのVRUEに関するお問い合わせもお待ちしております。ゲーム部分だけ作って頂き、弊社がVRUEを使ってリリースして、収益をレベニューで配分するモデルも良いかなと考えています。

▼関連サイト
株式会社ブループリント
ゲームフレームワーク『VRUE』
Android:脳内潜入3Dシューティング『Motivator』
iPhone:脳内潜入3Dシューティング『Motivator』

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