Medical Realities

医療現場でも活用が進むVR

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by [2016年6月27日]

Medical Realities最近、あらゆる分野に次々にVRが導入されるようになってきました。医療分野も決して例外ではありません。さらに一口に医療のVRといっても、その用途はさまざまです。

今回は、トレーニング、治療の際の身体的・精神的負担の軽減、手術のビジュアル化と大きく3つの柱に分けて紹介していきます。

臨床前のトレーニングに

内視鏡手術や関節鏡手術などモニターを見ながら行う手術では、VRがトレーニングの際に使われています。これらの手術では、二次元画像のモニターで三次元空間を把握したりモニターと手の操作を合わせる必要があるなど高度なスキルが要求されます。それらを鍛えるにはVR技術は適切であると考えられています。

CAEヘルスケア社のVRレーニングシミュレータ「バイメディックス」

また、2016年4月14日からMedical Realitiesによって医療学生向けに外科手術のVRストリーミングも開始されています。一般人も閲覧可能ですがグロテスクな部分があるので注意は必要です。視聴に必要なものはGoogle Cardboard などの VR ゴーグルと、Spot Seven ltd.が出しているiOS 、Android用の視聴用アプリ「VRinOR」のみです。アプリのダウンロードは17歳以上しかできませんが、VRゴーグルは数千円台から用意されているので年齢制限さえクリアすれば気軽に視聴できるでしょう。医学生はもちろん、興味のある方は視聴してみてください。
▼手術の訓練映像

患者の苦痛緩和

VRを用いて患者の脳を騙すことによって身体的な痛みの緩和、精神的苦痛の克服につながっています。例えば、火傷の治療の際にVRで脳を騙すことによって雪国にいるかの錯覚を与えたり、高所恐怖症やPTSD(Post Traumatic Stress Disorder :心的外傷後ストレス障害)の治療に用いられています。

脳に錯覚させることはリハビリの治療にも有効です。今後もっと多くの怪我や病気に応用されていくことでしょう。

治療前のビジュアル化に

3Dプリンターで人体の内部を再現、VRが医療現場を進化させる(ITpro)より

治療にVRを役立てるには一手間かかります。この技術に取り組んでいるのは神戸大学大学院医学研究科 神戸大学医学部附属病院 内科学講座消化器内科学分野 杉本真樹特務准教授です。

ITproによると、杉本氏は現実世界から収集したデータを基に3Dデータを作成して、VRで表現するという技術を駆使しています。具体的には、まず患者の体をCTスキャンで撮影し、得られた2次元の画像データを3Dデータに変換して使っているのです。この技術は既に年間50もの現場に応用されています。手術前に患者の体内を確認できるので、より入念に手術のシミュレーションができ、今後の普及が強く期待されています。

このようにVRは医療分野の中でも様々な面で活躍しています。この技術自体はまだ駆け出しですが、今後更に普及すれば医学生の教育や治療に欠かせない存在となることでしょう。

▼参考リンク
バーチャルリアリティ心臓・腹部超音波検査トレーニングシミュレータ
神戸大学大学院医学研究科内科学講座消化器内科学講座HP
3Dプリンターで人体の内部を再現、VRが医療現場を進化させる(ITpro)

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