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『COGY(コギー)』自転車のようにオシャレな車いすとVR技術でリハビリをもっと楽しむ

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by [2016年6月21日]

左:障害者水泳選手 村田奈々氏/中央:車いすフェンシング日本代表強化選手 安直樹氏/右:株式会社TESS代表取締役 鈴木堅之氏

左:障害者水泳選手 村田奈々氏/中央:車いすフェンシング日本代表強化選手 安直樹氏/右:株式会社TESS代表取締役 鈴木堅之氏

2016年6月21日、株式会社TESSより、世界で唯一の足こぎ車いす『COGY(コギー)』が発表されました。COGYは2008年より展開されているProfhand(プロファンド)の名前とブランドをよりわかりやすくリニューアルしたもので、麻痺などの障害で歩行が困難な方でも、少しでも足を動かすことができるなら自力でこげる可能性のある車いすです。VRシステムやアプリと連携することによって、楽しくリハビリを行うことができるようになりました。

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従来の車いすとは全く違うスムーズな動き

「COGY」を漕ぐ安選手。写真に写らないほどのスムーズさで鮮やかにターンを決めました。

COGYを漕ぐ安選手。写真に写らないほどのスムーズさで鮮やかにターンを決めました。

COGYはその名の通り、自力で漕ぐ車いすです。足が不自由なのに漕げるのか、と疑問に思われる方も多いでしょう。生後まもない赤ちゃんの足を床につくように抱き上げると、歩くように足を動かすことがよく知られています。これは脊髄(原始的歩行中枢)の反射によって起こります。右足を踏み出すと、次は自然と左足が動くという反射です。COGYを漕ぐ仕組みはこれを利用しています。どちらか片方の足が少しでも動くのなら、COGYを漕ぐことができる可能性があります(必ずしもすべての方が漕げるわけではありません)。

東北大学名誉教授 半田康延氏

東北大学客員教授 半田康延博士

COGYは東北大学客員教授の半田康延博士を中心としたグループによって開発されました。当初はProfhandという名前でしたが、本格的に国内外へ展開していくにあたって、わかりやすくCOGY(コギー)という名前に改称されました。

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センサーを埋め込んだペダルと連動することによって、リハビリの状況(踏み込む力)をリアルタイム測定してくれるリハビリ支援アプリ『COGY+(コギープラス)』も同時にリリースされています。

とってもオシャレ! 変わった自転車のような乗り心地

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発表会のあと実際に試乗させていただきました。COGYのカラーバリエーションは2色。黄色(SOLID YELLOW)と赤(ITALIAN RED)です。どちらも競技用自転車のようにスタイリッシュで、従来の「車いす」に対するイメージを大きく覆す外観です。

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ベルトで足を固定します。

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左右の旋回運動は手で制御します。右に曲がりたいときは右(身体の内側)に、左に曲がりたいときは左(身体の外側)に向かってアシストハンドルを回します。

旋回のために必要なスペースはほんの少しで十分です。上達すればその場でコーヒーカップに乗っているようにクルクル回ることもできます。会場の椅子と椅子の間を走り抜けることももちろん可能でした。乗り心地は自転車に近い感じです。フットペダルがやや前方にあるので、遊園地にある足漕ぎ式のコースターや、スワンボートのようで、楽しく移動することができます。

前に大きなタイヤが2輪、後ろに中くらいのタイヤが1輪、補助用の小さなタイヤが複数ついているので、漕いでいる最中に不安定な姿勢になったり、倒れそうになったりすることはありませんでした。最速で早歩き~小走り程度の速度が出ますし、訓練次第では多少の坂道も自力でのぼれるようになるそうです。

Google マップを利用したVR散歩体験

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これは「COGY VR システム」の専用架台です。

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専用架台の上に「COGY」を設置します。

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専用架台には2つのセンサーがついています。前輪1つと後輪の動きを感知することによって、「COGY」の動きをヴァーチャルで再現します。

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Google マップと連動させると、室内にいながらにして世界中のありとあらゆる場所を走ることができます。上の写真は東京上空を空中散歩している状態です。太平洋の上だって渡れます! 『魔女の宅急便』のトンボ(空飛ぶ自転車の少年)になったような気分でした。

ストリートマップに切り替えると、実際の道路を想定した散歩もできます。また3Dで作った迷路を抜けることによって、楽しみながら空間認知力を高めるリハビリなども行うことができるそうです。

日本はすでに超高齢化社会に突入しています。また高齢者でなくとも、急な事故で歩行が困難になる方もいらっしゃいます。今後ますますリハビリ支援システムが重要になるでしょう。COGYはただリハビリを支援するだけでなく、「漕ぐのが楽しい」「意欲がわく」と感じられるのが素晴らしいと感じました。今後各地で体験会が開催されるそうです。機会がありましたら、まずはお試しで乗っていただければと思います。

▼関連リンク
COGY|あきらめない人の車いす。
株式会社TESS

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