shikumi

過信は禁物? 緊急地震速報の意外な落とし穴に要注意!

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by [2016年4月19日]

熊本地震を機に地震対策への関心が高まっている今日この頃、スマホに緊急地震速報が届くよう設定した人もいると思う。そんなあなたに知っておいてもらいたいのが緊急地震速報が抱える大きな課題だ。

緊急地震速報の仕組み

その課題の前にまずは緊急地震速報の仕組みを知る必要があるだろう。地震波にはP波(Primary「最初の」の頭文字)とS波(Secondary「二番目の」の頭文字)が存在し、P波はS波より速く伝わる(P波は秒速約7kmでS波は秒速約4km)。

しかし、地震の揺れを引き起こすのはほとんどS波で、P波が来ても気づかない程度しか揺れない。そこでP波を地震計が感知した時に地震速報を流すことで、S波が来る前に地震が来ることがわかるということだ。

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P波とS波の速度の差がカギ

直下型地震の場合

ところが直下型地震が発生してしまうと、震源地との距離によっては、緊急地震速報は間に合わない可能性が高い。なぜなら、P波が届くまでの時間とS波が届くまでの時間のラグが普通の地震と比べてとても小さいからだ。

例えば、ある場所が震源地から100km離れていたとしたら、ある場所へP波が到達するまで14秒、S波が到達するまでには25秒かかり、そのラグは25-14=11秒となる。それだけあれば地震への対策を講じることができるだろう。

一方で10kmしか離れていなかったとしたらP波が到達するまで1.4秒。S波が到達するまで2.5秒かかり、その間には1秒強しかないので、地震速報が間に合う可能性は低い。

正確性もまだまだ?

直下型地震に対応できないだけでなく誤報がそれなりにあるというのも緊急地震速報の課題の一つだ。

キャプチャ

地震速報の精度はあがりつつあるが…

今回の熊本地震に際しても、震度予測が実際の震度を大きく上回ったり、二つの地震を一つにカウントしてしまったりといったミスが見受けられた。5年前の東日本大震災のときも、135回の警報のうち75回の警報は空振りとなってしまったという苦い経験もある。
ここ数年で正確性は改善しつつあるものの誤報の可能性が0になったというわけではない。

現状は緊急地震速報が万能ではないことから、個人個人の地震対策の重要性が高まっているのは確かだ。今回を機に緊急用の食料品の備蓄や地震対策アプリのインストールなどから始めてみてはいかがだろうか。

●参考リンク
気象庁 緊急地震速報の仕組み
平成27年度における取り組み 緊急地震速報の精度検証について

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