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「VR酔い」よりも深刻? 興ざめな配線問題を解決するワイヤレスこそVRの未来だ

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by [2016年3月09日]

Nitero今のところ、高クオリティなVR体験をするためには2つのものが必要だ。一つが、ハイエンドPC。Oculus Riftの公認であるOculus Ready PCのお値段は安くて900ドルもする。もう一つ必要なのが、もちろんヘッドマウントディスプレイ。Oculus Riftは599ドル、HTC Viveは799ドル。最低でも、16、17万円が初期投資として必要になってくる。
その上、こうしたハイエンドPC向けHMDは有線でPCにつながっているため、せっかくのVR体験の邪魔になるという問題も抱えている。VRが抱えるこうした問題を解決すると言われているのがワイヤレスHMDだ。

低価格かつ便利! 進むワイヤレスHMDの開発

Gear VRで高品質VR体験を『AirVR』

韓国の企業であるClickedはGear VRで、PCのハイエンドコンテンツを運用することを目指しAirVRというプロジェクトを立ち上げた。その仕組みは、読み取った頭部の動きやキー操作をWi-Fiを通じて、PCに転送。PCが画像をレンダリングし、スマホに戻して表示するというもの。

ここでもっとも心配されるのが、遅延だろう。VRの場合、他の映像機器と異なり、遅延が発生すると「VR酔い」が発生し、VR体験を著しく損なう可能性がある。だが、Clicked社は、遅延の大幅縮減に成功したという。通常なら70msから100ms(0.07~0.1秒)の遅延が、20msつまり0.02秒まで抑えられている。
必要最低限の部分だけをレンダリングし、ビデオ圧縮をほどこすことで、転送量を可能な限り小さくし、遅延を減らすといった試みに加え、首の回転角度分、逆方向の映像を表示し、映像のつじつまを合わせる、いわゆる「Time Warp」(タイムワープ)機能を使うことで、違和感を無くしている。
Oculus TouchやPS Moveのようなコントローラーデバイスを利用するには、更なる遅延改善が必要だとされるが、将来的にはOculus RiftやHTC Vive並みの機能も実現できると言われている。

すでに発売を決定している企業も

60GHzのWi-Fiソリューションに着目するNitero社はワイヤレスVRの発売を2016年の後半に予定している。同社は、60GHzの高速通信とビデオ圧縮により、遅延を100ms(0.1秒)まで圧縮することに成功した。CEOのPat Kelly氏は、将来的には、8K以上のVR体験をワイヤレスHMDで実現できると考えている模様。

また、Nitero社はワイヤレスHMDは従来のHMDより、コストを抑えられると述べており、600ドル以下の値段を目指しているようだ。最も、パートナーとなるVRHMDメーカーとは現在交渉中としており、正式な発表には至っていない。

ほとんどのパソコンがワイヤレスで繋がっているこの世の中、来年か5年後になるかは分からないが、HMDもワイヤレスになる日は必ずやってくるようだ。

●参考リンク
Clicked AirVR
UPLOAD Nitero Promises Wireless Desktop VR Product by the “Second Half of 2016”
nitero

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