「戦艦大和バーチャルリアリティ復元計画」より洋上の戦艦「大和」全景長波無線用空中線の追加などで前回展示よりも格段に密度感が向上している

Ocufes Final を見て歩く 【その1】HTC Vive~戦艦大和VR復元計画

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by [2016年2月25日]

Ocufes Final 会場内風景閉幕間際まで会場は多数の来場者で賑わっていた

Ocufes Final 会場内風景
閉幕間際まで会場は多数の来場者で賑わっていた

VRコンテンツの展示イベントである「Ocufes Final」が2016年2月20・21日の2日間にわたって秋葉原のベルサール秋葉原で開催されました。

前回開催された「Ocufes 2015夏」の時は2階でスペース的にも若干広く、そのためいわゆるアダルトコンテンツを含む「実験ゾーン」と呼ばれる展示スペースも確保されていたのですが、今回は同じ建物の地階での開催となって若干狭くなったためか、あるいは思ったよりもアダルトコンテンツでの出展者が少なかったためか、実験ゾーンなどのゾーン分けは特に行われず、アダルトコンテンツの展示はなしとなっていました。

次回からはOccurs Rift以外のVRデバイスが増えつつある状況を反映してイベント名称がJAPAN VR FESTに変更されることが告知され、今回がその名の通りOcufesとしての最後の開催(Final)となったわけですが、そんなことに関係なく、また両日ともに雨が降るという悪条件であったにもかかわらず、大勢の来場者がありました。

そこで今回から何回かに分けてこの「Ocufes Final」の出展各ブースの中から、筆者が興味を持ったところについてご紹介したいと思います。

HTC Viveを出展したAMD

まずはCPU・GPUメーカーとしておなじみで、今回もゲーミングPCのブランドである「G-Tune」(マウスコンピュータ)と共にこのイベントのスポンサーとなったAMD(Advanced Micro Devices)のブースから。

AMDのブース全景両端に黒いポールが立ち、その上端に黒い立方体状のレーザーセンサーが床面を睥睨するように取り付けられている。プレーヤーはこの2基1組のセンサーが設置されている地点を対角とする四角形の範囲内で操作を行う

AMDのブース全景
両端に黒いポールが立ち、その上端に黒い立方体状のレーザーセンサーが取り付けられている。プレーヤーはこの2基1組のセンサーが設置されている地点を対角とする四角形の範囲内の空間で操作を行う

昨夏の「Ocufes 2015夏」ではちょうど直前に発売が開始されたばかりのRADEON R9 シリーズの最新製品を前面に押し出してその3D描画性能の高さをアッピールする内容での展示だったのですが、今回は製品版の発表直前の「HTC Vive」を持ち込んでの展示でした。

HTCは読者諸氏も恐らくご存じの通りAndroid搭載スマートフォンの黎明期から同OS搭載製品を発売してきた、いやそれどころかWindows CE端末の時代からこの種のモバイル機器の開発製造を行ってきた、この業界では老舗のハードウェアメーカーです。

筆者も以前2年ばかり「HTC J Butterfly HTL21」という日本市場向けでは初のフルHD液晶搭載機を使っていたのですが、ここ数年は幹部社員らによる背任行為で機密情報が他社に漏洩したり、充分な数の部品調達ができなくてヒット商品の拡販に失敗したりとさんざんな状況で、経営にも赤信号が灯りかかっていた様な状況でした。

HTC Vive本体を装着した状態位置トラッキング用センサーを外付けにしたおかげか、ヘッドセットそのものは意外とコンパクトにまとまっている。

HTC Vive本体を装着した状態
位置トラッキング用センサーを外付けにしたおかげか、ヘッドセットそのものは意外とコンパクトにまとまっている。

そんな会社ですが技術力は確かで、この「HTC Vive」も「Oculus Rift」にないアイデアを多数盛り込んで差別化を図っています。

今回の展示でも、四角形のブースの向かい合う角に1対のポールを立ててそれぞれの上端にレーザーセンサーモジュールを装着し、ユーザーはヘッドマウントディスプレイ状の本体だけでなくグリップの付いたリング状の専用コントローラを両手に持つ、Oculus Riftではなじみのない構成(※注1)での体験デモが行われていました。

 ※注1:HTC Viveではこれが標準構成とのことです。

HTC Vive 専用コントローラHTC Viveの操作はこのコントローラ2基1組を左右の手に持って行う

HTC Vive 専用コントローラ
HTC Viveの操作はこのコントローラ2基1組を左右の手に持って行う

このシステムではこれら隅に設置されたレーザーセンサーにより、ユーザーの位置検出を行う仕組みになっており、単純に本体に加速度センサーを搭載してそれによって向きの変化や移動量を検出するのが基本のOculus Riftよりも広範囲且つ精度の高いトラッキング情報取得が可能となっています。

ちなみに気になるソフトウェアはHTCとこのシステムを共同開発しているValve(※注2)のSteamVRと呼ばれるVRプラットホーム上で提供されるとのことで、製品版には2本のゲームが付属することが案内されました。

 ※注2:言わずと知れたアカウント統合型のダウンロード購入システムによる各種ゲームプラットホームである「Steam」の運営元です。ちなみに同社は家庭用ゲームコンソール規格である「Steamマシーン」を開発しPCメーカー各社にライセンス供与しているのですが、現時点ではこの「HTC Vive」が母艦となるPCの搭載OSとしてWindows 7 ServicePack 1以上を要求しているため、Linuxベースの独自OSである「Steam OS」を搭載する「Steamマシーン」はそのままでは対応できないようです。

もっとも、見るからに高価そうなレーザーセンサーモジュールが付属したり、最初から手持ちの大きな専用コントローラが付属したりといかにも大規模かつ高価そうなハードウェア構成(※注3)で、しかもレーザーセンサーをプレイする場所の向かい合う隅にポールを立てるなり天井から固定するなりして設置せねばならず、おおよそ3メートル四方よりやや大きい程度の面積のスペースが必要となるなど、筆者が予約開始時にお値段を見て(その高額さ故に)鼻血が出そうになったOculus Riftよりもハードルが高い印象です。

 ※注3:Ocufes開催後に製品版が799ドルで発売されることが発表され、製品版Oculus Rift(599ドル)よりも大幅に高額の製品となることが確定しました。

筆者の日常使用しているマシン(Hewlett-Packard Z800 Workstation)でSteamVR Performance Testを実行した結果ご覧の通り「VR使用不可」とのことで、GPUバウンドが原因とされている

筆者の日常使用しているマシン(Hewlett-Packard Z800 Workstation)でSteamVR Performance Testを実行した結果
ご覧の通り「VR使用不可」とのことで、GPUバウンドが原因とされている

ちなみにSteamVR環境向けに「SteamVR Performance Test」という動作環境チェックのためのベンチマークソフトがSteam上で提供されているのですが。筆者の愛機(※注4)でこのソフトを動作させてみたところ、(「Oculus Rift Compatibility Tool」でも駄目だったのである程度は覚悟していたのですが)回転する複雑なオブジェクト群がカクついて表示され続けたあげく「VR使用不可」という非情の宣告を喰らってしまいました。

 ※注4:CPU:Xeon X5672 ×2・RAM:DDR3-10600 96GB・GPU:RADEON R9 290・OS:Windows 10 Proといういささかアンバランスな構成のマシンです。

このベンチマークテストのご託宣によれば「グラフィックカードのアップグレードを推奨します」とのことなのですが、実はこのマシンのGPUはHTCが公表している推奨環境に一応最下限ではあるものの含まれている機種で、CPUバウンドフレームが0パーセント、つまりCPUの演算性能的には問題が無いとされていることなどを考え合わせると、CPUとGPUの間を結ぶPCI Expressのデータ転送帯域性能の不足(※注5)あるいは電源ユニットの給電能力不足(※注6)が諸悪の根源ということになりそうです。

 ※注5:Xeon X5672をはじめとするLGA 1366対応CPUでは一般に16レーンのGen.2 PCI Expressを使用してGPUと接続する構成になっていて、このマシンでもその構成となっているのですが、Gen.2のPCI Expressは1レーンあたりデータリンク層レベルで1.0GB/s、Gen.3で2.0GB/s、Gen.4だと4.0GB/sと倍々ゲームで転送帯域性能が向上しており、Gen.3接続対応のRADEON R9 290だと必要な帯域性能の半分しか与えられないということになります。
 ※注6:最近のハイエンドGPUカードではマシン本体からの電力供給が不足する場合、自動的に性能を落とすことでシステムそのものがクラッシュしてしまうことを防ぐ機能が搭載されるのが一般的となっています。そのため、昨今のハイエンドGPUカードに十分な電力が供給できるとは言いがたいZ800の電源系の設計では自動で描画性能が落とされていた可能性があります。

筆者のマシンの場合、電源ユニットもマザーボードも専用設計で部品交換によるこれ以上の給電能力アップやPCI Expressスロットの帯域性能向上は不可能であるため、ご託宣の通りにGPUを今より低消費電力かつ高性能な機種に交換するしかありません。そうするとそれこそAMDの「RADEON R9 Nano」などの高価な機種しか選択肢がなくなるため、ことによるとマシン本体を推奨環境準拠の機種に買い換えるか買い足すかして、今ある推奨条件を満たすGPUカードをそちらのマシンに転用した方が安く済みかねません。

このあたりはVR環境を揃える上で最大の問題で、なまじ(かつての)ハイエンドかつ大容量メモリ搭載のマシンを使っていたりすると、結構困ったことになります。

まぁ、筆者的にはこの「HTC Vive」はそもそも金銭的にもスペース的にもとても手が出せない感じの、「夢のVRシステム」といった印象の機器なのですが、技術的にはOculus Riftよりも正攻法な印象を受けました。

順当に完成度が向上した「戦艦大和バーチャルリアリティ復元計画」

「戦艦大和バーチャルリアリティ復元計画」より洋上の戦艦「大和」全景長波無線用空中線の追加などで前回展示よりも格段に密度感が向上している

「戦艦大和バーチャルリアリティ復元計画」より洋上の戦艦「大和」全景
長波無線用空中線の追加などで前回展示よりも格段に密度感が向上している

前回の「Ocufes 2015夏」にも参加していて筆者にとって特に印象深い展示の1つであり、今回もその完成度向上を期待していた「戦艦大和バーチャルリアリティ復元計画」ですが、期待以上の完成度でした。

帝国海軍が第二次世界大戦において使用した大和型戦艦1番艦「大和」を仮想空間で1/1スケールにて再現しようというこのプロジェクトは、その規模故に作業工数が非常に多いという問題を抱えています。

大和型戦艦そのものの基本構造については、幸いなことに敗戦後の海軍による資料焼却命令にもかかわらずある程度までは図面類が残っており、船体形状の再現に困ることはありません。

しかし、その艤装品や装備、特に軍事機密の塊であった46サンチ45口径3連装砲については砲塔後部の出入口扉の形状・構造についてまともな図面はおろか鮮明な写真すら残っていない有様で、模型製品が多数発売されてきたにもかかわらず、正確なことが分からない部分が今も少なくありません。

以前の記事でも少し触れましたが、大和型戦艦にとって転機となった捷一号作戦以降に追加された高射砲などの対空兵装や電波探針儀(レーダー)などの電子兵装については、当時の乗組員で第二次世界大戦後も生存していた人々の証言などによってある程度の配置は判明しているものの、それでも複数の人の間で証言が割れているものが少なくありません。

実際にも同じく捷一号作戦に参加し、シブヤン海海戦で戦没した2番艦「武蔵」のように潜水艇などによる調査で発見され、撮影された画像を確認するとこれまで一度もどのような文献資料でも触れられたことのない、生存者の証言にも出てきたことの無い対空兵装の搭載が明らかとなり、さらにそれらの装備の防盾形状や配置などもこれまで確認されたことのないものであったことが発覚するなど、わずかな写真が公開されただけでも膨大な新発見・新知見が得られています。

「戦艦大和バーチャルリアリティ復元計画」より左舷甲板上より艦橋部を見上げる前回記事で掲載したのとは逆アングルの画像だが、副砲をはじめ各部表面へのリベット描写追加など、細々したディティールが追加され、リアリティが増している

「戦艦大和バーチャルリアリティ復元計画」より左舷甲板上より艦橋部を見上げる
前回記事で掲載したのとは逆アングルの画像だが、副砲をはじめ各部表面へのリベット描写追加など、細々したディティールが追加され、リアリティが増している

そのため、今後坊津沖の海底に眠る「大和」を調査できれば、その最後の参加作戦となった菊水作戦時の各兵装の状態が明らかになる可能性は大きいと言えます。

今回の「戦艦大和バーチャルリアリティ復元計画」が第一期としてそうした不明瞭な点が少なく、また記録写真も比較的多数残されている、呉海軍工廠での建造中から宿毛湾沖での公式試運転時あたりまでの真新しい時期の「大和」を題材としたのは、恐らくこうした問題への対策と考えられますが、逆に言えばなまじ写真資料が残っているためにそれらの被写体についてミスが許されないということになります。

まぁ、その分ディティールの充実は期待できる訳で、今回筆者はそのあたりを期待して「戦艦大和バーチャルリアリティ復元計画」のブースを訪れたのですが、果たして期待以上の進捗状況となっていました。

まず、何よりも目立ったのが、「大和」のクルーが甲板上で動きまわるようになっていたこと。

開発者の西野元章氏によれば今後登舷礼などの乗員ならではの動きも再現する予定とのことですが、軍艦にかぎらず船はやはり人がいてなんぼのもので、これだけでも随分印象が違ってきます。

「戦艦大和バーチャルリアリティ復元計画」より「大和」を前方から見る艦首甲板上に長波無線用アンテナポールが立ち、その下に十六弁八重表菊花紋章(菊のご紋章)が燦然と輝く。この角度から見る「大和」は意外と細身である

「戦艦大和バーチャルリアリティ復元計画」より「大和」を前方から見る
艦首甲板上に長波無線用アンテナポールが立ち、その下に十六弁八重表菊花紋章(菊のご紋章)が燦然と輝く。この角度から見る「大和」は意外と細身である

次に目立ったのが、艦首に立てられたポールから艦橋、アンテナマストを経て艦尾に至る長波アンテナ線(空中線)が再現されたこと。この長波アンテナこそは、洋上の艦隊と本土の司令部とをつなぐ長距離通信システムの要になる部品です。

また、前回は意識しなかったのですが、金メッキを施された十六弁八重表菊花紋章が艦首に据え付けられ(※注7)、艦首周辺の各種装備品も前回より充実しています。

 ※注7:いわゆる「菊のご紋章」。帝国海軍の「軍艦」であることを示す象徴的部品です。巡洋艦クラス以上の砲艦や空母などに取り付けられ、駆逐艦などには備わっていなかったもの(つまり帝国海軍では駆逐艦は潜水艦などと共に「軍艦」扱いされず「その他艦艇」扱いで、艦長も「駆逐艦長」として別扱い)であったりします。

「戦艦大和バーチャルリアリティ復元計画」より「大和」甲板上の左舷に設置の三連装副砲付近から後部甲板を望む。前回はきちんと再現されていなかったカタパルトやジブクレーンが追加され、カタパルト上に零観が鎮座する

「戦艦大和バーチャルリアリティ復元計画」より「大和」甲板上の左舷に設置の三連装副砲付近から後部甲板を望む。前回はきちんと再現されていなかったカタパルトやジブクレーンが追加され、カタパルト上に零観が鎮座する

さらに、前回の展示では未完成状態で回ることのできなかった艦橋両脇の三連装副砲より後ろの後部甲板で各種艤装が揃い、中でも呉式二号射出機五型(火薬式カタパルト)とその上に載せられたF1M2零式一号観測機一型(零観11型)、およびこの機体を吊り上げて格納庫から出し入れするための大型ジブクレーンが再現されたのには、思わず「おおっ」と歓声を上げてしまいました。

艦これを遊んでおられる方ならご存じのことと思いますが、この零観は戦艦などの砲撃時の弾着観測のために専用で開発された、複座かつ複葉の水上機です。

制式化が大和型戦艦の就役に先立つ1940年(皇紀2600年)で、皇紀の下2桁が0であったことから「零式」(これは有名な零式艦上戦闘機なども同様)と命名された機種の1つです。

砲弾の弾着観測のために長時間艦隊上空に滞空し続けられること、艦内格納庫にコンパクトに格納できること、さらに妨害のために襲来する敵戦闘機などを排除する必要から開発当時の海軍で主力であった九六式艦上戦闘機並の運動性能も要求されるという、仕様要求の段階で海軍からかなりの無茶振りをされたことで知られる機体でもあります。

F1M2 零式一号観測機一型画面の暗さなどの関係でフォルムがよく分かるアングルで撮影できなかったので、代わりに1/144模型完成品で形状を把握していただきたい。一見古くさい複葉機だが、モノコック構造の機体本体やシンプルな支柱で支えられる近代的な設計のメインフロートなど開発年度の新しさを物語る要素が山盛りである。この機種が大和型戦艦の弾着観測機として搭載された

F1M2 零式一号観測機一型
画面の暗さなどの関係でフォルムがよく分かるアングルで撮影できなかったので、代わりに1/144模型完成品で形状を把握していただきたい。一見古くさい複葉機だが、モノコック構造の機体本体やシンプルな支柱で支えられる近代的な設計のメインフロートなど開発年度の新しさを物語る要素が山盛りである。この機種が大和型戦艦の砲戦用弾着観測機として搭載された

この時期の戦闘機などが既に単葉機に移行していたのに古風な複葉機として設計されたのは、対戦闘機戦を想定し運動性(≒格闘戦性能)を高める目的で主翼の単位面積あたりの荷重を低く抑える低翼面荷重設計とする必要があったためですが、その一方で海軍側の要求がシビア且つハードであったことから、機体や主翼そのものは複葉機にありがちな古くさい帆布張りなどではなく零式艦上戦闘機などと同様に沈頭鋲によって組み立てられたジュラルミン製の近代的なモノコック構造になっていて、新しいのやら古いのやらよく分からない設計だったりします。

何というか、筆者的には世界中どこを探しても現存機のないこの機体が再現されただけでもご飯三杯は行ける(※注8)というか、できればこの機体に搭乗して上空から「大和」を拝めるようになったら素晴らしいのになぁという感じなのですが、これから(第二期の対空兵装増強などで)更にディティールが増えてデータサイズがどんどん肥大化することを考えると、それはちょっと期待するのが厳しそうです。

 ※注8:余談ですがこの零観、マニア的な人気が大変高い機種の割に何故か長年にわたって模型化の機会に恵まれず、大昔にタミヤが1/50、ハセガワが1/75というどちらも今からすると変則的で他の機種と並べられないスケールで製品化した後は、21世紀に入ってフジミが1/72で、ハセガワが1/48でそれぞれ国際的に通用するスケールで製品化するまでまともにプラモデルで製品化されなかったという歴史があります。だからかどうか、某サイバーフォーミュラなアニメのOVAで主人公がこの機種のラジコン模型を飛ばすシーンがあって、一部の人々の間では本編そっちのけで盛り上がったものでありました。

ちなみに開発者の西野氏に伺ったところ、現状で(製品版Oculus Riftで対応するGPUの最下限に近い)GeForce GTX 970でもまだ描画性能に若干余裕がある程度とのことで、開発環境が共通で利用できれば他の各種VRデバイス向けの移植も可能とのことでした。

ただ、PlayStation VRへの移植の場合は統合プロセッサに内蔵されたRADEON HD 78X0相当のGPUの性能不足がやはりネックになり、画面解像度を(PlayStation VRのスペックに合わせて)単純に下げるだけではなく、背景の遠景オブジェクトのデータ量軽減などの3D描画上の負荷軽減のための工夫も必要になるのでは無いかとの由でありました。

また、発売時のお値段の見通しについて伺うと、通常のパッケージゲームソフト並での発売を考えている旨の回答でした。

根本的にOculus Rift本体が高額で、しかもそれに接続されるべきパソコンも要求スペックの関係でかなり高価な機種が必要となることを考えると、コンテンツのお値段が多少高かろうが安かろうがもうあまり関係ないんじゃないのかという気がしてくるのですが、とりあえず何万円もするようなことにはならない見通しで、筆者的には一安心です。

「戦艦大和バーチャルリアリティ復元計画」より「大和」艦橋上部のクローズアップ実物写真では撮影の困難なアングルだが、VRならばご覧の通りこうした難しいアングルからの映像も自由に得られる。図面や写真では分かりづらかった、艦橋部各機器・構造物の位置関係がよくわかる

「戦艦大和バーチャルリアリティ復元計画」より「大和」艦橋上部のクローズアップ
実物写真では撮影の困難なアングルだが、VRならばご覧の通りこうした難しいアングルからの映像も自由に得られる。図面や写真では分かりづらかった、艦橋部各機器・構造物の位置関係がよくわかる

いずれにせよ、これまで公開されてきた実物写真には無かったアングルからの視点を提供してくれるこのコンテンツは艦船研究を行っている研究者やマニアには必見の一品と言えるものです。

西野氏によれば、やはりその筋の人々からの反響が非常に大きいとのことで、筆者がそうであったように艦尾カタパルト周りの表現追加は大好評だったようです。

今後のディティール充実がますます期待されます。

以下、次回に続きます。

▼参考リンク
Vive | Home
Steam:SteamVR Performance Test
Oculus Festival in Japan | into VR

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