いたの様

アプリ開発者、いたのくまんぼう氏による『Appleフィーチャーの効果と動画広告の使用例』

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by [2016年3月10日]

 2016年1月に開催された「アドフリくんマネタイズナイトVOL.5」では、動画リワード広告の実践術についてアプリディベロッパー様3名にお話し頂きました。

いたの様
 いたのくまんぼう氏は、現在アプリの受託開発や個人開発をされており、代表作の『江頭ジャマだカメラ』では、AppStoreで無料総合1位を獲得。同じく代表作『MagicReader』では、国連主催「ワールドサミットアワードモバイル 2012」で賞を受賞し、なんとアラブまで招かれた経歴をお持ちでいらっしゃいます。
 そんないたのくまんぼう氏の待望の最新作『お水のパズルa[Q]ua』は、リリースされて2ヶ月あまりでAppStoreでトリプルフィーチャーされただけでなく、2016年3月には「GooglePlay/今週のおすすめゲーム」にフィーチャーされました。
 今回はその『お水のパズルa[Q]ua』を例に挙げて、Appleフィーチャーの効果と動画リワードの使用例を語っていただきました。

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ベスト新着ゲーム・ベスト新着Appへの掲載効果は?

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 まずは最新作『お水のパズルa[Q]ua(アキュア)』についてお話させて頂きます。こちらのアプリは、水を使った物理演算系のパズルゲームで、水の動きを操り、アヒルちゃんをゴールまで導いてコインを集めます。その集めたコインで、さまざまなアヒルのアバターを買い集めていきます。

 このアプリは光栄なことに、AppStoreの『ベスト新着ゲーム』『おすすめタブ/動画プレビュー欄』『2016新年に遊ぼう:ゲーム16選』でトリプルフィーチャーされました。
 このベスト新着ゲームとは、AppStore内で選ばれた新着ゲームが1週間掲載されるページのことをさします。ここでの掲載数は15個で、毎週金曜日に5~7個のアプリが入れ替わっていきます。

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 AppStoreを開いたファーストビューでの掲載となるので、その掲載効果は大変高く、『お水のパズルa[Q]ua』では掲載期間中に1日1万ダウンロードの記録を打ち立てました。ios8からAppStoreへの動画掲載機能『AppPreviews』が提供開始となりましたが、通常のスクリーンショットに加え、動画も掲載している場合、ベスト新着ゲームの掲載終了後でも、『動画プレビュー欄』の方は掲載され続けることがあります。私自身、アキュアがベスト新着ゲームの15個から溢れた後も、『動画プレビュー欄』にはプレビュー動画がさらに1週間ほど掲載されていました。
さらにApple自身が企画した特集『2016新年に遊ぼう:ゲーム16選』にもフィーチャーされました。これは「キッズ向けアプリ」や「片手で遊べるゲーム」などの、さまざまな切り口で、Appleがカテゴライズしたアプリ群の特集です。

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一度、ベスト新着ゲームにフィーチャーされると、こういった他のところでも選ばれやすいようです。Apple自身の特集ということで、1月1日から3週間ほどと長い掲載になりました。

Appleにフィーチャーされるために

 次に、みなさんがおそらく最も注目されているトピック、私がフィーチャーされるために気をつけたことを共有させていただきます。『お水のパズルa[Q]ua』では、最初からAppleでのフィーチャーを狙っていました。自分なりにAppleの好きそうなニオイを分析して、アプリの雰囲気を重視しました。このアプリにこめたキーワードは『やさしさ・かわいい・ファミリー』です。
 そうして作った『お水のパズルa[Q]ua』が実際に選ばれたのは、Appleでフィーチャーするアプリを選ぶ際、上記キーワードの「ファミリー」の部分がひっかかりとなり、親子で遊んでいる姿が創造できたことが理由のひとつだそうです。Appleの方から聞いたお話で印象に残っているのが、「クオリティは絶対だ、とにかくクオリティを見ますから、クオリティは上げてください」と言う言葉です。フィーチャーを狙うのでしたらクオリティは妥協してはいけないと思います。
 自信のあるアプリが出来たら、カンファレンスで公開されていた『フィーチャー対象に自薦するためのメールアドレス(AppStorePromotion@apple.com)』に連絡をするといいでしょう。

動画広告の効果

 『お水のパズルa[Q]ua』では、バナー・インターステイシャル・動画リワードの3種類の広告をいれています。

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 バナーはゲーム画面以外、インターステイシャルはプレイ後の数回に1回、動画リワードはユーザーのアクションの要求が出るタイミングで2箇所、入れています。各広告の比率についてですが、このアプリではバナー広告が1番活躍していて56%、次いでインターステイシャル31%、動画リワードが13%となっています。
 また、同じ動画リワードでも広告の設置箇所で効果が異なりました。ひとつめは同ステージで3回以上リトライした場合に動画広告を再生すると、そのステージをスキップできるという設置箇所。パズルゲームにおいてはどうしても解けない場合が出てきますので、そこでユーザーの苛立ちを煽らないないよう、スキップするチャンスを動画視聴で与えるというかたちですね。こちらでの動画再生率はおよそ4%。もうひとつが、ステージクリア時の動画再生でボーナスコインがもらえるという設置箇所。これはスキップするチャンスを与えるよりも約2倍以上、9%再生されていました。ネガティブな動機付けよりも、ポジティブな動機付けのほうが再生効果が高いことを表しているようですね。

 再生率の記録には、Google アナリティクスを用いました。動画再生ボタンの表示回数のうちの実際に再生された回数を分析。そのため、再生ボタン表示のタイミングと実際にボタンを押したタイミングでアナリティクスを入れています。

 同アプリでの動画広告は4つ、AppLovinさん、AdColonyさん、maioさん、Unity Adsさんを入れています。
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 AppLovinさんは、CPI,CPC案件で、eCPMとしては460円から4,200円の間、平均すると2,200円くらいです。Unity Adsさんは、CPI,CPV案件ですが、CPV案件があまりなく、CPI案件が多いです。そのためeCPMは0円~23,000円といった数字になっていて、平均すると1,500円くらいです。AdColonyさんは、CPV案件で、平均eCPMは1,400円くらい。maioさんは非常に安定していて、1,100円から1,600円の間で平均1,300円。平均からほぼぶれないという印象です。このように各社の特徴がよく見て取れると思います。maioさんがほぼ一直線で安定しているのに対し、高めで安定しているAppLovinさん。AdColonyさん、Unity Adsさんは、グラフに凹凸がたくさん出るという特徴がこのアプリでは見てとれました。

 各社の動画全体で見てみると、eCPMの平均はおよそ1,800円でした。

動画広告もSSP

 繰り返しになりますが、動画広告はフリークエンシーキャップ(1人のユーザーに対して広告を表示する回数の上限)による在庫切れのリスクが高い為、在庫を最大限確保する為にも1つだけではなく複数のアドネットワークを取り入れるべきです。また、視聴制限以外にも、1つだとそのアドネットワークが抱えているクライアントの同じ動画を繰り返し見ることになり、eCPMの低下をまねきます。
 そして動画広告アドネットワークを複数組み込むなら、私はSSPを推奨します。コールバックの組み込みなども自ら各社に入れると、入れたSDKの数だけ組み込みが必要になりますが、SSPではひとつで済むので、コードもすっきりします。加えて『アドフリくん』の場合は、海外アドネットワークのドル収益も日本円で一括振り込みされるので管理がしやすく、配信比率もおまかせできるので、重宝しています。


 いたのくまんぼう氏が果たしたiTunes AppleStoreおける『トリプルフィーチャー』の裏側には、アプリ内に効果的に組み込んだ広告や、クオリティのブラッシュアップ、そしてそのアプリが持つキーワードの明確化がありました。いたのくまんぼう氏も含め、アプリ個人開発者の今後の活躍に期待大です!

▼参考リンク
Ninebonz – その和尚IT系 | Ninebonz makes world much better!

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