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「Fintech」で遅れをとる日本は、海外企業による市場寡占を避けられるか?

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by [2016年2月05日]

internet_kasou_tuuka 2015年からのトレンドとして、VR、自動運転などと並ぶのは「Fintech」だろう。日本ではニュースなどで耳にする日が徐々に増えつつあるが、海外ではすでに浸透し始めている。

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Fintech市場の実態

Fintechとは

 Fintechとは「financial(金融)+technology(技術)」の造語。金融にITを組み合わせることで、金融サービスをより便利にしようというもの。そのサービス領域は幅広く家計簿ソフトから資産運用、決済、銀行インフラ、会計ソフトなど多岐にわたる。
 世界的にもFintech業界への投資は増えており、Fintechに特化したベンチャーキャピタルやファンドも誕生している。

日本のFintechの実情

 前述の通り日本のFintech技術は英国、シンガポール、米国などに数年遅れをとっている。しかし、その一方で、金融庁の主導の元ここ1年ほどで日本のFintech市場は急速に発展し、メガバンクもスタートアップ企業との提携を急いでいる。
 例えばフィンテックスタートアップのFinatextは三菱東京UFJ銀行とパートナーシップを組み、投資信託選びをサポートするアプリ「Fundect」をリリースした。また、同社はフィンテック技術を専門に研究・開発する部署を新設する見通しとなっている。
 しかし、日本のFintech技術が急速に発展していると言ったものの、ベンチャー投資文化はあまり根強くないので、他の先進国と水をあけられているというのがやはり実情だ。

海外のFintech事情

 米国の大手金融機関JPモルガン・チェースのジェームズ・ダイモンCEOですら認めたように、米国には既存の金融機関より便利なサービスを提供するスタートアップ企業が多く存在する。生命保険サービスのOscarや投資サポートのWealthfront、融資可否を判断するKabbageなどが最大手である。
 英国では政府が積極的にFintech技術の推進をしている。その例として、金融行為監督庁(FCA)によるProject Innovateが挙げられる。Project InnovateとはFintech推進の邪魔になる法規制を調整したり、その技術がどの規制に抵触する可能性があるのかを事前に確認するなどの機能を有している。
 アジアで最もFintechが進んでいる国はシンガポールだ。シンガポールの金融当局である金融管理局は国内へのFintech企業の誘致を推奨しており、5年間で2億2500万ドルの投資をすることを計画している。特に英国とグローバルなパートナーシップを築いている。

海外企業による市場寡占の恐れ

 スマホ業界においては、iPhoneが日本の市場を寡占しているが、同じようなことが金融業界でも起きるのではないかと危惧されている。すなわちFintechにおいてもiPhoneのようなゲームチェンジャーが海外からやってくるということだ。実際に多くのFintech企業が日本との関わりを持ち始めている。
 例えばソフトバンクグループは主導で米国最大級オンライン融資仲介サービス提供業者であるSoFiへ総額10億ドルの出資を発表しているし、SBIホールディングスも米ベンチャー、リップルラボらに総額50億円の出資をする。
 海外勢に負けない日本独自のフィンテックサービスを築き上げることが出来るのか、2016年は大きな転換点となりそうだ。
 
●参考リンク
またやって来る黒船、FinTechで金融庁が恐れるシナリオ
FintechベンチャーのFinatext、三菱東京UFJ銀行とパートナーシップを組み投資信託選びをサポートするスマートフォンアプリ『Fundect』をリリース!
ソフトバンクグループ主導で米国最大級オンライン融資仲介サービス提供業者 ソーファイへ総額10億米ドルを出資

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