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[ad:tech tokyo 2015]女性向けウェブメディアの編集長がネイティブ広告に求めるもの

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by [2015年12月09日]

 2020年にはテレビの広告費を抜くという推計が出るほど、インターネット広告の勢いは目覚ましい。ウェブメディアにとって、ユーザーにいかに自然に広告を見せられるのかという点が、収益化につながる課題となってきている。
 女性向けウェブメディア『Googirl』の橋倉義和氏と『モテ子BEAUTY』の高橋未枝氏を迎え、「ネイティブ広告に求めるもの」について話して頂いた。モデレーターは、広告配信の最適化を支援するサービス『X-lift』のインタースペース池田和生氏。(以下、敬称略)

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左から、インタースペース池田和生氏、モテ子BEAUTY高橋未枝氏、Googirl橋倉義和氏

記事媒体のポリシーと方向性

───では、早速ではありますが「記事媒体の今後の方向性」を、記事発信者の目線から伺っていきたいと思います。まずは20~40代女性がターゲット層で月間800万PVの「Googirl」は、記事の選択をどのようにしているのでしょうか。

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橋倉 1日7本出す記事の全てを僕が決めています。また、どの内容の記事をどの時間帯に出すのかも決めます。通勤時間の朝にはこれから1日前向きに過ごせるような記事を、また勤務時間の昼には仕事に関連するようなものだったり、特にアクセスが集まりやすい夜には恋愛系の記事を出しています。

───なるほど、そうすることで同じ時間帯にユーザーが新しい記事を毎日読むことが出来るのですね。ほかに、記事に関してこだわっていることはありますか。

橋倉 自社の優秀なイラストレーターがライターの原稿を読んで、そこからイメージしたものをその場で毎回イラストにしてくれます。記事のイメージが膨らむようになりました。

───へー、すごいですね。御社のライターとイラストレーターの共同作業が円滑に回っているのですね。では、次に「モテ子BEAUTY」の高橋さんに話を伺いたいと思います。20~40代がターゲット層で800万PVあります。モテ姉妹の毒舌がユーザー様にはまっており、記事のみならず、イラスト、写真、動画で解説されています。ユーザーが記事を読みやすいというのが特徴です。体験型の記事を月50本くらい出しています。他にもこだわりなどはありますか?

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高橋 記事で紹介するダイエットや美容法は、実際に編集スタッフが検証時間を設けて試しています。検証人数も1人だけだと信憑性に欠けることがあるので、必ず2~3人にやってもらっています。検証する美容法は、スタッフが気になったものやユーザーさんからのリクエストです。スタッフが試した感想と結果の数字をもとに、独自の評価をつけて記事にしています。ここがこだわりポイントです。

───相当時間がかかりますね。

高橋 コンテンツにはかなりこだわってますね。見せ方も、例えばエクササイズや美容法の解説は文字じゃわかりにくいので、写真やイラストを使ったりして工夫しています。YouTubeのモテ子公式チャンネルで、記事と連動して動画でもやり方を紹介したりもしています。とにかく分かりやすく伝えるということをこだわっています。

───ユーザー目線がしっかりしてるんですね。Googirlはどうでしょう。

橋倉 読みやすい文字数、分かりやすいタイトルを心がけています。以前よりもタイトルは短くなりました。本文もスマホで読むのにちょうどいい文字数として1,000~1,200文字に収めるようにしています。

読みたくなる広告

───ある有名な代理店がGoogirlさんの記事を読んだとき、それがPR記事だったのですが、読んで最後にリンクがあったのでPRの記事だと気がついたというエピソードがあります。記事の質が非常に高いというのを聞きました。

橋倉 広告も面白く書きたいと思っています。

高橋 橋倉さんに同感です。記事広告もやっていますが、実際に検証するというのはモテ子のポリシーなので、絶対に譲れない部分です。面白さを妥協せずに記事にしているので、月間PVランキングにPR記事もランキング入りしています。

───ユーザーがしっかり読むのは文字情報だけでなく、視覚に入りやすいイラストや動画も豊富な記事だということなんですね。さて次は、女性向けの媒体を立ち上げた経緯をお聞かせください。

橋倉 女性と男性向けのどちらでやるかを考えたときに、女性向けのほうが興味の幅が絞りやすかったので、マネタイズしやすいかなと思いました。

───何もない状態からの立ち上げはどうでしたか。

橋倉 2011年に立ち上げた当初は、他の女性向けのサイトがあまりなく、新規に始めるときのハードルが低かったのでやりやすかったです。いろいろなポータルサイトさんと提携して、配信を伸ばしていきました。1年後には103万PVくらい出ていました。

───こういう女性向けの記事は売れるだろうと予想していたんですね。モテ子さんはどうですか。

高橋 寺島情報企画はキャリア公式サイトを運営している会社です。3年前にその中の有料サイトの中身を一部切り出して、「モテ子」としてGoogle Playに出してみたというのがきっかけです。 

───Googirlとモテ子に共通して言えるのは、どちらもGoogle Playに出してそれが反応したことですよね。橋倉さんもGoogle Playに出した途端にユーザーさんからの100万PV獲得したというのは、ユーザーが求めていたのでしょう。こういう記事が読みたかったんだ、と。ユーザーの課題に対して、市場がマッチしたということがいえるのではないでしょうか。ユーザーの求めていることを見据えていらっしゃいますね。

橋倉 女性が今何を求めているのか、何を配信するべきか、常にアンテナを張るようにしています。

───媒体をやりたい人が多いので、その方々に何かアドバイスなどありますか?

橋倉 いいライターさんをいかに捕まえるか、そしてそのライターさんのモチベーションをいかに上げていくのかということに尽きます。Googirlはライター未経験の人が多いのですが、育てながらコンテンツも充実させるのが必要ですね。

高橋 モテ子もライターさんを育てることに注力しています。なのでコミュニケーションは積極的にとるようにしています。

───お二人に共通してライターの育成を挙げていたので、やはりユーザー受けがいい媒体の考えているところは目の付け所が統一されてくるのですね。ではバナー広告って楽して儲けることが出来ますが、なぜ工数のかかる記事広告で収益を上げようと思ったのですか?

橋倉 どうやって記事から収益を上げようかなと考えていたときに、美容ブロガーさんのコスメの紹介の仕方を見たら、とても惹かれるところがありました。それを真似して記事広告というものに取り組み始めました。文中にバナー広告を入れることも出来ますが、ユーザーさんの読む意欲をそいでしまうかもしれない。単純に記事広告のほうが成功したときの利益が大きいので。

───橋倉さんのお話から、広告もコンテンツとしてユーザーに見せていきたい、そうすることでさらにユーザーが介入するので収益が上がっていくことになりますもんね。モテ子さんはどうですか?

高橋 記事広告の収益は大きいですね。工数は始めはかかりますが、効果が出てきてからがすごかったです。

───ようやく時代が媒体価値に気がついてきたという感じがしますね。記事広告は収益化が出来ていて、かつコンテンツとしてユーザーに受け入れられていますね。ユーザーさんは記事読み終わったら関連記事にとびますよね。ここをGoogirlさんは先見の明がおありですね。

橋倉 興味がない関連記事だとユーザーさんは読まなくなるので、マッチしたものを表示するのが大事だと思っていたので。

高橋 ウェブだと検索からヒットし、読んでもらったら記事の下の関連記事に誘導するというやり方です。アプリの場合は、起動させて、トップページの一覧から記事を読んでもらっています。

───なるほど、広告もコンテンツとして自然に読ませる時代になっているのですね。では話題を変えて、「記事ウィジェットに求めるもの」をお聞きしていこうと思います。

橋倉 関連性のある記事を出してもらえること、ユーザーが他にも興味のあることの記事を出してほしいです。

───関連しないようで、意外としてるようなものを入れていきたいです。

橋倉 媒体の発信者としては、コンテンツに集中したいので広告で悩みたくないです。効率よく収益が上がるのであれば、記事のほうに時間をかけることが出来ます。結果として、媒体としてさらなる充実が図れますね。

高橋 他のサイトでの行動履歴なども掛け合わせて分析するなどして、ユーザーの興味にマッチした記事を出してもらえるとうれしいですよね。ウェブサイトだとそんなに難しくないかと思うんですが、アプリではCookieがとれないので多分難しいんですよね…、これからに期待したいです。

さらなるユーザーの獲得か一人当たりの満足度か

───では最後になりますが、今後の展開を伺いたいと思います。

橋倉 Googirlはやはりイラストに力を入れたいです。今、記事に差し込んでいるイラストは恋愛向けの可愛いものが多いので、美容系にも対応できる大人なイラストを入れていきたいです。コンテンツとして、文章だけでなく、動画やイラストも使って表現していきたいです。

高橋 モテ子は編集部でしっかりと記事を作り込むので、月に更新できる記事があまり多くないですが、頑張ってもう少し記事を増やしたいですね。もちろんクオリティは下げずに。

───そうなってくると、ユーザーの数も獲得したいところですが、アプリに重きを置いているので若い層だけでなく、アプリ利用者が少ない40代の大人の女性を取り込むかにかかってきますか。

高橋 確かにユーザー層を広げるのも手ですが、まずは1人のユーザーさんが今よりももっとアプリを使い込んでくれるように、アプリのUI改善や機能拡充を図っていきたいです。記事も増やしつつ、ユーザーさんの閲覧回数を増やしていく感じですね。

橋倉 僕もユーザー層を広げるのも大切だとは思いますが、Googirlのメイン層である20~30代のユーザーさんが他のことにも興味の幅を広げてあげられるようなコンテンツ作りをしていきたいです。世の中に似通ったコンテンツが溢れているので、差別化を図っていきたいです。

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───なるほど、今いるユーザーの満足度をあげていくということですね。コンテンツを充実させて、ユーザーの満足度を上げていくというのが重要になってくるのですね。もっともっと幅のある記事を展開していきましょう。X-liftとも連携して、ユーザーさんにとって有益なコンテンツ作りをしていきましょう!

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