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【もしもミュージック】第2回:スーパーマリオブラザーズの舞台が日本だったら?

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by [2015年12月07日]

 「もしもミュージック」は、僕が過去にプレイしたゲームをテーマに「もしも、このゲームが…」と想像した仮想ゲーム音楽を作ろうという企画です。僕自身が単純にやってみたかった企画であることはもちろんですが、例えばゲーム開発者の方であれば、コンポーザーがどんな風にゲーム音楽へ取り組むのか、といった視点で参考にして頂けるような内容になっていれば嬉しく思います。
 第2回は『スーパーマリオブラザーズ』の「もしも」に挑戦しました。もはや説明不要かとも思いますが、有名過ぎて細かい部分はよくわからない、といった事は世の中多々ありますので、改めてこのゲームについてご紹介させていただきます。出典は主にWikipediaです。

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こちらはゲームボーイアドバンスで遊べるファミコンミニ版スーパーマリオブラザーズ。さすがにファミコン版の現物は残っていませんでした

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第1回 ドクターマリオがパンデミックに挑むシリアスなゲームだったら

世界最高峰のレジェンダリーゲーム

 スーパーマリオブラザーズは、1985年発売のファミコン用ゲームソフト。僕と同い年です。親近感。世界で最も売れたゲームとしてギネス記録を持つ名作中の名作です。当時ファミコンを購入されたご家庭やその子女の友人達はまず間違いなくご存知のことでしょう。
 今やメジャーな「横スクロールアクションゲーム」というジャンルを確立した革新など、枚挙に暇が無いレジェンダリーなゲームであり、その後ゲームハードの進化に伴って多数のシリーズが発売され、時代を超え国境すらも渡り、世界中で愛される現在の『マリオ』を世界に知らしめた一作です。
 近所に住んでいた年上のお兄さんの家に遊びに行った時にプレイさせてもらったのが、このゲームとの最初の出会いです。ただ見ているだけでもワクワクしたのですが、説明不要で遊べてなおかつ楽しい、というのは今振り返ると本当にすごい事だと思います。何の前情報もなくパッと触れた瞬間に受け手の内側に響いて、なおかつ好きになってもらえるようなものを作るというのはとてもチャレンジングで一筋縄ではいかないことが、今ではわかります。ゲームでも文章でも絵でも音楽でも、何かをつくる時には共通の憧れですね。
 音楽を作っている今は、そういう挑戦に頭を悩ませたりワクワクしたりを繰り返しながら手を動かしているだけに、こうして名作を思い返してみるとその偉業に敬意と、ちょっとの生意気さが自分の中に湧いてくるような感覚を覚えます。「すごいなぁ。俺も…やってみたいなぁ。」と。
 当時は何も考えずに、ただ「むずかしい!でも楽しい!」と遊んでいたわけですが、思い返して湧いてくるこの敬意と、ちょっとの生意気さを「もしもゲームミュージック」に込めました。

もしもスーパーマリオが和風だったら

 さて、スーパーマリオブラザーズの舞台が日本だったらどんな音楽になるのでしょうか? 和風なBGMアレンジを念頭に置いてつくり始めたのですが、よく考えたら僕はこのゲームのストーリーをよくわかっていませんでした。「ピーチ姫を助けにマリオが走る。」くらいの認識のまま今に至っておりました。有名過ぎて細かい部分はよくわからない。世の中には多々ありますね。Wikipediaの長いスクロールを辿っていくとストーリーの説明がありました。
 それによると、キノコ王国を侵略したクッパが、キノコ王国のお姫様をさらっていったのでマリオが助けに行くというストーリーです。あまり間違っていませんでした。ただ、キノコ王国の住民は魔法によってブロックに変えられてしまっていたんですね。ブロックは元住民……? まさか。まさかですよね。
 それでは、まずはストーリーを創造してみます。

 茸ノ国(タケノクニ)が大魔王率いる一群からの侵略により平和を脅かされ、民は邪法により石に変えられ茸ノ国の桃姫が大魔王に攫われてしまいました。
 その身軽さから「鞠の如き身のこなし」と茸ノ国で慕われていた武人「鞠雄」は、桃姫救出のため、単身敵陣に乗り込みます。敵の根城を探せども探せども、行き着く先には捕らえられた茸ノ国の民・紀ノ比夫。「またお主か…」喉元まで出かかった呟きを飲み込み、鞠雄は止まることなく桃姫を探し走り続けます。
 行く手を阻む罠や敵をものともせず、空へ地下へ、水中すらも超え道無き道を進み、城から城へと駆け続けます。古くからこの国で暗躍し、今やワールドワイドに注目を集める古の兵(つわもの)『NINJA』ですら舌を巻く、心技体を兼ね備えた鞠雄の決死の捜索。

 彼は命懸けで桃姫を探し困難に挑んでいきます。何故かはわかりません。「ヒロインが困っている」男が走り出す理由などこれ以上は必要ありません。万国共通のヒーロー像を異国の地でも体現するのが世界の英雄、マリオなのです。僕たちは幼いころから指先を通して世界最強の勇者となり彼の活躍を追体験していたわけですね。
 それではお聞きください。行く手を阻む魔王の敵陣という苦境と、孤独な決死の捜索にめげず前へ前へと進み続ける鞠雄の勇敢さとを感じていただければ幸いです。

 制作は、前回同様Mac用DAWソフト『Logic Pro X』をメインで行いました。使われている音もほぼLogic内のEXSサンプラー音源です。和太鼓と銅鑼はEASTWESTの『Symphonic Orchestra』音源を使用しています。今回は和太鼓の打ち込みが特にエキサイティングでした。

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 いかがでしょうか? 皆さまの反響のおかげもありまして無事2回目を迎えられた本企画ですが、リクエストなどありましたら、どしどしツイートして頂ければ幸いです。
 今回ご紹介したスーパーマリオブラザーズは、現在はニンテンドーeショップにてバーチャルコンソール版がWii、Wii U、ニンテンドー3DSで購入可能です(価格514円)。
 また公式サイトでは、30周年を記念したスペシャルなコンテンツが目白押しとなっています。ヒストリーや特別ムービーは感涙モノです。ぜひご覧になってみてください。

▼参考リンク
スーパーマリオブラザーズ
スーパーマリオブラザーズ30周年
スーパーマリオブラザーズ – Wikipedia

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