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広告ブロック機能にどう対応する? ~メディアごとに異なる姿勢~

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by [2015年11月11日]

 iOS 9で広告ブロック機能(Ad Blockers)が導入されたことを受け、広告を収益源とする企業が様々な反応を見せている。アイルランドの調査会社PageFairがAdobeと共同で発表した調査報告によると、2015年に世界のメディア業界が広告ブロックによって被る損失は220億ドル近くにのぼるとされており、広告ブロック機能がインターネットに大きな影響を与えることは間違いなさそうだ。

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対照的なメディアの姿勢

広告ブロック機能を排斥する企業

 ところが、広告ブロック機能は業界に大きな影響を与えないと考えている企業もある。ドイツのメディア大手のAxel Springerだ。同社が運営する人気ニュースサイト『Bild.de』は、広告ブロックソフトを導入しているユーザーは月額料金を払わなくては、観覧できない設定にしてある。

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「Bild.de」はドイツの人気タブロイド紙『Bild』のネット版

 実際彼らの方針は成功しており、広告ブロックツール利用者のうち2/3が同ニュースサイトを閲覧するためにブロック機能をオフにしているという。

広告ブロックに対応する企業

 もっとも、BIld.deのような広告ブロック機能の利用者を排斥するメディアは少数派だ。多くの企業、メディアは広告ブロック機能に対して、様々な対策を打ち出している。

有料会員サービスの導入

 広告ブロック対策は諦め、別の収益源を生み出そうと考えているメディアも多い。その代表格と目されているのがYouTubeだ。2015年10月21日に正式発表された新サービス「YouTube Red」は月額9.99ドル払えば、広告なしはもちろん、YouTubeのコンテンツをバックグラウンドで再生できたり、ダウンロードしオフラインで視聴する機能を持つ。

YouTube Redは多くの機能を拡張できるサービス

 世界でも指折りの大人気YouTuberであるPewDiePieことフェリックス・シェルベリ氏は「YouTube Red」は広告ブロック機能の影響を受け実装されたと主張している。

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世界的YouTuberであるPewDiePie氏の主張

 同氏のTwitter上での調査によるとYouTubeを見る際広告ブロックツールを使っている視聴者は全体の4割、彼が動画投稿を始めた時よりも、大幅に高い水準だという。この人気Youtuberは同時に、広告ブロック対策にこそ本当の問題が存在している事を主張した。

ホワイトリストに記載される

 ハフィントンポストによると、広告ブロックソフトを提供している会社の中には、ホワイトリスト(掲載された企業が表示の規制を避けることが出来るリスト)を持っている企業も存在する。例えば、ドイツの広告ブロックツールを提供する「アイオー」というベンチャー企業は、同社の用意した基準をクリアした企業のホワイトリストへの掲載を認めている(一部の大手企業は有償)。

 他にも多くの対策が様々な企業に打ち出されているが、いずれにせよ、広告ブロック機能にどういった態度で臨むかが、メディアにとって重要な局面であることは確かだ。

●関連リンク
Bild.de
Anti-Adblocker-Initiative: BILD testet Abomodell ‚BILDsmart’(Axel Springer)
Thoughts on YouTube Red.(PewDiePie)
「広告ブロック」時代に、メディアは何ができるのか?- THE HUFFINGTON POST

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