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ITと自動車の融合がカギ? 自動運転技術が導く未来

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by [2015年11月27日]

151028-01-06先日の東京モーターショウの日産のコンセプトカー展示会場にて、一際観衆の目を引いていたのは全自動運転機能を持った「IDSコンセプト」という車だった。まるでSF映画のワンセットを思わせる近未来チックな内装は観衆に、近い将来の、全自動運転実現への期待を大いに抱かせたはずだ。
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ところで、最近、熱を帯び始めているこの「ロボットカー」という言葉について聞き覚えのある人は多いことだろう。2010年にGoogleが正式に開発を発表し、最近も一般人を乗せた走行に成功したとなにかと話題に挙がることが増えてきた。この新技術、水面下ではどのようなことが起こっているのだろうか?

ロボットカーとは?

自動運転車とも呼ばれ、運転に関わる機能である加速・操舵・制動を自動操作に委ねた車のことだ。2010年頃より欧州・アメリカでの開発が盛んになり、今ではわが国でも成長戦略の一つに数えられる程の期待を持った次世代の産業とになっている。

開発で一歩先んずるGoogle

実は、これまで自動運転の分野で先頭を走ってきたのは、Googleだ。「どうしてあのGoogleが?」と疑問に思った人はこちらの記事を参照してほしいが、理由を簡単に言えば、1つは自動運転を支える技術がAIやビッグデータであること、もう1つは自動走行の実現に必要不可欠な緻密なマッピング技術である。

Google Self-Driving Car Project

Google Self-Driving Car Project

IT企業を追う形となった国内の自動車メーカー

さて、一方で既存の自動車メーカー、特にトヨタ、日産、ホンダなどの日本の自動車メーカーはどうだろうか? Googleに出遅れる形となった日本のメーカーも日産、ホンダに続き、自動運転には消極的だったトヨタも参入を果たしている。

難点とされていたIT技術の面では、政府主導で「ダイナミックマップ」の開発が決定、さらには、各IT会社との提携が進められている。

先日、トヨタがシリコンバレーにAIの会社を設立すると発表したのも、一例である。しかし、製品化の目処は2020年となっており、その差はまだまだ大きい。

両者が目論むビジネスモデルの違い

IT企業、既存の自動車メーカーが入り乱れる形となっているロボットカーの分野であるが、両者の目指すビジネスモデルは明らかに異なっている。

GoogleをはじめとするIT企業は、Google創業者のセルゲイ・ブリン氏が発した「我々は自動運転を既存のビジネスモデルに当てはめようとしているのではない」という言葉の通り、車を売る事に主眼を置いていない。むしろロボットカーを、車が溢れる現在の社会を変えるためのツールとしてとらえている節が感じられる。完全なロボットカーが市場を席巻すれば、カーシェアリングが当たり前になるなど、車社会は根底から覆ることになるだろう。モビリティ社会のニーズの上に新たなビジネスモデルを構築することがIT企業の目指すところと考えられる。彼らが技術の公開に積極的な姿勢であることもこのことを物語っている。

一方の自動車メーカーは、ロボットカーを現状の自動車ビジネスの延長に位置づけている。つまり、車の販売量を増やす事で利益の拡大を狙う量販型のビジネス思考である。そのため自動車メーカーは運転の完全自動化には難色を示し、半自動化を標榜する企業がほとんどだ。

はたして自動車産業の行く末は?

では今後の自動車業界はどうなっていくのだろうか?

残念ながら、技術が完成しても、ロボットカーの普及にはインフラ、法律、使い手側のリテラシーなど課題は山積みだ。そのためすぐに、街にロボットカーが溢れかえることはないだろう。

ただし、ロボットカーが、交通渋滞やドライバーの高齢化といった現在の自動車業界がかかえる課題の解決策となりえるのも事実だ。

進化し続ける自動運転技術によって、安全で誰もが車の恩恵に与ることができる社会が実現されることを期待したい。

▼参考リンク
Nissan IDS Concept 日産が目指す未来の電気自動車と自動運転を具現化した革新的コンセプトカー
Google Self-Driving Car Project

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