IMG_9250

渦中の國光氏が語るこれから ~株式会社gumi次の一手~【B Dash Camp】

  • このエントリーをはてなブックマークに追加

by [2015年10月02日]

2015年秋、京都で開催されたB Dash Campのフィナーレを飾ったのは、株式会社gumiの代表取締役社長、國光宏尚氏だ。株式会社gumiは2014年12月の上場直後、13億円の黒字を予想していた連結営業損益を4億円の赤字とし炎上、株価も2015年9月現在、上場直後の半値以下となっている。こうした状況で、久々に公の場に姿を現した國光氏が何を語るのか、大きな注目が集まった。

IMG_9250

左手がモデレーターの渡辺洋行氏(B Dash Ventrues代表取締役社長)、右手が國光氏

炎上事件から学んだこととは

───当時を振り返ってどう思いますか?
dいろいろ叩かれましたが、道義的に、自分が恥じるようなことは一切していない。ただ、下方修正してしまったことは経営者としての結果責任ですし、株価が低迷しているということも然りです。
ですので、しっかり仕事の仕組みを作り業績を出して、株価を上げていくことで、株主から信頼を取り戻すのが必要だと思います。とはいえ、世界一を目指すという目標は変わっていないです。

───私もgumiが悪いことをやったとは思っていません。ただ下方修正したり、IRも後手後手に回ってしまうことが多く、これまで放置してきた問題が上場を契機に色々と顕在化してしまいましたよね。

未上場の時は自分で投資家に話す機会があって、有事の際も説明できた。しかし、上場してパブリックの場に出ることで直接話すことが出来ない人も増えました。ですので、情報の出し方はより慎重を期さなくてはならないと思います。
また、未上場のときは夢やビジョンを持って目標も高く掲げつつ、それを達成するため努力すればよかったんですが、上場するとより丁寧な戦略や方向性の説明が求められることも痛感しました。

───結局IRに関しては何が問題でしたか?

例えば、30億円の借り入れの開示をしていなかったという事例の場合、その当時の資本金であれば30億円の借り入れは開示しなくて良かったのですが、開示基準は前期の末ですのでそのときを基準にすると開示しなくてはいけなった。ケアレスミスですが、それが積み重なることで、資金不足ではないかと疑われてしまった。

───あの時はとにかく早く開示することが大事でしたよね。

嘘をついたり隠したりすると、メディアにリークされ被害が拡大する可能性がありましたので、とにかく出せる情報は即座に開示して、しっかり説明しようとしてました。

───あれ以降gumiは表の場に出ていませんでしたが、何を考えていましたか?

経営者にもっとも求められるのは業績、株価、結果ですので、一刻も早く体制を整えて業績を反転させて結果を見せようとしてきました。
また、GoogleやAppleに対抗するためには、無理な急成長が必要ですので、どうしてもひずみが生まれてしまう。ひずみを解決した状態での上場が理想だったと思い、当然管理体制や内部通告の体制をしっかり整えました。

───会社の体制の強化の仕方を具体的に教えてもらっていいですか?

会社が大きくなってくると大企業病が生まれてしまうので、部門を小さく分けたマネージメントを国内、海外でやり、同時にガバナンスを強化する体制を作っています。

───國光さんがリーダーシップをとって、そうした強化をなさっていましたが、飛躍的成長の準備が整ったって感じですか?

会社は毎年急激に成長するものじゃないですし、大きな成長のために生まれるひずみを即座にマネジメントすることが重要。とりあえず今回生まれたひずみに関しては手当てが終わったのではないかなと思います。

gumiが掲げる次の一手とは?

───ゲームに関してはビッグタイトルが6本。いよいよFF(ファイナルファンタジー ブレイブエクスヴィアス)も始まりますし、展望はいかがですか?

結局ゲームビジネスで重要なことは2つ。1つは世界中で売れる仕組みを作ることです。高いクオリティでローカライズし、それぞれの言語用のユーザーマネジメントやユーザーサポートの整備、各国ごとにアドネットワークを調整したり、法律の確認や決済のつなぎこみをしたりと世界中でゲームを売るには地道な作業が必要です。
もう1つ重要なのは、継続的にヒット作品を作れる体制を築くこと。打席数×打率がヒットなので、打席数、すなわち開発力や開発体制。打率は優秀な人、チーム、有名なIP、を充実させていくことで業績が出していけると思います。

───海外を手広くやりすぎたと非難されたこともありました。

国内でしっかりとしたディベロップメント体制を築くことはもちろん大事です。しかし、世界のゲームマーケットを相手にするのもまた重要です。各々のマーケットでヒットするゲームも違いますが、しっかりと日本のゲームもローカライズすれば20~100位を獲得することは出来るので、日本の市場でも海外の市場でも展開していく。
それに並行して、より上位を獲得するために海外での地産地消体制を築いていきたい。特に、中国はPCオンライン文化が明確にあり、ゲームモデルも特殊で難しいので、ファーストパーティを作り、体制を早急に築いていきたい。

───國光さんは海外展開だけでなくVRなどゲームの新しいあり方についても投資していますよね?

そうですね。ゲームビジネスは最新のテクノロジーを使って真新しいゲームを作ることで生き残ってきた。スマートフォンゲームが流行ったのも今まで家に帰ってしか出来なかったゲームが、いつでもどこでも出来るようになったことが理由です。
他にも、将来は全てのテレビがネットにつながると思いますので、スマートテレビ向けのゲームの開発もやろうと考えています。また、クラウドゲームはムーアの法則が進んで、家庭用ゲーム機がPCよりも性能が悪くなっているというジレンマを解消して、新しいゲーム体験を提供することが出来ると思っている。さらに、今花盛りを迎えているVRに関しての投資も惜しまないです。

───この半年間で経営に集中して、地盤を整えて、新規に力をかけられるようになられたと思います。ですから私はこれからのgumiは新生gumiだと思い、國光NEOを見たいと思っています(笑)。

今回自覚したのは、経営者に求められるのは結果だということ。結果を追求した上で、大志を持って目標を掲げ、邁進したいと考えています。

───お話ありがとうございました。
 
▼参考リンク
株式会社gumi
B Dash Camp 2015 Fall in Kyoto

PageTopへ