問題のJCCソフトさんの展示出展者ご本人にデモをしていただいたが、件のオブジェクトを購入するときは「恥ずかしかった」由である。

【OcuFes 2015夏】VRでも本能は商売になる? ~アダルトコンテンツの可能性と創意工夫~

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by [2015年8月31日]

2015年8月24日にベルサール秋葉原で開催されたVRデバイス向けコンテンツの展示会である「OcuFes 2015夏」では、会場が全年齢ゾーン、R13ゾーン、そして実験ゾーンと3つにゾーン分けされていました。

これは、対象年齢や展示コンテンツの趣向・ジャンルによってある程度ゾーン分けを行うことで、お子さんが不用意に高年齢者対象ゾーンのブースに接することがないようにするための配慮であったと考えられます。

もっとも、それらのゾーンの中でも「実験ゾーン」は、その名の通り確かに「実験的」なコンテンツを扱う出展が多かったのですが、その一方で「R18ゾーン」とでも呼んだ方が良いくらいにはいわゆるアダルトなコンテンツの出展が多くもあって、色々考えさせられるものがありました。

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実験ゾーンにみる「実験的」コンテンツのあれこれ

アダルトコンテンツと実験的新デバイス・新メディアの切っても切れない縁

過去のApple MacintoshにおけるQuicktimeコンテンツ収録CD-ROM大流行時や、Windows 95発売以後のアダルトゲームの隆盛など、ことコンピューター産業の発達・発展とアダルトコンテンツの間には、常に切っても切れない関係があるというか、少々高価な機材であっても、ことエロなコンテンツの実行に必要となれば多少高かろうとも飛ぶように売れてその後のその機材を利用するジャンルの隆盛・発展に大きく寄与するという形で、常に深い関係があり続けています。

いささか下世話な表現になるのですが、それが下半身の本能解消に相応に結びつくのであれば、10万円前後もするような、あるいはそれ以上の値段がつくような高価な機材であっても、十分商売になってしまうのです。

実際、筆者が実見した範囲でも、Quicktimeのアダルトコンテンツが登場した頃には、それまで非常に高価であったことから全くと言っても良いほど市場で見向きされず在庫が積み上がる状況であったApple純正のSCSI接続CD-ROMドライブが、本当に飛ぶような勢いで売れまくり、以後コンテンツ・ソフトウェア頒布媒体としてCD-ROMが一般化する一因をつくりました(※注1)し、それまでMS-DOS対応のアダルトゲームを開発販売していたある有力メーカーがWindows 95対応ゲーム(※注2)の発売を発表した途端、それまでパソコンの買い換えなど皆目考えもしなかったような大学の先輩が、ただそのゲームをプレイしたいがためにWindows 95の動作するパソコンを買いに走るという状況になったりしていました。

 ※注1:少なくとも日本では、このQuicktimeアダルトコンテンツCD-ROMと、雑誌付録となったIBM OS/2(MS-DOS全盛期に開発されていたDOS後継OSの一種)の体験版CD-ROMの2つが、パソコンにおけるCD-ROMドライブ普及に非常に大きな影響を与えました。
 ※注2:Leafの「To Heart」のこと。当時筆者が在籍していた某地方国立大学のSFサークルではこのゲームの発売前後を期にWindows 95の動作するパソコンを導入するメンバーが続出しました。まだPlayStationの普及が始まったばかりの当時、この種のいわゆるギャルゲーはまずWindows 95か当時未だ勢力を保持していたMS-DOSかのどちらかのOSに対応するパソコンで発売されるのが常で、MS-DOS環境では一部の例外を除くと多色表示に難があったため、色鮮やかなWindows 95の多色表示環境でCDーDAの高音質なBGMと共に再生されるこの種のゲームの店頭デモを見てWindows 95搭載パソコンの購入、あるいはグラフィックカードやCPUの換装などによる既存マシンの大幅パワーアップに踏み切る人は少なくありませんでした。

ある種の新しい機材・規格の普及を希望するメーカーにとっては、かように有力な、あるいは魅力的なアダルトコンテンツの神通力は絶大でありまして、それはWindows 95の大流行した頃から約20年が経過した今も全くと言って良いほど変わってはいないようなのです。

そこで今回は、そうしたアダルトなコンテンツを多分に含んだ「実験ゾーン」の出展について、幾つかご紹介したいと思います。

圧倒的な存在感を示していたイリュージョン

イリュージョンの「Sexyビーチ キャラクタカスタムビューワ」展示同社タイトルを知っている人からすると、あまりに平常運転過ぎるイリュージョンっぷりだが、それだけに今回の会場では違和感バリバリというか目立っていた

イリュージョンの「Sexyビーチ キャラクタカスタムビューワ」展示
同社タイトルを知っている人からすると、あまりに平常運転過ぎるイリュージョンっぷりだが、それだけに今回の会場では違和感バリバリというか、そのカラフルなブース展示がかなり目立っていた

まずご紹介するのは、Windows対応アダルトゲーム市場において、数少ない3Dゲームメーカーの1つとして長期間にわたって孤高の地位を占め続けている先鋭的ブランド、イリュージョンさんによる「Sexyビーチ」キャラクタカスタムビューワの展示です。

このブランドは、まだ世間で3Dグラフィックを使ったPCゲームが一般的で無かった、つまりは今のようなFPS(First Person shooter:一人称視点によるシューティングゲーム)が隆盛を極めるようになる遙か昔から、具体的には一般的なパソコンにおいてMMX Pentium(※注3)が主力CPUでOSもWindows 95やWindows 98が主流だった1990年代後半頃から、いわゆる不気味の谷の問題も何のその、ひたすらにポリゴンを用いた3Dグラフィックによる女性キャラクター表現を売り物にしたアダルトゲーム開発に邁進してきたという、前衛的かつ実験的作風を売り物とするブランドが群雄割拠していた当時のアダルトゲーム業界にあってさえ、珍しいくらいに3Dグラフィックに特化してきた老舗のアダルトゲームブランドです。

 ※注3:インテルのx86系CPUとしては初めて、浮動小数点演算ユニットとレジスタを共用することで複数の整数演算を一括処理するMMX命令セットを搭載した機種。このMMX命令セットはマルチメディア命令セットとして以後広く普及し、現在のx86系CPUでは当然に実装されている拡張命令セットの1つとなっています。もっとも、これ自体はx86系CPUに搭載されている浮動小数点演算ユニットのレジスタを利用するが故に、そのレジスタ長の制約から整数演算しか扱えないという難点がありました。そのため、この命令セットは浮動小数点演算によるSIMD演算を必要とする3Dグラフィック表示の高速化には役に立たず、インテルのライバルであるAMD(Advanced Micro Devices)はその弱点を突いて浮動小数点演算によるSIMD演算に対応する3DNow!と称する独自規格の拡張命令セットと、これに対応するAMD K6ー2というCPUを1998年に発表しています。これに対抗する必要からインテルは1999年発表のPentium IIIで浮動小数点SIMD演算処理を可能とするSSE命令セットを搭載、当時禁じ手に近かった新レジスタの追加を行うことでSIMD命令演算処理の大幅な性能向上を実現しました。こうしたCPUの命令セットにまつわる事情から、Windows環境で3Dゲームが本格的に普及し始めたのはこれらK6-2やPentium IIIが登場し.さらに3DfxのVoodoo BansheeやNVIDIAのRIVA TNTといった高速かつ高機能な3Dグラフィック描画に対応するグラフィックチップも市場に広く出回りはじめた1998年~1999年頃以降の話で、それに先駆けてこれ以前の非力なマシン環境で3Dアダルトゲームに果敢に挑戦していたイリュージョンは本当に先駆的な役割を果たしたことになります。

このイリュージョンさん、Oculus Riftのような3Dグラフィック描画技術に依拠する立体視ディスプレイの利用についても研究開発を怠っていないらしく、今回も等身大サイズのタッチパネルディスプレイによる3D表示された水着キャラクターのお触りによるインタラクティブシステムのデモと合わせて、Windows向けの現行最新タイトルである「Sexyビーチ」のコンテンツ・キャラクターを利用した、Oculus Riftによるキャラクタカスタムビューワのデモ展示が行われていました。

イリュージョンの等身大タッチパネルディスプレイによるキャラクター表示デモ恐らく、今回の「OcuFes 2015夏」で最も人目を集めていた展示物は、これではなかったろうか。何しろものがものなので、色物感が半端ではないのだが、タッチパネル操作に合わせて視点が回転し、それに応じて人体がさりげなく自然に動くその反応を見れば、このメーカーの持つ実力がよくわかる

イリュージョンの等身大タッチパネルディスプレイによるキャラクター表示デモ
Oculus Riftとは直接の関係はないのだが、恐らく今回の「OcuFes 2015夏」で最も人目を集めていた展示物はこれではなかったろうか。何しろものがものなので色物感が半端ではなく強いのだが、タッチパネル操作に合わせて視点が回転し、それに応じて人体がさりげなく自然に動くその反応を見れば、このメーカーの持つ実力・技術力がよくわかる展示であった

このあたりの首尾一貫ぶりはいっそ清々しいほど徹底していて、さすがあの1990年代後半からのカンブリア爆発的なアダルトゲームブランド群雄割拠の戦国時代から生き延びてきた業界有数の老舗だ、と感心してしまったことでありました。

ここは流石に15年以上もポリゴンによる人体モデリング、それも「萌え」や「エロ」を感じさせる方向でのそれを磨き上げてきただけあってその経験の蓄積が半端ではなく、骨格や筋肉のわずかな動きすら感じさせるほどの、こちらが驚くほどリアルというか艶めかしい挙動を再現しています。

ちなみに、このイリュージョンさんの展示で経験の蓄積という意味で印象的だったことの1つに、背景の見事さがあります。

流石というか何というか、あまり目立たない割に手間がやたらかかる、また無いとそれはそれでかなりすかすかになってしまうため用意しないわけには行かないという面倒な立ち位置にある背景データの密度感が半端ではなく、ああ、長いこと3Dでエロやってる会社はやっぱりこの辺が違うなあ、と思ったことでありました。

Oculus Riftの場合、背景も当然に平面の書き割りでは済まなくなるわけでありまして、この辺の建物などの膨大なモデリングデータとその作成ノウハウは今後大きな資産あるいは差別化要素となってくることでしょう。

イリュージョンとは別のアプローチで攻めてきたKISS

カスタムメイド3D2 VRポスターある意味、このタイトルのコンセプトがよく伝わってくるポスターである。重要なのは、こうした様々な衣装を身にまとったキャラクターがごく自然に動くことであろう

カスタムメイド3D2 VRポスター
ある意味、このタイトルのコンセプトがよく伝わってくるポスターである。重要なのは、こうした様々な衣装を身にまとったキャラクターがごく自然に動くことであろう

イリュージョンが多分に肉感的というか人体そのもので勝負してきた印象があるのと対照的だったのが、やはりアダルトゲームメーカーとして著名なKISSさんの「カスタムメイド3D2」です。

こちらのKISSさんも「ヒロインエディット」システムという名前通りのシステムを搭載したアダルトゲームの開発で2D時代から長い歴史があって、1999年発売の「カスタム隷奴」にはじまるタイトルからしていかにもな感じのシリーズを展開していたブランドなのですが、そういう所だけにその「ヒロインエディット」の肝となる、また事業としてみた場合に重要な追加コンテンツの販売においても柱となる、多種多様なコスチュームの作り込みに対する情熱が尋常ではありません。

実のところ、先のイリュージョンさんの展示もキャラクタカスタマイズをフィーチャーしたものだったわけですが、あちらはどちらかと言えばぴっちり系というか、肉体美を強調するための衣装がチョイスされていて、KISSさんのメイド服をはじめとする衣装そのもののバリエーションや華やかさを楽しむ方向性とは正反対を向いているといえます。

「カスタムメイドオンライン for DMM」公式サイトトップページ現在ではこうしたオンラインゲームとしてのシリーズ展開も行われている

「カスタムメイドオンライン for DMM」公式サイトトップページ
現在ではこうしたオンラインゲームとしてのシリーズ展開も行われている

なお、この「カスタムメイド」シリーズは現在DMMで「カスタムメイドオンライン for DMM」としてアダルト市場向けオンラインゲーム展開も行われている(※注4)ため、こちらでご存じの方もおられるかも知れません。

 ※注4:オンラインゲームとは称していますが、「艦隊これくしょん -艦これ-」のようなブラウザゲームではなく、「DMMゲームランチャー」と称する共通プラットホーム上で動作し、ローカルにアプリケーションデータをインストールしてプレイするタイプのものです。

3Dモデリングに挑戦したことのある方なら恐らくご承知のことと思いますが、衣類、特にフリルやリボンの多いメイド服の類を「着ている」人体のモーションに追従してごく自然に動かせるように、あるいはペラペラに見えないように構築するのはそれ相応以上の高度なノウハウの蓄積が必要な作業でありまして、ことに今回の展示のようにそうした衣類をまとったキャラクターを踊らせたりするとなると、破綻が生じないよう、矛盾の出ないようにするのは実は本当に大変なことであったりします。

実際、会場におられた担当者氏に伺ったところでもそのあたりは結構な苦労がある様子で、これだけのものをこれだけ軽快に動かすにはかなりのマシンスペックが必要なのではありませんか、と問うたところ、果たして展示機では現状で市販されている一般向けGPU中でも最速級のGeForce GTX 980Ti(注5)が搭載されている旨の回答でありました。

 ※注5:現在のGPU市場を二分するトップメーカー2社の一方であるNVIDIAの一般向けハイエンドGPUの事実上最上位モデル。NVIDIAが第二世代Maxwellアーキテクチャと呼ぶ最新3Dグラフィックチップ向けアーキテクチャに対応するチップとしては最上位のGM200と称するGPUチップの一部機能限定版を搭載し、グラフィックメモリは6ギガバイト搭載しています。なお、フルスペックのGM200搭載でメモリが倍の12ギガバイト搭載のGeForce GTX TITAN Xという名前からして凄そうな真のハイエンド機種も存在しますが、これは4K2K解像度対応の「重い」ゲームでさえ実用的にプレイできてしまうという超絶的高性能を実現している反面、記事執筆時点での実売価格が13万~14万円とこのGeForce GTX 980Tiと比較してもさらに高価で生産数も少なく、とても一般向けとは言えない超マニア向けの代物です。今回のKISSの担当者氏も流石にこれは高くて搭載できなかったことを示唆しておられました。

…道理でやたら滑らかにキャラが動いているわけです。

その挙動から相当に高速なGPUを積んでいるのだろうな、とは予測していたのですが、まさか現状の一般向け最速級を持ち出してくるとは思いませんでした。

カスタムメイド3D2 VR 展示ご覧のとおりOculus Riftで表示されている内容がディスプレイにそのまま表示されているが、服の動きなど、相当な負荷になっていることが見て取れる。高性能GPUが必要となる所以である

カスタムメイド3D2 VR 展示
ご覧のとおりOculus Riftで表示されている内容がディスプレイにそのまま表示されているが、服の動きなどの複雑な演算処理が相当な負荷になっていることが見て取れる。高性能GPUが必要となる所以である

もちろん、それ以下のスペックのGPUでも動作するのでしょうが、スペックが下がれば下がるほど処理能力が不足して処理落ち、つまり画面表示のフレームレート低下が起きるわけでありまして、それを防ぐには高性能なGPUを利用する他ないわけです。

果たしてこうしたタイトルをプレイするためだけに10万円前後もするような高価なGPUカードを買ってしまうものか? と思わないでもないのですが、この種の「萌え」系がメインのコンテンツの場合、より高解像度に、より精細に、より滑らかな動きに、というのがこれまでの流れですから、高価なフィギュアだのBD-BOXだのにぽんとお金を出してしまうような層をターゲットにするのであれば、そうした高価なGPUの導入の必要性も正当化できてしまうのでしょう。

また、そもそも視界にあわせて2画面分割して同時にリアルタイム表示するOculus Riftの仕組みからすると、その表示に用いるGPU性能が高ければ高いほど良いのは自明のことでありまして、こうしたアダルトタイトルでなくとも、表現を突き詰めれば突き詰めるほど、GPUの高性能化に対する要求が強いのは確かです。

Oculus Riftの製品版ではNVIDIAだとGeForce GTX 970以上、AMDだとRADEON R9 290以上と発表時点における3Dグラフィックチップメーカーの大手2社が擁するハイエンド級GPUが動作環境として提示されていて、そもそも選択肢はかなり少ないのでGeForce GTX 980Tiも当然に有力な選択肢であるのですが、製品版Oculus Riftの予想されているお値段が6万円前後となることを考えると、この3Dで仮想のメイドさんを自室にお迎えして快適に過ごせるようにするには、最低でも15万~16万前後の費用がかかることになるわけです。

もちろん、2016年に予定されているOculus Riftの出荷時点ではもっと高性能なGPUカードが当然に登場しているでしょうし、Oculus Riftそのものの価格も下がっている可能性が皆無ではありませんから、GeForce GTX 980Tiクラスの性能を持つ製品を利用する場合の合計価格はもう少し安くなると予想できますけども、それにしてもその価格が合計で10万円を切る状況になるのは難しそうです。

ちなみに担当者氏の弁によれば「(機器導入のハードルは高いがこうした3Dの市場に)活路を見いだしてゆくしかない」状況とのことで、現在のWindows向けアダルトゲーム市場の閉塞感と、3D市場に対する期待の大きさが伝わってきました。

ううむ、これは…

問題のJCCソフトさんの展示出展者ご本人にデモをしていただいたが、件のオブジェクトを購入するときは「恥ずかしかった」由である

JCCソフトさんの展示
出展者ご本人にデモをしていただいたが、件の等身大オブジェクトを店で購入するときは「恥ずかしかった」由である

次にご紹介するのはJCCソフトさんの「宇宙戦艦金剛」と題された展示です。

この展示、正直な所を申し上げると大変にご紹介しづらいコンテンツです。

ある意味、アダルトコンテンツの最先端というか、極北を征くというか、はたまた古典に回帰したというか、等身大のオブジェクトを操作し、それがOculus Riftで表示されるキャラクターに反映される、という仕組みになっているためです。

アダルトな諸氏にわかりやすくご説明すれば、「南極1号でリアルな3Dキャラクターをリモート操作」と言えばよろしいでしょうか。

問題の等身大オブジェクトに貼り付けられた、センサープローブ用スマートフォンこれにより激しく揺さぶるなどの動きを検出し、ホストとなるコンピュータに送信するシステムが簡便に構築されている。

問題の等身大オブジェクトに貼り付けられた、センサープローブ用スマートフォン
これにより激しく揺さぶるなどの動きを検出し、ホストとなるコンピュータに送信するシステムが簡便に構築されている。

ただ、この展示で卓抜なアイデアだと筆者が思ったのは、その等身大オブジェクトの操作内容をホストとなるコンピュータに伝えるためのセンサープローブの役割を、オブジェクトにテープで貼り付けて固定しただけのごく普通のスマートフォンにインストールしたアプリで振動センサーの情報を収集・送信させて済ませていることです。

なるほど、今時のスマートフォンならば当たり前に重力・加速度・ジャイロといった高度な各種センサーが搭載されていますし、ホストコンピュータとの間のデータ通信に必要となるWi-Fi通信機能も当然のごとく搭載されています。また大容量のバッテリーを搭載していて、この種の目的に使うのであれば十分すぎるほどの動作時間を期待出来もします。

つまり、スマートフォンはこの種のワイヤレスかつコンパクトなセンサーを必要としてきた機材のセンシングと操作に使うには実に好適なデバイスであるということで、今回のジャンルや題材はともかくこのアイデアは今後いろいろなところで応用が利きそうです。

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以上、「OcuFes 2015夏」の「実験ゾーン」で筆者の目にとまった展示から3つをご紹介しました。

正直なところ、アダルト系のコンテンツはどうしてもその内容を具体的にご紹介するのが難しく、その魅力や革新性を十分にお伝えできない部分があるのですが、Oculus Riftという新しい地平に可能性を見いだしているアダルトゲームメーカーがあることは特にお伝えしておきたいと思います。

この辺は本当に技術力のあるメーカーでないとできず、これまでのようにスクリプト記述ツールとある程度の実力を持ったシナリオライター、絵師、それにコンポーザーを揃えれば少人数かつ低予算でもある程度以上の競争力を備えたゲームを作ることができた2Dのアダルトゲームと比較すれば非常に開発のハードルが高いのですが、そうであればこそ、そのハードルを乗り越えられたメーカー各社の得られるものが大きいとも言えます。

何しろ、魅力的なアダルトコンテンツがあれば10万円やそこらの機器購入コストなど簡単に無視してしまう購買層が確かに存在しているのですから、先行者利益は非常に大きいのです。

また、市場が開拓されていないからこそ、今回のJCCソフトさんのように操作系についても新しいアイデアが出てくる余地もあるわけで、この分野は今後も目が離せません。

▼参考リンク
G-Tune × AMD OcuFes 2015夏 出店情報 | Oculus Festival in Japan

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