Windows インストール メディア作成ツール初期画面

Windows 7マシンにWindows 10を入れてみる その2

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by [2015年8月25日]

第1回ではこのほど正式リリースされたばかりのWindows 10について、無償アップグレードの対象をご紹介しました。

第2回では、前回に引き続きWindows 10へアップグレードできるWindows 7マシンを実際にアップグレードした場合の挙動等についてみてゆきたいと思います。

インストールの実際

それでは前回Windows 10へのアップグレード対象として選出した、HewlettーPackard xw9400/CTとLenovo ThinkPad X200の2台のマシンにそれぞれインストールされたx64版Windows 7 ProfessionalをWindows 10 Proへアップグレードインストールしてみることとしましょう。

まずはバックアップ

Windows 7の「バックアップ」

Windows 7の「バックアップ」

アップグレードインストール作業そのものからは若干はずれるのですが、まず最初に現在のWindows 7環境をネットワーク上あるいはUSB接続などによる外部ハードディスクドライブあるいはUSBメモリなどにバックアップしておきます。

これは、Windows 10をインストールして使用してみたが元のWindows 7に戻したいといった場合に利用するもの(※注1)で、「俺様は当方に迎撃の用意ありで覚悟完了しているのでそんな退路は要らないぜ!」という方は特にバックアップをとる必要はありません。

 ※注1:Windows 10の場合、いざインストールしたが使いにくい、あるいはどうしても必要なアプリがWindows 10では互換性を確保できず動作しない,といった事情で古いバージョンのWindowsに戻したい場合の救済策として、インストール後1ヶ月(31日)間に限り旧バージョンへの復旧・ダウングレードを認めています。

ただ筆者のWindows NT時代からの経験から言うと、特に初物かそれに近い状態の新しいWindowsへのアップグレードインストールの場合、何かの拍子に想定外のエラーが出てインストール途中でシステムパーティションが跡形も無く吹き飛ばされる、といった悲惨なトラブルが出ることがまれにですがあります。

そのため、例えば仕事で使っているWindows環境にWindows 10をアップグレードインストールする場合には、そういったトラブルが発生した時の対応を楽にするための転ばぬ先の杖として、念のため外付けハードディスクなどに「次のドライブのシステムイメージを含める」にチェックを入れた上で旧バージョンWindowsのインストールされたシステムディスクの全内容の最新バックアップをとっておくのが安全です。

どうやってアップグレードするか

タスクバーに表示された「Windows 10を入手する」アイコン無償アップグレードの対象となっているWindows 7・Windows 8.1の各エディションで、Windows Updateを適切に適用してある環境であれば、このアイコンが自動的に表示され、Windows 10へのアップグレードを案内し、アップグレードの予約もできるようになっている。

タスクバーに表示された「Windows 10を入手する」アイコン
無償アップグレードの対象となっているWindows 7・Windows 8.1の各エディションで、Windows Updateを適切に適用してある環境であれば、このアイコンが自動的に表示されてWindows 10へのアップグレードを案内し、アップグレードの予約もできるようになっている

さて、Windows 10へのアップグレードについては、既にあちこちで報じられているように、またWindows 7 Service Pack 1あるいは8.1 Upgradeが正規ライセンスで認証されている環境であればWindows Updateによりタスクバーに「Windows 10を入手する」というアイコンが表示されて案内されるようになっているためご存じの方も多いことと思いますが、通常はこの「Windows 10を入手する」アイコンをクリックしたら表示される「Windows 10を無償で入手する手順」ウィンドウの左下に表示される「無償アップグレードの予約」ボタンをクリックしてアップグレードを予約して、自動的に必要なファイルがダウンロードされるのを待ってからその場でアップグレードすることが推奨されています。

しかし、これはインターネットと常時接続されているマシンでないとアップグレードができないなど幾つか問題があるため、救済策として「Windowsインストール メディア作成ツール」が提供されており、これをインターネット接続されたマシン上で実行し必要なファイルをダウンロードしてインストールメディアを作成しそれをUSBメモリなどに保存しておけば、インターネットに常時接続されていないマシンでもWindows 10がインストールできるようになっています。

Windowsインストール メディア作成ツール 初期画面起動中のWindowsがアップグレード対象であった場合のアップグレードと、他の対象Windows環境をアップグレードするためのインストールメディア作成の2つの機能を併せ持つ。

Windowsインストール メディア作成ツール 初期画面
起動中のWindowsがアップグレード対象であった場合のアップグレードと、他の対象Windows環境をアップグレードするためのインストールメディア作成の2つの機能を併せ持つ

この「Windowsインストール メディア作成ツール」によるアップグレードインストールは色々制約があって、うっかりミスをすると正しく旧バージョンのWindowsが検出されずアップグレードインストールとならないことがあって別途ライセンスキーを要求されたりするため、Windowsに詳しくない方にはあまりおすすめできない手段なのですが、自動的に時期を定めず必要ファイルのダウンロードが行われる「無償アップグレードの予約」とは異なり、必要に応じその場でファイルのダウンロードが行われるため、条件次第では非常に有用なツールであったりします。

後述するようにWindows 10へのアップグレードは、特にWindows 7からの場合はわざわざこのツールを使用して大急ぎでアップグレードを行う必要は無い、というのが筆者の結論ですが、その場でどうしても急いでアップグレード作業を行わねばならない,といった切迫した場合には悠長に予約してダウンロードファイルが落ちてくるのをのんびり待っていられませんから、この種のツールが役立ちます。

Windows インストール メディア作成ツール初期画面

Windows インストール メディア作成ツール初期画面

とはいえこのツールのやっていることは、結局の所「無償アップグレードの予約」でダウンロードされるファイルを早手回しにダウンロードしてUSBメモリへの保存やISOイメージファイルとしての保存を実行し、あるいはダウンロードファイルに含まれるSetupファイルを起動するところまで(※注2)ですから、Setupファイル起動後の手順は基本的にはどちらの場合も変わりません。

 ※注2:もっとも実際には「Windowsインストール メディア作成ツール」は起動直後に「作成するインストールファイルの種類を選んでください」として言語、エディション、アーキテクチャ(x86版かx64版か)を選択した後は「Windows 10セットアップ」とウィンドウに表示されており、セットアップツールとメディア作成ツールが実際にはほとんど一体のものであることがわかります。

そこで今回はこの「Windowsインストール メディア作成ツール」を利用して必要なファイルをダウンロードし、Windows 7からWindows 10へのアップグレードインストールを行ってみることにします。

インストール

Windows 10のインストール作業そのものは実に簡単です。

「Windows 10セットアップ」のインストール準備が完了した状態

「Windows 10セットアップ」のインストール準備が完了した状態

起動した「Windows 10 セットアップ」は当初、自動的に各種環境などの条件をチェックする作業を行い、「ライセンス条項」画面で「マイクロソフト ソフトウェアライセンス条項」への同意を行うと、その後しばらくすると「インストールする準備ができました」という案内画面が表示されます。

ここでは、デフォルトで「Windows 10(Pro)のインストール」と「個人用ファイルとアプリを引き継ぐ」の2項目がチェックが入った状態で表示され、その内「個人用ファイルとアプリを引き継ぐ」については「引き継ぐものを変更」で変更可能(※注3)となっています。

 ※注3:この「引き継ぐものを変更」は特に引き継ぐ必要のあるファイルがない場合でも、デフォルトの「個人用ファイルとアプリを引き継ぐ」状態にしておかないとトラブルが出る場合があるようです。筆者の見るところ、わざわざ個人用ファイルやアプリの引き継ぎを無効化する理由はありませんから、ここはデフォルトのままにしておくのが無難です。

後はこの案内画面右下の「インストール」をクリックすれば、複数回再起動が行われた後、Windows 10の初期起動画面まで一本道で特に何もしなくてもほぼ全自動でインストール工程が進むようになっています。

このあたりのインストール作業の簡素化・自動化は1つでも選択や指定を間違えると大変なことになっていた過去のWindowsの煩雑なインストール手順の記憶が未だ生々しい筆者などからすると隔世の感のある部分ですが、本来コンシューマ向けのOSのインストール手順というのはこうあるべきなのでしょう。

もっとも、さすがにこのあたりの処理は内蔵ディスクがSSDとハードディスクのハイブリッドドライブであるSSHDに交換してあるとはいえSATAインターフェイス性能が低くCPUも決して高速ではないThinkPad X200には結構重いらしく、かなりの時間をかけて工程が完了しています。

Windows 10のインストール作業がほぼ完了し、初回起動した際に表示される画面ThinkPad X200で「インストールする準備ができました」からこの画面が表示されるまでには、xw9400/CTの場合と比較して格段に長い時間がかかった

Windows 10のインストール作業がほぼ完了し、初回起動した際に表示される画面
ThinkPad X200で「インストールする準備ができました」からこの画面が表示されるまでには、xw9400/CTの場合と比較して格段に長い時間がかかった

この世代のノート機でWindows 10へアップグレードを検討されている方は、十分余裕を見た作業時間を確保してからアップグレード作業をするのが安全でしょう。

ちなみに、一度も正常なアップグレードインストールを行わない状態で「Windowsインストール メディア作成ツール」を使用して作成したインストールメディアから起動し、まっさらのハードディスクドライブへWindows 10を新規インストールしようとするなどした場合、先にも少し触れましたがこのインストール工程の途中でWindows 10のライセンスキーの入力が求められます。

つまり、このパターンでは既存Windowsからの無償アップグレードとはならないということで、少なくとも1回は既存Windows上で「Windowsインストール メディア作成ツール」からアップグレードインストールを直接開始するか、さもなくば「無償アップグレードの予約」でそのままアップグレードインストールを開始するかのどちらかによって既存Windowsのライセンス認証を行った上でWindows 10へのアップグレード作業を完了しなければ、既存Windowsからの無償アップグレードと認められない仕組みになっています。

このアップグレード完了とこれに伴うアクティベーションの際に何らかのハードウェア固有情報が認証サーバに送信されている模様で、以後はこのアップグレードインストールを行ったマシンについてはメディア作成ツールで作成したインストールメディアを利用してWindows 10の新規インストールがライセンスキーの入力なしに行えるようになります。

これは言い替えると、このWindows 10のライセンスがインストール先マシンに紐付けられるということで、例えばマザーボードやLANカードなどを頻繁に交換するような使い方をしている人には電話による再アクティベーションなどでちょっと面倒なことになるかもしれません。

第3回に続きます。

▼参考リンク
Windows 10(Windows 10メディア作成ツールダウンロードページ)

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