Windows 10 Insider Preview build 10162 初期画面

Windows 10 Insider Preview build 10162を少し古めの手持ちマシンにインストールしてみた

  • このエントリーをはてなブックマークに追加

by [2015年7月13日]

Windows 10 Insider Preview build 10162 初期画面

Windows 10 Insider Preview build 10162 初期画面

いよいよ正式リリースまであと1月を切ったMicrosoft Windows 10。

ですが、その開発はまだ続いていて、プレビュー版として提供されているWindows 10 Insider Previewの最新ビルド(※注1)がこの7月に入ってからでも立て続けに3回公開され、筆者がこの記事を執筆している最中にも最新ビルドとしてbuild 10166が公開され、筆者がbuild 10162をインストールしたばかりのマシンを起動すると、このビルドのダウンロードが待機状態になっていた(※途中でダウンロードが完了し、アップデートしています)、という凄まじいハイペースでの更新となっています。

 ※注1:ビルドナンバーはソースコードから実行用ファイルをビルド(生成)したものに与えられるシリアルナンバーのようなもの。当然ながら同じバージョンならばこの数字が大きいものほど新しく生成されたものであるということになります。

従来のWindows、特にWindows 7の頃までならば、正式リリース直前の1ヶ月前というとメーカー向けにRelease To Manufacturing(RTM)版として製品版ISOディスクイメージが(主にパソコン製品へのプリインストール用マスターとして)提供されてメーカー各社が新製品へのプリインストール作業や自社既存製品との互換性テストなどに必死になって対応している頃(※注2)で、この期に及んで最新ビルド公開だのその最新ビルドでの新機能追加だのはとうてい考えられないことでした。

 ※注2:かつて某周辺機器メーカーに在籍していた筆者は、Windows Vistaの時に自社製品のRTM版に対する動作検証で忙殺され、おうちに帰れなくなったことが何度もありました。

このあたりは、インターネットの普及と高速化で、Windowsそのものが特にDVDやCDなどの光学ディスクメディアの形でプレスして配布せずとも、ディスクイメージなどの形でネット経由でダウンロード配信できるようになった、というここ10年ほどの間のインターネット事情の変化が反映されていると言えるのですが、ともあれ正式リリースまで3週間を切った今もなおInsider Previewの最新ビルドが矢継ぎ早に公開される状況が続いています。

もっとも、流石にここまで来ると、OS本体の基礎的な部分はほぼ完成の域に達しており、後はバグが発見されるとそれを修正する、といったOS本体に対する草取り的な作業と、先にも触れたような新規追加されるアプリ、あるいは新機能の追加・修正・機能拡張、といった作業がメインとなってきています。

そこで今回は、当初「Project Spartan」と呼ばれ最近ようやく「Microsoft Edge」と正式名称が決定した新ブラウザなどの非常に「新しい」機能・アプリ等をひとまず置いておいて、先週公開されたばかりのbuild 10162を筆者手持ちの少し古めのいわゆる自作マシンにインストールし、OSの基礎的な部分がどう変わり、どこが変わっていないのかについて考えてみたいと思います。

5年前のハイエンド

今回筆者が用意したマシンのシステム情報類一体どんなマシンでテストしたんだ? と気になる奇特な方はこちらをご覧いただきたい。

今回筆者が用意したマシンのシステム情報類
一体どんなマシンでテストしたんだ? と気になる方はこちらをご覧いただきたい

今回筆者が用意したのは、詳細は省きますがLGA1366のXeonを搭載する「5年くらい前のハイエンド寄りマシン」といった体裁のマシンです。

まぁ、単純にテストに使えそうな空きのマシンが他に無かった/そもそも筆者の手元には最新世代のマシンはない、といういささかもの悲しい事情もあるのですが、この世代のマシンでちゃんと動けば同系の、あるいはより新しいICH(I/o Controller Hub)を搭載する初代Core iシリーズ以降のインテル製CPUを搭載するマシンならば、よほどメインメモリ容量が少ないであるとか搭載されるストレージの容量が足りないであるとか、そういう量的な問題を別にすると基本的にはWindows 10が動作すると考えて良いでしょう。

あっさり完了したインストール

Windows 10 Insider Previewダウンロードページ

Windows 10 Insider Previewダウンロードページ

そんなわけで、マイクロソフトのサイトで公開されているWindows 10 Insider Preview build 10162のx64版ISOイメージファイル(日本語版)をダウンロードし、これをライティングソフトで片面1層のDVD-Rに書き込んでインストール用DVDを作成、これをCD/DVDブート可能なようBIOS設定したテスト機のDVDドライブに挿入してDVDブートでWindows 10 Insider Previewのインストーラを起動すると、途中特に何事も無いままあっさりWindows 10 Insider Previewのインストールが完了してしまいました。

少々構成の特殊なマシンであったため、どこかで躓くことも想定していたのですが、そんなこともないまま、するするとインストールが完了してしまったのです。

このため、少なくともIntelのCore系CPU搭載でなおかつICH10以降搭載のマシンであれば、特に問題なくWindows 10がインストールできると考えて良さそうです。

もっとも、Windows 7や8、あるいは8.1の時もそうでしたが、某C社製のサウンドカードはWindows標準のいわゆるInBoxドライバが提供されていないためデバイスマネージャー上では未知のデバイスとして扱われており、このあたりはメーカーによるデバイスドライバ提供待ちということになります。

なお、情報サイト等でWindows 10ではUSBフロッピーディスクドライブが対応しなくなる、という話が出ていたのですが、少なくとも今回試したbuild 10162・10166では内蔵のフロッピーディスクドライブは正常認識・ドライバ組み込みが行われており、フロッピーディスクそのものが扱えなくなる訳ではなさそうです。

Windows 7時代への回帰がより明確に

「Technical Preview」という名称だった初期のビルド(build 10061まで)では基本的にWindows 8/8.1ベースでスタートメニューが出るユーザーインターフェイスを被せただけ、といった風情だったのですが、今回試したbuild 10162ではさすがにこの辺の整理や仕様変更はかなり進んだ印象で、Windows 8/8.1ではデスクトップとスタート画面で色々二重になっていて操作がかなり煩雑だったのですが、タブレットモードに移行しない限りはスタート画面上で動作していたストアアプリがデスクトップ上でウィンドウあるいはフルスクリーン表示で動作するようになったおかげで、各種設定なども1本化され、少なくとも通常のデスクトップマシンで動作させる分には格段に使い勝手が良くなっています。

Windows 10 Insider Preview build 10166でストアアプリの「ニュース」・「マネー」とデスクトップアプリの「Microsoft Edge」を表示した状態このようにストアアプリと従来からのWindowsデスクトップアプリをウィンドウ状態で混在表示・実行可能となったため、Windowsデスクトップ表示状態でもスタート画面に強制で切り替えられる、といったことはなくなった。

Windows 10 Insider Preview build 10166でストアアプリの「ニュース」「マネー」とデスクトップアプリの「Microsoft Edge」を表示した状態

筆者がしばらく使った範囲で言えば、従来であれば全画面表示一択ではなはだ使い勝手の悪かった標準搭載ストアアプリの「マネー」や「ニュース」などが同じ高解像度のデスクトップ画面上で、新標準ブラウザの「Microsoft Edge」などのデスクトップアプリと特に区別なく重ねて、あるいは並べて表示できるのは非常に便利で、個人的にはこれだけでもWindows 7から乗り換える1つの動機になるレベルです。

今にして思えば、Windows 8/8.1のストアアプリとデスクトップアプリをそれぞれ異なった環境で動作させ、アプリごとに環境を切り替えを強要し、さらにストアアプリは一律に全画面表示で動作させるというのは、タブレット機などで技術的には一定の合理性や必然性があったにせよ、特にマルチディスプレイ表示で利用されているデスクトップパソコンユーザーにまでそれを強いたというのはやはり不条理あるいは理不尽であったと言わざるを得ません。

筆者自身としては、少なくともノートパソコンで使う分にはWindows 8/8.1で不便に思ったことは(スタートボタンおよびスタートメニューの欠如とデスクトップアプリの動作互換性以外)ほとんどなく、Windows 8/8.1の問題点はやはりデスクトップパソコンにおいてマルチディスプレイ環境で利用した場合のあまりの使い勝手の悪さやこれまでのワークフローを滅茶苦茶にするユーザーインターフェイスの支離滅裂な挙動にあったと考えています。

その観点で言うと、このWindows 10は現状のInsider Preview build 10162(およびbuild 10166)の段階で見る限り、Windows 8/8.1を基礎としつつもWindows 7以前に近い操作体系に戻されており、加えてWindows 8での新機軸であったストアアプリもこのWindows デスクトップのマルチディスプレイ環境で表示・実行可能となったため、少なくともWindows 7からWindows 8/8.1への移行で絶句して元に戻したようなユーザーさんならば、それなり以上に満足できる出来になっていると判断して良さそうです。

筆者の正直な感想としては、「どうしてWindows 8/8.1を最初から素直にこの形で出さなかったんだ?」ということに尽きるのですが……。

▼参考リンク
ホーム ページ – Windows Insider Program

タグ:
PageTopへ