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かっこいいハンマーを追及して『ハンマーズクエスト』「オリディオ」インタビュー

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by [2015年4月23日]

002ひたすら強いハンマーを集めて物理で殴る、爽快アクションRPG『ハンマーズクエスト』。リリースから半年以上が経ち、既に最終アップデートも完了していますが、いまだに根強い人気を誇っています。今回は、開発者の株式会社オリディオ代表のori氏にメールでお話を伺いました。

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「オリジナル」な「オリ」の「スタジオ」=oridio

──プロフィールを教えてください

すっきりとした棚の上にあるのは「アルパカ」

すっきりとした棚の上にあるのは「アルパカ」

 oriと申します。岐阜県在住の31歳です。前職はWeb関連の会社で、プログラミングやFlash制作をしていました。2012年4月に独立して個人事業主としてアプリ開発を始め、2013年7月に法人成りし、株式会社オリディオを立ち上げました。
 少し前までは友人のデザイナーが所属していましたが、フリーランスになりたいとのことで退職しました。現在は僕1人です。

──起業に至った経緯を詳しく教えてください
 個人でアプリ開発をしていたころ『壁蹴りジャンプ』がヒットしました。ただヒットしただけなら一時的な収益にしかならないのですが、ランキングが落ち着いてきても収益が結構安定していたんです。安定的な収入が得られると同時に資金も蓄えられたので、一緒に仕事をしてみたかった友人を誘って法人にしました。

──「オリディオ」という名前の由来を教えてください
 「ori」の「studio」で「oridio」にしました。「original」という意味もかけています。

爽快なアクションゲームとRPGらしさの融合

──『ハンマーズクエスト』の企画が立ち上がった経緯を教えてください。
demo_dungeon_boss アクションゲームを作るのが得意なので、最初はハンマーでモノを壊すような爽快なアクションゲームがアイディアとしてありました。でもせっかくなら、より強いハンマーを買いたい、キャラが成長していったら楽しそう……そんな感じで面白そうな要素を肉付けしていきました。
 こういった面白そうな要素のを全部盛りこむというのはよくあるとは思うんですが、もちろん取捨選択もしています。たくさんの要素があっても、UI設計や操作などシンプルに見えるようにかなり気を使っています。そうすることでベースにあるゲーム部分がちゃんと生きるように、と考えてのことです。

──なぜ『ハンマーズクエスト』はドット絵のアクションRPGにされたのですか? 他のアプリとはテイストが違いますよね
demo_hammer_dot_up 企画時に、キャラを育てたりシナリオを付けたりといったRPG要素を盛り込んだので、誰が見ても「RPGらしさ」「ゲームらしさ」というのがビジュアル面からも伝わるようにしたかったんです。そのため、SFC時代の『ドラゴンクエスト』や『ファイナルファンタジー』といったRPGを意識してドット絵アプリに決めました。
(▼関連記事:生の黒魔道士に感動!ドットの匠が『ファイナルファンタジー』のキャラクターデザインを振り返る

──ドット絵を描かれたのはどなたですか?
 当時のデザイナーが描きました。ドット打ちは(ハンマーズクエストが)初めてだったのですが、思った以上に良い出来になったと思います。

──シナリオはどなたが書かれたのですか?
 大きな流れは2人で作って、詳細はデザイナーが考えてくれました。

──とても面白くて何時間もプレイしてしまったのですが、スコアアタックモードを搭載された理由を教えてください
 スタミナ制を採用しているのでどうしても待ち時間が出来てしまいます。その時にせっかくなので待ち時間でも暇がつぶせる機能があるといいなと思いました。最初は放置ゲーのようにスワイプでお金を回収するなども考えたのですが、『ハンマーズクエスト』には安易すぎる、似合わないなと思って、ゲーム性を持たせたモードを作りました。「もう少し頑張れば新しいハンマー買えるのに!」というときなどにあると嬉しい機能になっていると思います。

──スコアアタックに有利なハンマーはありますか?
 やはり攻撃範囲が大きいハンマーが有利だと思います。後半になるにつれて、特殊なハンマーも出てきますので、いろいろ試してみるとスコアが伸びるかもしれません。

──開発にはどのくらいの期間がかかりましたか? また開発する上で最も難航した部分を教えてください
demo_hammer_14 2人がかりでトータル6~7ヶ月かかっています。
 ハンマーのデザインとレベルデザインには苦労しました。ハンマーのデザインはゲームのメインといえるアイテムなので、「このハンマー欲しい!」とか「使いたい!」と思えるようなデザインを目指して、かなりリテイクを重ねました。おかげでかっこいいハンマーが出来たと思います。
 レベルデザインの難しさは主にステージの難易度を調整です。1ステージ内のバランスも当然のこと、ゲームそのもののバランスも大事なので、全体を通して何度も実際にプレイしながらバランスを調整していきました。

──英語版のローカライズは外部の方に頼まれたのですか?
 外注です。デザイナーの親戚で海外在住の方にお願いしました。英語対応の要望が結構多かったので、実現出来てよかったです。特にAndroid版ではたくさんの嬉しいレビューを頂いています。

──BGMやSEは内製ですか?
 BGMは一部外注です。メインのBGMはデザイナーのお兄さんにお願いしました。モード画面などの簡単なBGMやスコアアタック等は私が作りましたし、SEはデザイナーが作りました。

──『ハンマーズクエスト劇場』を描かれているのはどなたですか?
 デザイナーが描きました。デザイナーは以前に漫画家を目指していたので、試しに作ってみた感じです。残念ながら反響があまりなかったので辞めてしまいました……。

ハンマーズクエスト劇場

──前回のアップデートが最後のアップデートだったそうですが、今後『ハンマーズ』系の、長く遊べるドット絵アプリを制作されるご予定はありますか?
 なかなか採算が取れないことや精神的にも辛いこともあり、この規模のアプリを制作することはおそらくないと思います……。
 もう少しカジュアルな感じであれば、『ハンマーズクエスト』で培ったことを生かしたゲームを出していきたいと考えています。

001──開発環境を教えてください
ori氏(プログラマー)
PC「MacBook Pro」
ソフト「Xcode」「Eclipse」「Logic」「cocos2d-x」など

デザイナー
PC「MacBook Pro」
ソフト「Photoshop」「Fireworks」「TexturePacker」「GlyphDesigner」「Tiled Map Editor」「Logic」など

アクションゲームの方が収益性が高い

──Android版/iOS版それぞれの総ダウンロード数を教えてください
2015年3月31日現在
iOS: 187,579DL
Android: 144,832DL です。

──利益は出ていますか?
 他のアプリの収益があるので全体ではマイナスではないですが、『ハンマーズクエスト』単体では制作費用は回収出来ていません。ただ、iOS版はアプリ内課金を追加したのもあって、最近ではDL単価が50円/DLを越えるようになってきました。長い目で見れば回収出来るかもしれませんね……(苦笑)

──収益における広告と課金の割合を教えてください
 課金はiOS版のみで途中からの実装でしたが、直近3ヶ月で見ると課金の割合は35~40%程度です。

──Android版に課金システムがないのはどうしてですか?
 単純に私のスキル不足で対応していません。Androidは課金を回避して課金アイテムを利用出来てしまう方法がある、というようなことも聞くので、安易に対応すると逆にマイナスな気もしていて手を出せていません。

──『戦場ダッシュ』など過去作や『ハンマーズ』以降のシンプル系の作品の収益はいかがですか?
 少なくとも私が開発するアプリでは、アクションゲームの方が収益性が良いです。
 アクションは製作期間も長くないですし、結構長く遊んでくれる方も多いので、コスパが高いです。『戦場ダッシュ』は初めてのシューティングでしたが、良くも悪くもないです。逆に制作期間の長いアプリは失敗しがちです。

──今後、仲の良い開発者さんなどとコラボされる予定などございますか?
 今のところ具体的な話はありませんが、お互いがプラスになる方であればそういうこともいいかもしれませんね。

──ありがとうございました

▼関連リンク
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