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任天堂とDeNAの資本提携への市場の評価は上々。ゲームソフトのパッケージ販売については冷めた目も

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by [2015年3月18日]

nintendo_dena昨日3月17日の17時からの会見で、任天堂と DeNA の資本提携が発表された。そこで、本記事では任天堂と DeNA の二社と、任天堂と提携している関連会社の株価に注目してみた。

任天堂、DeNA はストップ高。関連銘柄の株価も上昇。

 まず、任天堂と DeNA の二社の株はどちらも買い注文が殺到しストップ高となった。
 次に、任天堂の関連銘柄の株価を見てみると、ゲームハードの電子部品やプリント基板を提供しているホシデン、ミツミ電機、シライ電子工業、また、グラフィックプロセッサを提供するDMPは株価が上昇し、通信プロトコルの使用許諾契約を締結しているユビキタスは一時ストップ高となった。
 一方で、ゲームソフトパッケージ用の LSI を提供するメガチップスの株価は下落する結果となった。

ゲームソフトのパッケージ販売はもう限界か

 では、これらの株価の変動は何を示しているのだろうか。
 まず、任天堂と DeNA の株価のストップ高は、スマートデバイス向けにゲームプラットフォームを作りたい任天堂と自社のモバイルゲームの差別化のために IP(Intellectual Property=知的財産)が欲しい DeNA との資本提携が市場で評価されたとみて間違いないだろう。
(任天堂は世界中で支持されている強い IP を持っており、DeNA にはモバイルゲームプラットフォームの運営実績、スマホアプリの運営実績がある。)

 次に、任天堂ゲームハード関連銘柄の株価上昇に関しては、今回の会見で任天堂の岩田社長が「スマートデバイスが広く普及したことで、ゲーム専用機のハード普及が以前に比べて難しくなった」と認めながらも、「ハード・ソフト一体型のビジネスモデルは現在も有効に機能している」と述べ、今回の提携で「スマートデバイスとゲーム専用機の間に架け橋を架けていきたい」と述べたことで、任天堂の今後のゲームハード事業への期待が高まった結果だと思われる。

 最後に、ゲームソフト用の LSI を提供しているメガチップスの株価の下落についてだが、これについてはこれまでもゲームソフトのパッケージ販売の限界が囁かれており、ここにきて DeNA と共同でクラブニンテンドーに代わる「複数のデバイスを統合する、新しいメンバーズサービス」を立ち上げていくとの発表があったことで、今後は任天堂がゲームソフトのダウンロード販売へより力を入れ、ゲームソフトのパッケージ販売は縮小するのではないか、と判断されたのだろうと考えられる。

ついにスマートデバイスに本格参入する任天堂

 Wii で従来のゲーマー層以外のユーザーを開拓して大成功を収めたものの、近年のゲームハードの不振からスマートデバイスへの参入の必要性が指摘されることも多かった任天堂が、ついにスマートデバイスに本格参入することが明らかにされた。スマートデバイスに参入することで、ゲームハードを購入しない新たな層を開拓することができるかどうかが今回の資本提携を評価するポイントとなるだろう。
 任天堂のゲームソフトが好き(NINTENDO64 は特に名作が多かったと思うタイプ)な筆者としては、今回の提携で任天堂のソフトが遊びやすくなるのであれば大歓迎である。任天堂の IP を使っただけの従来のソシャゲのようなものを安易にリリースするような協業では決してないと思うので、大いに期待したい。

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