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ヒットアプリに近づくためにできること。プロモーション効果の高いPVの作り方

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by [2014年12月25日]

何百万ものアプリが存在するアプリマーケットの中で、ユーザーの目を引きダウンロード数を増やすのは至難の業です。
同じような内容のアプリであれば、アイコンや PV がよりユーザーに刺さった方がダウンロード数を稼げるのは当然でしょう。

そこで、今回はアプリアイコンや PV 制作をフリーランスで請け負う +Beans の勝間田氏による講演「売れるアイコン & PV の作り方」の内容をダイジェストでお送りします。

top勝間田 雅裕
ロゴ、アイコン、モバイルアプリ関連のデザイン提案と設計のほか、最近は2D/3Dアニメーション、プロモーション動画制作を手がける。
ちなみに、 +Beans(プラスビーンズ)は屋号。
+BEANS blog – 公式サイト(お仕事の相談等もこちら)

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売れなかったアプリの敗因を参考にする

まず、講演のタイトルになっているような、売れるアイコン・ PV というものは存在しない、ということを知っていただきたいと思います。つまり、どんなアプリでも必ず売れるようになるアイコンやデザインなんてものは絶対にありえないのです。
自分なら、「デザインさえ良くすればアプリが売れる」というようなことを言ってくるデザイナーは信用しません。

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売れるアプリの法則のような分かりやすいものがあれば良いのですが、アプリが売れるには運の要素もありますし、過去に売れたアプリのやり方を真似しても売れるとは限りません。逆に、売れないアプリの法則のような、誰がやっても絶対に失敗するやり方は存在します。
なので、売れなかったアプリを分析して、何故売れなかったかを考えてその原因を潰していく方が、確実にアプリの売り上げに近づきます。

そこで、売れなかったアプリに目を向けてみると、その一番の敗因としてユーザーへの認知がうまくいっていなかった、ということが挙げられることが多いです。単純に良いものを作れば売れるというのは幻想です。

この講演では、アプリの PV をどのように制作すればプロモーション効果を最大化できるのか、をお伝えします。

良い PR にはアプリ側にも工夫が必要

プロモーションにおいては、次の4つの目的を常に心に留めておくことが重要です。

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まず最初に、見た人の印象に残ること。印象に残らないようであればそれはプロモーションをしていないのと一緒です。また、アプリの印象をしっかりと残すためにも、PV は最後まで見てもらえるように工夫すべきです。実は最後まで見てもらえるような PV を制作するのは、意識的にやらないととてつもなく難しいです。

次にブランドイメージですが、いわゆる高級感だけでなく、例えば楽しそう、わくわくする、カッコいい、かわいい、ゆるい… など、そういうイメージがここでいうブランドイメージです。打ち出したいブランドイメージを印象付けられるアイコン・PV を常に意識すべきです。
最後は当たり前のことなのですが、見た人の興味を魅けるものであることです。最後まで PV を見てもらっても、実際に手に取ってもらわなければどうしようもありません。

この4つの目的を達成するためには、PV 側の工夫だけでなく、アプリ側にも何か他のアプリとは違うポイント、いわゆるウリがあることが重要です。

開発段階から PV を意識する

ここからは、実際の PV 制作を辿りながら、どうすれば効果的な PV を作れるのかを説明していきたいと思います。実際に +Beans で PV 制作をする場合は、以下の工程で行います。

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まず、アプリ開発者が PV を外注する場合、一番最初にやるのが打ち合わせです。この打ち合わせについて、アプリ開発者の方から良く聞く意見として、「自分の中でまだ PV のイメージができていないから制作を頼みづらい」というのがありますが、PV 制作をしていない人が PV のイメージを作れないのは普通のことなので、そこは気にせず気軽に相談に来ていただきたいです。
寧ろ、イメージが完璧に作り上げた状態で打ち合わせに来られると、こちらから PV のデザインについて提案できることが減ってしまうので、アプリ開発のかなり早い段階から外注先に相談に行くのがオススメです。

また、先ほどアプリのウリが重要だとお話ししましたが、実は最初から PV 制作を意識してアプリを開発することが非常に効果的です。たとえ PV を制作しないにしても、PV を制作するとしたらどこを見せたいか、どんな風に見せたいか、を意識することでそのアプリの個性が洗練されます。
そして、実際に PV を制作するのであれば、アプリのウリは目に見える形であるのがベストです。たとえばゲームであれば、戦闘シーンの演出や特殊な効果など、ツール系のアプリであれば、どんなイチオシ機能があるのかが一目で分かるような UI にすることで、PV を制作しやすくなります。もちろん、PV を作らない場合でも、こうすることでユーザーにアプリの特長がより伝わりやすくなります。

シンプルな感情一つにできるだけフォーカスする

実際には、大まかに以下の内容について打ち合わせを行います。

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打ち出したい内容というのは、アプリのウリとして押し出したい部分です。先ほど言いました通り、開発段階から PV 制作を念頭において、この部分がより明確にエッジの効いたものになると思います。ここでは、具体的にどんなシーン・カットを使うのかまで開発者の方と一緒に考えていきます。

次にどんな印象を与えたいか、ですが、要するに映像全体の雰囲気のことです。ポイントとしては、できるだけシンプルな感情一つに訴えかけることにフォーカスすることです。カッコよくてかわいくて… のようにあれもこれも、と詰め込むのではなくて、カッコいいなら単純にカッコいい、だけに絞った方が効果的な PV になることが多いです。
最後にどんな手法をつかうか、ですが、これは技術的な話です。たとえば、2D にするのか 3D にするのか、こういったことを話し合いながら決めていきます。

選曲でイメージを共有し、絵コンテで具体化

次に選曲です。+Beans では打ち合わせの後、何よりも先に選曲をします。何故なら、打ち合わせではなかなか共有しづらい言語化できないイメージを、選曲を通して共有することができるからです。
また、PV を外注せずに自分自身で制作する場合も、楽曲のクオリティは最終品質に大きく影響するので、フリーの音源だけで妥協せずに有償の音源まで全てチェックした上で選曲をするのがオススメです。

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次の工程は絵コンテ/イメージボードの制作ですが、ここが全行程の中で一番重要です。一度動画制作に入ってしまうと、後から修正しようと思った時に大きく手間がかかってしまうので、この段階でかなり細かい部分まで詳細に決めることが重要です。
+Beans の PV 制作では、楽曲を流しながら静止画を切り替える動画コンテを用意して、必要な素材を決めながら PV の仕様を決めていきます。

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次に、楽曲の仮編集という工程ですが、たとえば曲をカットしてピッタリの尺で終わるようにする、とか、複数の楽曲を組み合わせてつなぐ、という作業をします。この作業には知識とノウハウが求められるのですが、PV の最終品質に大きく影響する重要な工程です。

アニメのオープニングがかなり参考になる

ここまでの過程を経て、初めて実際の制作に移ります。この過程で気を付けるべきポイントは、以下の内容になります。

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まず、エフェクトに関してですが、動画編集ソフトを使っているとつい使いたくなってしまいますが、ソフトで用意されているエフェクトは視聴者も見慣れているエフェクトなので、視聴者に与える効果は、実は薄いです。実際にプロが制作した動画を注意して見てみると、エフェクトはほとんど使っておらず、意味があるところでしか使っていないことに気付くと思います。
なので、エフェクトはなるべく使わないようにしながら、視ている人にどんな効果があるのかをしっかり考え抜いた上で効果的に使うことが重要です。

次に、編集ポイントについてです。編集ポイントというのは、短い動画カット同士を繋ぎ合せるポイントのことなのですが、この編集ポイントを曲のテンポに合わせないことが重要です。曲のテンポは PV の最初から最後まで一定なので、編集ポイントをこれに合わせてしまうと、映像のテンポも一定になってしまいます。
最後まで一定のテンポで展開される PV は面白みがなく、最後まで見てもらえなくなってしまうのです。
では、映像と楽曲のシンクロはどうするのかと言えば、映像の動きや流れを楽曲に合わせることでシンクロさせます。たとえば、ゲームアプリであったら、楽曲の強拍の位置とタップする指の動きを合わせたりすることで、曲と映像が一体化します。

他にも色々細かいノウハウはありますが、以上のポイントが特に重要です。これらを意識しながらプロの制作した動画を見るとかなり勉強になるのですが、オススメはアニメの OP です。短い時間で、かなり練られた映像が見ることができるので、動画編集をする上でかなり参考になるのではないかと思います。

いかがでしたでしょうか? PV 制作のノウハウ・難しさが良く分かる講演でした。アイコンや PV だけではアプリをヒットさせることはできない、ということでしたが、それでも必要不可欠なものには違いないので、外注するにも自主制作するにも妥協せずに取り組むようにしたいですね。

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