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EUのグーグルへの要求は事業分割、そして「忘れられる権利」の保証

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by [2014年11月28日]

 今月27日、欧州議会で「インターネット企業は検索エンジン事業を自社の他事業から切り離すべきである」という分割決議案が384対174で可決された。
 「インターネット企業」ということで特定の企業名が明記されているわけではないが、EU内で圧倒的な利用率を有するグーグルが暗に言及されているとみられる。議会の決議案には拘束力がないが、独占禁止法に関してグーグルと具体的な意見の調整を行っている欧州委員会に間接的に働きかける結果となったのは間違いないだろう。

「忘れられる権利」はどこまで適用されるのか

 実は欧州議会の決議案と同日の27日に、EUの個人情報を扱うプライバシー保護局も「ある方針」を決めていた。それは望まれない個人情報へのアクセスを防ぐこと、すなわち「忘れられる権利」が適用される場の拡大である。すでにEUでは「忘れられる権利」が適用されている。しかし、あくまでもそれは「EU内からのアクセスならば」という限定条件つきのものであった。アメリカからは依然として個人情報へアクセスすることが出来る。今回の当局の決めた方針は、このEU以外の地域からのアクセスも防ぐというものであった。

EUでは、シリコンバレー企業は苦戦する?

 今回、EU内で決議案採択と「忘れられる権利」の二つの意見が推し進められ、ますますEUのグーグルに対する苦手意識が顕著に出始めている。もともとEUはグーグルを含め、シリコンバレー企業に対して、あまり良い印象を持っていない。マイクロソフトがEU内で独禁法違反との判決を受け、同社が多額の罰金を支払うことになったことも記憶に新しい。
 とはいってもEU内で最も使われている検索エンジンはグーグルである。そう簡単にグーグルに対して一方的な要求をするわけにはいかないだろう。両者の歩み寄りに期待したい。
 
▼参考リンク
ロイター通信『「忘れられる権利」全世界に適用を、欧州当局がガイドライン策定』
ロイター通信『米グーグルに事業分割求める、欧州議会が決議採択』

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