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【アドテック東京】若者への圧倒的な影響力!ユーチューバーの可能性とは?

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by [2014年9月22日]

「ユーチューバーは、デジタルマーケティングにおける次世代のインフルエンサーなのか?」​​​​
「 どうすれば、彼らとの理想的なコラボレーションが可能なのか?」
「新時代のブランド確立に、ユーチューバーはどう貢献するのか? 」​​

2014年9月17日世界最大級のデジタルマーケティングイベント「アドテック東京2014」の公式セッション「ユーチューバーは、デジタルマーケティングにおける次世代のインフルエンサーなのか?」が行なわれました。
本セッションでは、デジタルマーケティングにおいて世界的にもっともホットなトレンドのひとつである「ユーチューバー」の可能性を、ユーチューバープロダクション、ブランド企業、PRエージェンシーのキーパーソンが徹底的に話し合います。(本文中は敬称略)

司会:本田哲也氏 ブルーカレント・ジャパン株式会社代表取締役社長/ CEO

今日は「そもそもユーチューバーの活動はどういったものなのか?」について、実際にユーチューバーを使ってお仕事をされたヤマハの野中さんにもお越し頂きました。その辺の話を伺った上で、今日のテーマ「ユーチューバーは新時代のデジタルインフルエンサーなのか?」について話していきましょう。

スピーカー:野中憲氏 ヤマハ発動機株式会社 広報宣伝部 WEBグループ バイク・スクーターサイト担当

私は1997年1月に開設したヤマハ発動機のWEBサイトに、1996年から携わっております。18年ほど、同社のWEBマーケティングの仕事をしております。本日はよろしくお願いします。

スピーカー:愛場大介氏 uuum株式会社顧問兼同企業所属ユーチューバー

YouTubeでは「ジェットダイスケ」という名前で活動しておりますので、ぜひみなさん検索してみてください。日本で初めて動画投稿サイトで製品レビューをした人と言われております。もう化石になったような気分ですけどね(笑)。そういう意味では本物のユーチューバーと言ってくれても間違いではないかと。いつも「じゃじゃーん!!」と言って商品を紹介したりするんですけど、そういった事をYouTubeがはじまった2006年くらいからずっと続けております。

スピーカー:鎌田和樹氏 uuum株式会社社長

uuumはユーチューバーという人達を専門としたネットプロダクションです。「ユーチューバー」を一言で言うなら「YouTube上で活躍する人のこと」の総称です。

uuumって何者??

​​鎌田​ ユーチューバーにおける日本のトップはHIKAKIN(ヒカキン)です。彼は25歳です。もともと「マリオのビートボックス」(というパフォーマンス)をやっていて、エアロスミスと競演したり、本も出版しています。
僕がユーチューバーの事をスライドで語るよりも、動画の方がご理解頂けると思います。

​​鎌田 このように皆様も、YouTubeで動画を公開していけば、いつかエアロスミスと競演できるのではないかと(笑)。
uuumを作ったきっかけもHIKAKINです。彼とはもともと面識があり、去年彼から「面白い動画を作りたい」という話があったのですが、僕自身、BtoBの仕事を長い間していましたので「HIKAKINが一番苦手としているとこを全部やってあげるよ」という事で会社を作りました。
今、uuumには、ホームページで紹介しているだけでも20人くらいが所属していて、合計の動画再生回数は、月に3億5000万回となっています。

HIKAKIN

ジェットダイスケ

瀬戸 弘司

ランキングトップ100までにuuum所属タレント全員がランクイン

​​鎌田​ チャンネル登録者とは、ツイッターで例えるとフォロワーです。
1位のエイベックスは主にミュージックビデオですね。先述のHIKAKINは5位。弊社所属ユーチューバーの登録者数を足していきますと1000万人くらいになります。ユーザーが重複している事もありますが、何かやるときには(uuumでは)1000万人にすぐリーチができるという事です。
僕達のやっていることの大半は、先ほど紹介した所属クリエイターに何かをしてもらいながら、それを動画に変えていく、つまり商品レビューです。
商品レビュー以外にも記者会見へ行ったり、インタビューしたり、ゲーム実況したり、最近ではイベントが増えてきています。

ジェットダイスケさんの動画ですと、映画「All You Need Is Kill (オール・ユー・ニード・イズ・キル)」とのタイアップもありました。
このようにトム・クルーズ氏と一緒に仕事をさせて頂いたりしています。こういう企画は、ヤンチャな会社がするものと思いきや、実は、代理店を通じてのお仕事や、ナショナルクライアントと呼ばれる所からもお仕事を頂いています。
特に最近では、映画関係の仕事が多いです。僕らの場合は、公式に許可を頂いてトレーラーを使わせて頂いており、より価値あるコンテンツができていると思います。

アメリカでは、ユーチューバーが巨大コンテンツに!

​​鎌田 “メディアの変化”ということでは、アメリカではインターネットがテレビよりも多く視聴されています。
2年ほど前にGoogleのCEOのエリック・シュミット氏が「YouTubeは月に10億人くらいが6時間以上見ている」とコメントしています。ユーチューバーの最高年収は、より多くなっています。アメリカの10代の若者には、テレビタレントのファンよりもユーチューバーのファンが多いそうです。

アメリカの人気ユーチューバーといえば、PewDiePie氏です。
彼の登録者数は全世界で3000万人、どこかの国の人口に匹敵する数字です。彼は先日「メジャーリーグゲームス」と独占契約していましたが、彼の年収は数千万とも数億円とも言われています。簡単に言うと、企業が彼に一本数千万円のギャラで「ゲーム実況をやって欲しい」という事なのです。

ミッシェル・ファン氏は、アメリカの代表的な女性ユーチューバーの一人です。彼女はメイクや化粧品という分野で企業とタイアップして動画を作っています。(動画を見て頂ければ)よくある読者モデルが作る動画と彼女の動画では売上結果が大幅に違ってくるのが分かります。


アメリカ政府も、実際にユーチューバーに対して仕事を依頼しています。「車を運転しながらスマホを操作しては駄目」という事をPRするためにユーチューバーを活用しました。アメリカは、方法よりも結果を重視する国ですから、若者に一番浸透しているユーチューバーを使ったのでしょう。

極めつけはMaker Studiosという会社です。先ほどuuumは月間再生回数が3億5千万と申しましたが、この会社は所属クリエイターが6万人、月間再生回数は60億にのぼります。
先日、このMaker StudiosをThe Walt Disney Companyが約500億円(日本円)で買収しました。ディズニーに話を聞くと「ピクサーよりも、Maker Studiosを買った方がよかった」そうです。なぜかと言うと、この後ディズニーは保有している全てのラジオ局等を売却したのですが、これはつまり、Maker Studiosのポジション(YouTube)を次の新たなメディアと位置付け、「ディズニーコンテンツをMaker Studiosのプラットフォームを通じて流していくんだ」という事を実現するためのようです。

日本でもユーチューバーのコンテンツ化が進行中

鎌田​​ 毎年の恒例行事となっております。養命酒さんとのお仕事です。(会場が)微妙な空気に包まれましたか?(笑)
テレビCMを否定するつもりはありませんが、結局「何かをしたい時」には、そこから検索してものごとに繋がるのではないでしょうか。
つまり、YouTubeは動画を視聴しながら商品のURLをクリックできるので、ECやアプリ等とのコンバージョンが良いということです。

こちらはアプリの事例で『チャリ走3rd Race』とコラボレーションした動画です。
HIKAKINの他にもジェットダイスケさん等にも協力して頂き、「みんなで3月14日に出たアプリを一緒に盛り上げよう」とゲームをした結果、一週間で80万ダウンロードくらいを達成しました。(今この数字を見ると)低く見えますが結果としては成功とみてます。
『チャリ走3rd Race』の開発会社は、僕らのことをよく理解してくださって(動画の内容を)「好き勝手やっていいよ」ということで、CMも脚本から撮影、編集までやらせて頂いたものを、YouTubeクオリティで地上波に流させて頂きました。
他にも、Googleさんとのコラボレーションでは、ゲーム実況プレイをYouTubeのチャンネルでやらせて頂いております。

ユーチューバー×ヤマハ発動機のタイアップ

本田 企業とユーチューバーとの取り組みが増えているわけですが、実践した企業としてヤマハの野中さんにお話を伺いたいと思います。

野中 この動画が、HIKAKINさんにレポートして頂いた、7月1日に行われた三輪スクーター『トリシティ』発表・試乗会の様子です。
(このタイアップの)背景は、若者のバイク離れが関係しています。バイクの販売台数が年々減っており、ユーザーの平均年齢も2005年は42.7歳、2013年は50歳と高齢化が進み、ユーザー全体の6割が50歳以上となっています。ヤマハ発動機は売り上げの9割が海外ですから、(売上割合の小さい)国内には、予算がそれほど割けません。例えば、年間40万台という日本の販売台数に対して、インドネシアでは年間225万台を売っています。
しかし、今後のことを考えると若者向けのプロモーションは必要です。

この動画は、YouTubeが流行りだした時に、デジタル一眼レフで撮影した『SR400』のプロモーションビデオです。ヤマハ発動機のPVは多くても5万回程度の再生だったのですが、このPVは25万回と低予算ながらヒットしました。コメントも好意的なものが多く、このPVを見てバイクを買ったという人の意見も寄せられました。
(このような経験から)今回トリシティのレポートをHIKAKINさんにお願いしたのですが、(今回の動画での)一番の狙いは若者からの認知です。昔はヤマハといえばバイクで有名ですが、今の若者はヤマハ自体を知らないことがありますからね。

本田 先ほどの発表会では、HIKAKINさんが最後にPR的なメッセージを言っていましたが「こういうことを言ってほしい」という話し合いはありましたか?

野中 HIKAKINさんとは現場でお話しさせて頂いたのですが、「こう言ってください」ということはありませんでした。NGワードにだけ気をつけて、後は「絶対安全です」ということです。他はもう自由にして下さいと。

ユーチューバーを活用するメリットとは?

本田 ユーチューバーによる施策の効果、期待について聞いていきましょう。既存のいろいろなプロモーション施策と比較した上で、ユーチューバーとご一緒するメリットをどうお考えですか?

野中 (今回のPRは結果的に)大当たりでした。HIKAKINさん、Masuoさん、はじめしゃちょーさんに紹介して頂いたのですが、HIKAKINさんだけでも半日で60万回の再生となりました。
例えばバナー広告で60万(クリック)というとすごい金額になるんですけど、動画の1再生あたりのコストは、その100分の1になりました。特に10代、20代のお客様にきちんと浸透したのではないかと思っています。

鎌田​​ 補足させて頂きますと、厳密に言えば1再生と1クリックは異なります。ユーチューバーの動画の平均再生時間は3分半なんです。この3分半という時間を視聴者から頂いてその中で動画で説明していることは、1クリックの広告よりも宣伝効果が高いと思うんです。

本田 先ほど、YouTubeを見ている層が若いとおっしゃっていましたけど、具体的にはどんな属性の人と親和性が高いとお考えですか?

愛場(ジェットダイスケ)​​ やはりYouTubeはその特性上、10代が結構入ってきます。

鎌田​​ YouTubeのアナリティクス上、一番下は13歳です。ただ、僕の子供もそうなんですど、未就学児くらいの層も見ていますよね。

本田 未就学児~10代にアプローチできるのがYouTubeの強みですか? 野中さんの場合、その層から反応があったのでしょうか?

野中 バイクの場合、まず免許が必要で、しかも高額商品なんで(少し特殊です)。若者にいきなり買って頂くのはハードルが高いので、認知してもらう事を目標に立てた所が良かったです。
バナー広告は、訪問の有無は分かるのですが反応が分からないんですよね。YouTubeの良い所は「かっこいい!」「こんな商品知らなかった」といった反応や、いいね!の数で手ごたえが残るところです。

ニコニコ動画とYouTubeの違い

観覧者 “ニコニコ動画の生主”も似たような事をやっていますが、ニコニコ動画とYouTubeの違いは?

鎌田​​ 文化の違いが大きいと思います。

愛場(ジェットダイスケ)​​ YouTubeやニコニコ動画というコミュニティがあって、今はツイキャスもあるので、自分の肌に合うものを選べば良いと思います。
僕の場合は、ブログ等の流れからやってきて一番YouTubeが使いやすかったということです。GoogleのAdSenseとの連携で収益化という意味でもベストなプラットフォームでした。

野中 企業側から見ると、公開した時に必ず悪い点が出てくるんです。その悪い点はニコニコ動画の方が(画面に流れるコメントによって)目立ってしまいます(笑)。YouTubeは下の方まで見ないと分からないというのが大きいと思います。

ヤマハは「購入意欲を高める広告」ではなく、あくまで「若者達への認知」を優先する宣伝方法として、ユーチューバーを使った事で、低いコストで高い宣伝効果を得られました。
特に、これからの主要購買層である10代~20代の若者に効果的な広告宣伝を行なえるユーチューバーとのタイアップは今後より活性化していく事でしょう。
また、ユーチューバープロダクションのuuumが今後どのような戦略を持って活動していくかにも、ますます注目が集まりそうです。

▼関連リンク
ブルーカレント・ジャパン
ヤマハ発動機
uuum(ウーム)
アドテック東京2014年 | デジタルマーケティングカンファレンス

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