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『BluePrints~ミライへのミチしるべ~』開発者いんふぃ氏が語る完全無料アプリの展望

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by [2014年9月08日]

スマートフォン向け美少女ゲームを製作している同人サークルinfinity-S。原稿用紙1,800枚、文庫本約9冊分という圧倒的なボリュームを誇る最新作『BluePrints~ミライへのミチしるべ~』も完全無料・広告無しで配信されているのだから驚かされる。今回は、infinity-Sの代表でありシナリオライターを務めるいんふぃ氏にメールでインタビューした。

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就職活動を控えた大学生です

いんふぃさんのご経歴を教えてください
  特に人様に誇れるような経歴は持ち合わせていませんが、高校3年生の頃にWeb制作を開始し、現在はしがない大学生をやっています。半年後(2014年9月時点)には就職活動も控えており、自分が何の道に進むか、検討中です。

サークル『infinity-S』を立ち上げた経緯は?
 infinity-S処女作、『Past Memory-過去と記憶-』(2012年)を制作していた頃はイラストも素材集を用いて本当の意味での”個人制作”でした。
 しかし、素材集を用いてのゲーム作品は皆様に楽しんでいただける作品を作れないと判断し、『偽りのパトロネージ Patronage of Deceit』(2013年)から私の他に絵師さんも加えて制作を行うようになりました。

1ヶ月で原稿用紙約600枚分

執筆環境を教えてください
 『BluePrints~ミライへのミチしるべ~』(2014年)の序盤まではWindowsのノートパソコンで執筆していましたが、途中からMacbook Airで行うようになりました。
 私の場合、自宅での執筆はやる気が出ずに結局放置するタイプですので、外出の時には必ずパソコンを持参して外出先で書くようにしています。
 ちなみに、『BluePrints~ミライへのミチしるべ~』の後半シナリオ以降は制作時間が限られていたため、1ヶ月でライトノベル3冊分(編注:原稿用紙約600枚分)の文章を書きました。とても疲れました(笑)

使用されている制作エンジンは?
 infinity-SではNScripterを用いています。スマホアプリ版ではNScripterの非公式互換エンジン、 ONScripterです。
 吉里吉里で開発することも考えましたが、スマホアプリで完全に動作が保証されている互換エンジンが存在しないことから、現在はONScripter一択となっています。
他にもスマートフォン向けノベルゲームエンジンは多数ありますが、infinity-Sのようにビジュアルやシステムも重視する作風には向かないということもあり、採用は見送っています。

アプリ版を製作する際に苦労している点は?
 iPhone版は実機での動作確認が比較的簡単で、もし不具合があってもAppleさんが厳しく審査をしてくれますので助かっています。
 しかしAndroid版は機種が無数にある上に、言語の違いによっても不具合が生じることから、対応に苦慮しています。
 お恥ずかしい話ながら、私自身はプログラミングがほぼできず、不具合があってもエンジンの提供者であるOgapee様に修正をお願いす るしかない状態です。

完全無料で提供する理由

なぜアプリ版は完全無料で提供しているのですか?
 確かにPC版を買ってほしいという思いはありますが、売れる売れないという話以前に、
『アプリという形のないものにわざわざお金を出したくない』という絶対的なユーザー層がいらっしゃいます。
 私自身もそうです。最近は有意義なアプリは買うようになりましたが、ほんの1~2年前には有料アプリは絶対に買わないというスタンスを貫いていました。
 99円で100時間のシナリオが読める作品と、無料で40時間のシナリオの作品でしたら、まず最初に目につくのが無料の作品ですよね。
 ですので、infinity-Sでは『ゲームそのものを楽しむのは無料、その他の付加価値で差別化を図る』という施策を行っています。

今後有料化の予定はありますか?
 スマホアプリ版の有料化の予定はありません。前述の理由のとおり、ゲームそのものは一人でも多くのプレイヤーさんに楽しんでもらいたいからで す。
 infinity-S第3作、『偽りのリレーション Relation of Deceit』(2013年)まではスマホアプリが主体、PC版はオマケの立ち位置でしたが、『BluePrints~ミライへのミチしるべ~』からはフリーノベルアプリ、そしてパソコン向けフリーゲームの両方から宣伝を行う手法を取っています。
 2015年リリース予定の次回作も同様の構成になると思われます。

無料をつらぬくとのことですが採算は?
 単純にゲームの売上だけで語るとすれば、4割程度は赤字です。赤字分は私の個人的な所持金から捻出ています。
 しかし金銭のやりとりが生じるようになったのは『BluePrints~ミライへのミチしるべ~』が初めてのこと。スマホアプリ版の無料配信や、夏冬のコミックマーケットも合わせて、もっと売上を伸ばせればいいなと思います。
 今は赤字黒字よりも、ひとりでも多くの方にinfinity-S作品を知ってもらう時期です。そのためには、片時も努力を怠ってはいけないものと考えています。

今後の展望など

blogで制作環境を整えるための寄付を募ってらっしゃったことがありますが、キックスターターのようなものを使う予定はありますか?
 一瞬だけ考えましたが、仮に制作費が集まったとして、寄付してくださった皆さんに相応のリターンを施せるのかと考えると疑問に思い、取りやめました。
 もちろん、『BluePrints~ミライへのミチしるべ~』のパッケージ版をご購入してくだされば寄付は必要ありません!
 少しでも皆さんに楽しんでいただける作品を作ろうと日々努力していますので、どうかよろしくお願い申し上げます。

ゲームの他にAndroidUploaderというサービスを提供されていますが?
 アレは単純にHTMLの勉強のために作ったものです。ご自由にお使いくださいということが主体ですので、ページ内にある広告以外のマネタイズは行っていません。
 私がWeb運営を始めたのが2010年頃で、当時はまだ高校2年生でした。
 当初プログラマーになろうと思い、気軽に手を付けられそうと判断したのがHTMLだったのです。
 ちなみに、プログラマーになるのはC言語を理解できずに諦めました(笑)

就職後、アプリ制作はどのように進めますか?
 どこに就職するかは今のところ未定ですが、このような”自分が必要とされる”職業に就きたいと考えています。
 今の実績からするとゲーム関連企業になると思われますが、自作品の売り上げ次第では専業になることも十二分に考えられます。
 もちろん、『自分の作った作品でご飯を食べたい』という漠然とした想いはあります。
その水準に達するまで、まだまだ努力が足りません。もっと有名になりうることにできる作品を創り続けて、はじめて叶うものだと思います。

infinity-Sの作品はコチラ

Past Memory-過去と記憶-

Past Memory-過去と記憶-

偽りのパトロネージ Patronage of Deceit

偽りのパトロネージ Patronage of Deceit偽りのパトロネージ Patronage of Deceit

偽りのリレーション Relation of Deceit

偽りのリレーション Relation of Deceit偽りのリレーション Relation of Deceit

BluePrints~ミライへのミチしるべ~

BluePrints~ミライへのミチしるべ~BluePrints~ミライへのミチしるべ~
『BluePrints~ミライへのミチしるべ~』18禁パッケージ版(とらのあな/18歳未満閲覧禁止)
『BluePrints~ミライへのミチしるべ~』18禁ダウンロード版(DiGiket.com/18歳未満閲覧禁止)

▼関連リンク
infinity-S
NScripter
ONScripter

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