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前マイクロソフトCEOが新オーナーに。NBAのロサンゼルス・クリッパーズってどんなチーム?

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by [2014年9月12日]

ロサンゼルス・クリッパーズの公式ページ

 先日、マイクロソフトの前最高経営責任者のスティーブ・バルマー氏が、米プロバスケットボールリーグ:NBAの1チーム「ロサンゼルス・クリッパーズ」のオーナー就任報道がNBAファンのみならず、話題となっていました。

 NBAは知っているけど、どんなチームがあるかは知らない…という方は多いと思います。そこでロサンゼルス・クリッパーズとはどんなチームなのか、さらにバルマー氏がオーナーの座に着くまでの流れを簡単にご紹介していきましょう。

 現在のNBAは全30チームが各地区での戦いを経て、プレーオフ、ファイナルへと駒を進める仕組みとなっています。
 クリッパーズは、ウェスタン・カンファレンスのパシフィック・ディビジョンに所属しています。クリッパーとは高速帆船のことで、以前サンディエゴに本拠地があったことが由来とのことです。

長くヤクルト的な存在だったクリッパーズ

 クリッパーズは、アメリカを代表する巨大都市、ロサンゼルスにホームコートを構えていますが、実はロサンゼルスを本拠地とするチームがもう一つ存在します。スポーツに興味の無い方でもイエロー×パープルのシャツを目にしたことがあるでしょう、NBA有史以降、名門チームの名をボストン・セルティックスと二分してきた「レイカーズ」です。優勝回数は歴代2位(1位はセルティックス)を誇る文字通りの常勝チームです。
 日本のプロ野球でいえばレイカーズは巨人、クリッパーズはヤクルトでしょうか。良い選手を育てながら戦力になった頃にトレードで放出してしまうあたりは広島といえるかもしれません(ラマー・オドム→レイカーズ。ロン・ハーパー→シカゴ・ブルズ。ダニー・マニング→アトランタ・ホークス。チャールズ・スミス→ニューヨーク・ニックス。オドムとハーパーは移籍先でワールド・チャンピオンを経験)。
 カリーム・アブドゥル=ジャバー、アービン“マジック”ジョンソン、ジェームズ・ウォージー、シャキール・オニール、コービー・ブライアントといった、NBAを代表するタレントが所属しハリウッドを地で行くレイカーズに対して、クリッパーズはとにかく地味で長い間ドアマットチームと呼ばれリーグのお荷物でした。
 そんなクリッパーズに日が当たり始めたのが2011-12シーズンです。後述するクリス・ポールをトレードで獲得して以降、成績が安定してプレイオフ常連となり、現在では優勝も目指せるチームになっています。主なメンバーは、ゲームメイカーでありながらクラッチシュートも決めるクリス・ポール、スコアリングとリバウンドが強力なブレイク・グリフィン、時にゲームを支配することもある6thマンのジャマール・クロフォード、急成長を遂げたデアンドレ・ジョーダンです。さらに2013年にはボストン・セルティックスを率いて優勝した経験を持つドク・リバースをヘッドコーチに迎えています。

前オーナーが永久追放に

 今回のオーナー交代劇にはもう一つのニュースがありました。それは前オーナーのドナルド・スターリングによる人種差別発言です。米芸能情報サイト『TMZ』に掲載された内容によると、電話での会話から黒人への差別的発言、またロサンゼルス・レイカーズの殿堂入りプレイヤー、マジック・ジョンソン個人への口撃もあったようで、同チームだけに留まらない話題となってしまいました。

Clippers Owner Donald Sterling to GF – Don’t Bring Black People to My Games, Including Magic Johnson
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 この話題が出たタイミングが2013-14シーズンのプレーオフ第1戦(vsゴールデンステート・ウォーリアーズ)の真っ最中ということもあり、同チームの選手達はこの発言への抗議としてプレーオフの試合をボイコットすることも示唆していたほどでした。結局ボイコットまでには至りませんでしたが、クリッパーズの選手のみならずNBAに所属する選手、スタッフ達の同オーナーへの不満が払拭される事はありませんでした。ウォリアーズとのプレーオフ初戦は勝ち抜きましたが、続くカンファレンス・セミファイナルでは惜しくもオクラホマシティ・サンダーに敗れる結果となってしまいました。全てがそうとは言い切れませんが、選手のパフォーマンスへの影響もあったのではないでしょうか。
 さらに、今回の人種差別発言問題はNBAの範囲を超え、バラク・オバマ大統領も遺憾のコメントを出しています。
 NBA最高責任者のアダム・シルバーが出した最終的な対応は、ドナルド・スターリングをNBAリーグから終身追放するという処分でした。これには、NBAの観戦禁止、クリッパーズの施設立ち入り禁止などと合わせて、NBAで課せられる最高額250万ドルの罰金も含められており、これまでに類を見ないほどの処分となっています。
 これほどまでにNBAへの関与を遮られたドナルド・スターリングは、アダム・シルバーからチーム売却を提案されることになったのです。

史上最高額で新オーナーに

 ドナルド・スターリングからのクリッパーズのチーム売却を模索していたNBAでしたが、その新オーナーにも注目が集まりました。最終的に、NBA史上最高額20億ドルでのクリッパーズ買収の実現とともに発表された新オーナーは、マイクロソフト前CEOのスティーブ・バルマー氏でした。元々NBAファンだった彼にはオーナーという素質が金銭面以外でも十分に備わっていたのかもしれません。新オーナーとしてクリッパーズファンの前に姿を表した際の、観衆のリアクションからもその期待が伺えます。

http://youtu.be/55ZCvcunNC8

 ビル・ゲイツ氏から引きぬかれたその手腕だけでなく、彼の特異なキャラクター性も今後名物オーナーとしてチームを盛り上げてくれる可能性は大いにあると言えそうです。

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