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バッテリー残量を気にしない世界…普及が進むワイヤレス充電とは

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by [2014年6月26日]

 ワイヤレス充電とは、その名の通り、無線による充電方式のことだが、実は意外な技術を応用したものである。例えば、それはSuicaに代表される非接触型ICカード。Suicaは改札で所定のパネルにかざすことによって、データが瞬時に書き込まれるのだが、これは無線で行われている。カード内のコイルが、タッチの瞬間に磁気を受けることで電流が流れ、ICチップを起動してデータの書き込みが出来るという仕組みだ。そして、この技術を応用したワイヤレス充電が、ついにスマートフォンの分野で普及し始めてきた。

ワイヤレス充電、一般化の兆し

 今月12日、コーヒーショップチェーンのスターバックスはサンフランシスコ・ベイエリアなどの一部の店舗でワイヤレス充電サービスを導入を決定した。2015年までに米国全土を視野にサービスを提供する予定。スターバックスに機器を導入するのはワイヤレス充電マット「Powermat」を扱う米デュラセル・パワーマットだ。PowermatはP&Gによって設立された標準規格団体PMAが推進しているブランドで、他のワイヤレス充電規格としてはソニーなどが加入しているWPAが採用する国際規格「Qi」がある。スターバックスという知名度が高く、かつ広い地域に点在するショップに導入することによって、Powermatがワイヤレス充電業界のスタンダードとして決定的になるかもしれないとみられている。

なぜこれまで普及しなかったか

 どうしてSuicaなどの非接触型ICカードが実用化されてから十年近く時間が経過したにも関わらず、ほとんどの人が待ち望んでいるであろうスマーフォンでの充電は普及しなかったのか。これはスマートフォンに限らず、ワイヤレス充電全般の話になるのだが、一言にしてしまうと充電効率の悪さにある。ワイヤレス充電は送電側と受電側の距離が、開けば開くほど充電効率が悪くなる。そのため最も効率よく充電するためには送電側と受電側の位置関係を調整する必要があったのだが、それでは空間的な制約を受けないというワイヤレスのメリットがなくなる。また送電した電力が電力としてではなく熱として変換される無駄があるため、コイルがすぐ駄目になることもあり、非接触型ICカードのように微量の電力しか必要としないもの以外には不向きだったことがあげられる。現在はこれらの課題は改善されており、国際規格「Qi」ではフリーポジションという方式で、受電側が場所を選ばずに充電できるような仕組みが整えられている。

日本におけるワイヤレス充電サービス

 日本では、今回スターバックスが導入したPowermatではなくQiが主流となっており、徐々にではあるが、確実に普及し始めている。例えばドコモでは「おくだけ充電」という名称で、いくつかの企業と提携しており、ビッグエコーでは全店、全日空、JALではほとんどの空港にワイヤレス充電スポットを設置している。またスマートフォンアプリで『Qi検索』というものがあり、全国のワイヤレス充電スポットを検索できるようになっている。

 スマートフォンユーザーにとって、気になるのはやはり電池の持ち具合だ。重要な電話を待っている、あるいは知り合いと待ち合わせをしているとき、電池が残り少ないと不安になるだろう。モバイルバッテリーを持つ、近くの携帯ショップに駆け込むことで充電することも出来るが、そういうときに限って、バッテリーを忘れ、携帯ショップが近隣にないということも。しかし、ワイヤレス充電が普及したら、もうこのような心配をする必要はなくなるだろう。

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