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高速通信の実現に向けて、導入される新技術『キャリアアグリゲーション』

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by [2014年4月30日]


街中で良質な電波を求めて、携帯片手に彷徨っている人には朗報である。一歩動くだけで、アンテナが一本だったのがいきなり三本立つという現象も少なくない、現在の不安定な通信事情を改めるような新しい技術が開発されつつある。『キャリアアグリゲーション(以下CA)』と呼ばれるものである。

実現される三つの効果

CAは異なる周波数帯を同時に使用する(束ねる)ことで、通信の利便化を図る技術である。次世代ネットワーク『LTE-Advanced』を構成する中核であり、CAによって実現されることは次の三つが挙げられる。

・データ通信の高速化
・高速通信環境の安定的な提供
・ネットワーク全体の効率化

通信の高速化と、高速通信環境の安定的な提供は両立することができるのか、またネットワーク全体の効率化はどのようなものなのだろうか。

CAとは何か

では、この聞きなれない新技術『CA』とはどういう仕組みなのか。今夏中の導入を予定しているKDDIのCA技術を例として挙げてみると、2.1GHz帯、800MHz帯で通信に使用されるそれぞれの10MHz幅を束ねることで、合計20MHz幅を確保することでデータ通信速度の向上(10MHz幅で出せる通信速度は最大下りで75Mbpsのため、20MHzにおいては二倍の150Mbpsになる)を図っている。帯域幅を二倍に広げることで通信速度を上げるという、この力技は、よく道路(帯域幅)と車(データ)の比喩によって表現される。高速通信環境の安定的な提供という特徴も、渋滞のときの車線変更と考えればわかりやすい。二つの周波数帯のうち、どちらかが混雑していたら、比較的空いている周波数帯が代替として機能するのだ。これは『周波数ダイバーシティ効果』と呼ばれている。そして、そうしたフレキシブルな選択の連続によって、スムーズな交通網(ネットワーク)が構築される。複数の周波数帯の隙間を利用することで、通信の効率化を可能にするのだ。

※150Mbpsという速度であるが、KDDIは一部の地域ではあるが、CAの技術なしに実現している。しかし、そこでは2.1GHz帯のみの20MHz幅で運用しているため、通信が混雑している都市圏をカバーすることはできない。また周波数の帯域幅は現在の時点では20MHzであるが、KDDIは最大で100MHzを目指している。

KDDI以外では、ドコモが導入を今年中に予定している。ソフトバンクは公式には表明していない。つながるのが当たり前になってしまったいま、求められるのは通信環境の質的な向上である。電話の内容が聞き取れなかったり、大事なメールが「送信中」の表示のまま送れない、といった状況をできるだけなくすために、このCAという技術を早く導入されることを願ってやまない。

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