2

米アップル日本法人、二審も特許侵害により敗訴

  • このエントリーをはてなブックマークに追加

by [2014年4月25日]

iPodの元ネタは1998年に生まれた

携帯音楽プレーヤー「iPod」のある機能を巡る訴訟の二審となる判決が、4月24日、知財高裁にて下された。原告は日本人発明家の斎藤憲彦さん(57)で、被告は米アップル日本法人である。争われたのはiPodのスマートなデザインと簡単な操作を実現させた「クリックホイール」で、円形状のタッチセンサーと内蔵されたボタンによってディスプレイを操作するために必要な装置である。代表的な製品では「iPod classic」に搭載されている。

特許電子図書館にて検索すると、斎藤さんは「クリックホイール」の原型とされている「接触操作型入力装置およびその電子部品」という特許を1998年1月6日に出願している。左図は1998年1月6日に出願され、1999年7月21日に公開された図面の一部である。

 

斎藤さんは自身の特許を「iPod」で使えばより便利になるとして、2004年にはアップルに売り込んでいたのだが、結果的に交渉はまとまらず、アップルが同年、斎藤さんの特許技術に似ている「クリックホイール」を搭載した新型iPodを発明したことをきっかけとして訴訟を起こしたとみられる。一審の東京地裁(2013年9月26日)では、訴えられたアップルの「(斎藤さんの)技術には新規性がない」という主張は退けられたが、しかし発明技術が高度なものとは認められないとして、斎藤さんが請求した百億円は大幅な減額となり約三億三千万円であった。発明家としての正当な対価は得られなかった斎藤さんと、特許侵害は不服であると控訴したアップルの両者とも控訴していた二審は、特許の価値向上を目的に設置された知財高裁で行われたが、一審と同等の請求額が判決として下された。
現在販売されているアップル製のほとんどの携帯端末は、画面上に触れて操作するマルチタッチディスプレイとなっており、「クリックホイール」の機能がついた端末は「iPod classic」くらいである。しかし、大量に音楽を入れられる容量や、昔ながらの変わらないデザインを求めて「iPod classic」を購入する人は今後も絶えないと思われ、その点から見れば「クリックホイール」という発明がまだまだ注目に値すべきものであり、今後も特許侵害の可否についての争いは避けられないだろう。

参考
月間テーミスWEBサイト 発明家・齋藤憲彦 対アップル戦争に勝つ

コメントは受け付けていません。

PageTopへ