shopping-cart

ある程度有名なクリエイターなら『Gumroad』-連載:2014年ECの旅

  • このエントリーをはてなブックマークに追加

by [2014年4月28日]

 データをアップロードすれば、生成されたURLを使ってすぐにコンテンツ販売ができる『Gumroad』(ガムロード)。2012年2月のローンチ時の注目度は非常に高く、話題になったことをご記憶の人も多いだろう。2013年9月には日本の銀行口座への振込にも対応したことから、着実に日本人ユーザー数を増やしていそうだ。作品の直販環境を提供してくれる『Gumroad』には、いったいどんな特徴があり、どんなクリエイターにオススメできるのだろうか。

 この連載では、インターネットの発達やスマートフォンの普及とともに、続々と登場しているECサービスを、実際に販売する人の気持ちになってレビューしていく。これらによって、個人が販売を行なうハードルが下がっていることや、これまで売ろうとは思わなかったモノやコンテンツが日の目を見る可能性があることを感じて頂ければ幸いだ。
 ちなみにECは、Electronic Commerceの略。インターネット等を通じて行なう電子的な商取引のことで、eコマースと呼ばれることも多い。

  1. デジタルコンテンツ編:Gumroad
  2. デジタルコンテンツ編:note
  3. デジタルコンテンツ編:カラーミーショップ
  4. デジタルコンテンツ編:BASE
  5. リアル編:メルカリ
  6. リアル編:A2Mato
  7. リアル編:ロカリ

データの受け渡しと決済手続きができるECサービス

 まずは、Gumroadの概要を整理しよう。販売者としてGumroadを使うのに必要なのは、メールアドレス(会員登録用。Facebook/Twitterアカウントでも可)と、振込用のアカウント(PayPalまたは国内銀行口座)の2つだ。会員登録するとすぐに、画像や音楽などのコンテンツファイルをアップロードできるようになる。ファイルをアップロードすると、販売用のURLが発行される。このURLを自分が運営しているブログや、SNSのタイムラインに貼り付けられたURLをクリックすることで、購入者が販売ページにアクセスできる。購入者は、この販売ページからクレジットカードで決済してコンテンツを手に入れる仕組みだ。
 販売者には、https://gumroad.com/[ID]というURLで、マイページが用意されている。マイページでは、販売しているコンテンツを一覧し、連続で購入することも可能になっている。

 Gumroadを利用するには会員登録が必要で、Facebook/Twitterアカウントを使って登録すると、プロフィールページ作成がしやすい。

 販売するコンテンツの登録は、「販売コンテンツ」メニューから行なえる。

 一度に複数のファイルを登録することも可能。

 タイトルやコンテンツの説明を入力し、「発行する」をクリックすると、決済用URLが作成される。

 コンテンツには、割引コードを設定したり、販売制限をかけることも可能。

 実際の決済用画面。「これが欲しいです!」をクリックすると……

 ……決済用のクレジットカード番号入力欄が開く。

 続いて決済の方法を見てみよう。Gumroadでコンテンツを購入するときは、クレジットカードによる決済を行なう。手数料は、販売価格の5%+0.25ドルとなっている。また、売上金の受け取りは、銀行振込とPayPalの2つの方式に対応している。銀行振込で受け取るには、100ドル以上の売上が必要だが、手数料はかからない。PayPalで受け取るには、金額の下限設定はないが、あらかじめ本人確認書類の登録と、確認コードの受け取りをしておかなければならない。初めてなら銀行振込の方がスムーズに手続きを進められるだろう。

 銀行振込の場合は日本の銀行口座が使えるが、入力の仕方が他のサイトとは異なり、銀行名や支店名を選択する形式ではない。銀行コード、支店コード、口座番号、カナ名義の4つを入力するだけだが、間違えないように気を付ける必要あり。

 決済可能な通貨は、日本円も含めて12種類。初期設定ではUSドルになっている。

オウンドメディアのフォロワーが多いユーザーに最適?

 Gumroadは、前述したとおり、決済用の画面生成が主な目的である。マイページも一応用意されているが、Google検索でヒットする可能性は低い。「on Gumroad」と検索すれば、ヒットするので、サーチ対象からはじかれているわけではなさそうだ。
 GumroadSearchやgumComeといった、GumroadのURLを登録しておけるサービスなどもあるが、サービス自体が無名だし、これらのサービス内のページはほとんど検索にヒットしなかった。
 したがってGumroadは、すでにオウンドメディアを運営していて、一定のユーザーからフォローされているクリエイター向けのサービスであるといえる。もし、駆け出しのクリエイターが、Gumroadにコンテンツをアップロードしたところで、そのコンテンツにリーチさせる方法が無いのだ。

 Gumroadで販売されているコンテンツを検索できるサービス『GumroadSearch』。ここで検索対象となっているコンテンツ数は約7,000。

 Gumroadを写真や音楽、動画といったカテゴリーごとに登録と検索ができるサービス『gumCome』。商品の登録操作を明示的に行なわないと掲載されない。9,000弱のコンテンツが掲載されている。

 それから、販売者自体の情報も気になる。販売者の名前や、その販売者の自己紹介などを確認することができるが、登録にあたっての審査が全くない。登録時に、住所や生年月日などを入力する必要すらないので、販売者の本人確認すること自体難しい。やろうと思えば個人情報を隠したままコンテンツ販売ができてしまうのだ。ちなみに、売上金の受け取りに使う銀行口座名義さえ、好きな名義に設定できてしまう。
 Gumroadを使ってみようという人は、特定商取引法違反にならないように、自分のブログやSNSアカウント内に、Gumroadで販売していることと、氏名や連絡先を明示しておいた方がよいだろう。

 Gumroadの登録完了には、メールアドレスの認証ができればよい。

 個人情報の入力は、氏名のみ。あとは、人物紹介のところに自己紹介文を書くところがあるが、その他の個人情報を入力する必要はない。また、本人確認書類を送付して審査されるといったこともなかった。

著作権保護の仕組みが欲しい

 Gumroadを使ったEコマースは、ソーシャルメディアで名前を売っている人が、写真や動画、PDFファイルなどを手軽に販売したいときに有効である手段だといえる。しかし、検索にヒットする可能性が極めて低いので、無名クリエイターにはハードルが高いだろう。コンテンツが成熟するまでは、手数料が高くなってしまうが他の販売代行サイトなどを利用したほうがよい。
 また、PDFファイルには購入者が識別できるような透かしを入れることができるが、写真や動画などには著作権を保護できる仕組みは無かった。手軽に利用できる反面、ユーザーへのリーチ率や、著作権などのリスクを許容できるかがカギとなりそうだ。

Gumroad
GumroadSearch
gumCome

コメントは受け付けていません。

PageTopへ