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連載:ITエロ進化論「3Dグラフィックへの道(2)~難航した映像コンテンツへのレイトレーシングの応用~」

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by [2014年4月25日]

▼連載目次▼
はじめにレイトレーシングありき
難航した映像コンテンツへのレイトレーシングの応用
ポリゴン技術の登場
立ちはだかった「不気味の谷」
意外と少ない3Dアダルトゲーム
▲目次▲

難航した映像コンテンツへのレイトレーシングの応用

コンテンツレベルでも1983年のアニメーション映画「ゴルゴ13」でレイトレーシングによる3DCGの導入が史上初めて試みられたものの、スーパーコンピュータを動員したにもかかわらず、あまりにも長大な計算時間が必要とされたために結局一部シーンへの導入にとどめざるを得なかった、という話が伝わっています。

この「ゴルゴ13」と翌1984年にアメリカで作られた実写映画「スター・ファイター」、それに同じく1984年に日本で作られたアニメーション映画「レンズマン」あたりがレイトレーシングによる3DCGを用いた最初期の事例になるのですが、億単位の金額を動かせる映画規模の予算でないと実施に踏み切れず、しかもそれでさえ限定的な利用にとどめざるを得なかったことが示すように、この時代の技術ではレイトレーシングの映像作品での本格利用は必要な物量と時間が大きすぎ、難がありました。

ちなみにこれら3作品、筆者はいずれも映画館で観ているのですが、新技術がもたらしたこれまで見たことのないアングル・質感の映像に感動する一方で、他のシーンとのギャップというか違和感のあまりの強さに(ことに「ゴルゴ13」はセルアニメパートの出来が突出して良かったこともあって)がっかりした記憶があります。

これは、光の反射を計算で求めるレイトレーシングの場合、均質な無機物の表現は得意であるものの有機物の表現が苦手であったことに一因があって、そのためこの時期のレイトレーシング技術は金属やガラスなどの表現に用いられるケースが大半を占めました。

(次回、『ポリゴン技術の登場』へ続きます)

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