Matrox MilleniumカナダのMatrox Graphicsが1995年に発表した、PCIバス対応グラフィックカード。基板の左上端に搭載された正方形の大きなチップがテキサス・インスツルメンツTVP3026-175PCEというRAMDACで、このチップの性能・特性がアナログRGB出力の画質に大きな影響を及ぼした。

連載:ITエロ進化論「アナログRGBで肌色を!(3)~必ずしもエロに最適ではなかった高画質グラフィックカード~」

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by [2014年3月12日]

前回から引き続き、連載「アナログRGBで肌色を!」をお送りします。

▼連載「アナログRGBで肌色を!」目次
1.そもそも色の数を増やさねばならなかった
2.アナログRGBの罠
3.必ずしもエロに最適ではなかった高画質グラフィックカード(今回の記事)
4.突出した性能は出なくとも エロ最強だったATIのRageシリーズ
5.3D最強もエロ最強ではなかった
▲連載目次▲

必ずしもエロに最適ではなかった
高画質グラフィックカード

Matrox Graphics
Millenium
カナダのMatrox Graphicsが1995年に発表した、PCIバス対応グラフィックカード。基板の左上端に搭載された正方形の大きなチップがRAMDAC(テキサス・インスツルメンツ TVP3026-175PCE)。

1990年代中盤当時、異なる2社製のグラフィックカードを比較した場合、ベンチマークテストなどの性能には大きな差がなくとも、例えばアダルトDVDを視聴する、あるいはアダルト静止画データを観賞する、といった目的で用いる場合には、搭載される外付けRAMDACやカードメーカーのフィルター回路設計能力の差が極端な形で露呈することが多々ありました。

一例を挙げると、1995年頃に最強PCIグラフィックカードの評価をほしいままにしたMatrox Milleniumという製品がありましたが、これは搭載RAMDACの性能が当時としては優秀で画質面でも高評価を得ていたものの、文字表示が見やすいようなフォーカス・発色のチューンが施されていたために動画や静止画を見るとまるで色気も金気もないような画になってしまった(そのため、Milleniumシリーズには「事務用には最適」という嫌な評価がありました)ことが知られています。

わかりやすく言えば、エロ動画で肌色がまるで艶っぽくも色っぽくも見えず、とにかく何でもシャープにくっきりはっきり描かれてしまうということで、ことそういう用途で使う分にはこのカードは最悪の部類でした。

Number Nine Visual Technology
Imagine 128 Series II
IBM RGB526、通称「Blue DAC」として知られる高画質RAMDAC(左中央に置かれた濃紺のパッケージのチップ)を搭載したグラフィックカードの例。

また、高画質という一点ではIBM製のRAMDAC、チップパッケージの特徴的な色から通称「Blue DAC」と呼ばれる高画質で定評のあったRAMDACを好んで搭載していたNumber Nine Visual Technologyのグラフィックカードが(接続されるCRTをえり好みするほど)突出した画質を誇っていましたが、こちらも色傾向が寒色に振っていて、エロ動画を視聴すると異様にびしっと決まったフォーカスで濃厚な描写なのに妙に寒々しい色合いの画になっていた記憶があります。

つまり、必ずしも高画質=エロコンテンツ視聴に最適、ではなかったのです。

(次回、『突出した性能は出なくとも エロ最強だったATIのRageシリーズ』(3/13配信予定)に続く)

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