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最大の取引所が閉鎖 広がるビットコインの信用不安

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by [2014年2月27日]

事実上の閉鎖状態となった「Mt.Gox(マウントゴックス)」のサイト

 世界最大級のビットコイン取引所「Mt. Gox(マウントゴックス)」がトラブルに陥っている問題で、混乱が広がっている。仮想通貨ビットコインは、キプロス島の金融危機の際に既存通貨の代替としての役割を果たすなどしたことから投資家を中心に注目を集めていた。しかしその一方で、「P2P(ピアツーピア)」ベースのビットコインは、国や銀行といった中央権力の媒介を介さずに決済ができるため、ネット上の麻薬取引に利用されるなど問題も懸念されていた。

世界最大級の取引所が閉鎖 

 東京・渋谷にある世界最大級のビットコイン取引所「Mt. Gox(マウントゴックス)」は25日に営業を突然停止した。ウェブサイトも同日付で事実上閉鎖された。閉鎖の原因は明らかにされていない。ウォールストリートジャーナル(電子版)によると「マウントゴックスは顧客が預けていたビットコインの一部を失った(あるいは一部の所在を見失った)」とのことだが、過去にもビットコイン取引所が顧客の預金を失った例はある。
 2013年10月26日には、ビットコインの銀行サイトを運営していたオーストリア在住の青年が、ハッキングにより4100ビットコイン(当時のレートで約1億3300万円相当)を失う事件が発生。事件直後には「bitcoinを人に預けてはいけない」という声も出てていたが、それでもユーザーは便利なビットコイン取引所を必要としていた。マウントゴックスは、顧客からの預け入れ、取り引きの執行、そしてビットコインの現金化までをおこなっていた。

広がるビットコインの信用不安

 世界最大級のビットコイン取引所の閉鎖は、ビットコイン全体の信用不安にまで広がっている。ビットコインの6つの主要取引所は、マウントゴックスの問題が「ビットコインや電子通貨業界全体の価値を示すわけではない」との声明を相次いで出した。しかし、マウントゴックスの取引停止で4億ドル(約400億円)規模の資産が失われるとの見方もすでに出ている。
 仮想通貨ビットコインは、リバタリアンなど極端な自由主義者により支持されてきた。しかし、中央権力を介さず、法整備も整っていないビットコインを保証するのは、テクノロジー面の障害が発生した場合、その下支えとなる基盤はあまりにも脆い。
 国際基督教大学客員教授の岩井克人氏は産経新聞のインタビューに次のように答えている。「貨幣とは他の人に渡す『予想』の上で成立している。それ自体に価値はないため、本質的な意味で投機的だ。人々が価値がないと思ったらインフレを起こす。そこを最終的に支えているのが中央銀行だが、ビットコインにはそれがない。自由放任では、お金の価値は必ず崩壊する」。

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