mzl.couwddhr.175x175-75

売上低迷にあえぐアプリを救った広告売上 収益最大10倍で起死回生

  • このエントリーをはてなブックマークに追加

by [2013年12月13日]

iPhoneの麻雀ゲームアプリ『覇王麻雀天和-TENHO-』は相当数のユーザーを抱えながらも、リリース当初はアプリの存続が危ぶまれるほどの売上低迷が続いたという。そこで、アドネットワーク1社から、複数のアドネットワークを切り替えて使えるSSPを積極的に導入・活用することで起死回生を果たした。このアプリをリリースしたクワトロメディア株式会社の後藤克宏氏にお話を伺った。

カテゴリ5位、20万人…しかし厳しい現実

—-『覇王麻雀天和-TENHO-』の開発経緯について教えて頂けますか?
弊社はフィーチャーフォン時代に麻雀ゲームを開発してきました。その後、スマホ版を開発することになり、有料アプリのバージョンを完成させたのです。ところが、この有料バージョンが完成したちょうどその時、「無料アプリとアプリ内課金の組み合わせ」が日本でも流行りだしてきた時期でした。これでは「マネタイズのトレンドに乗り遅れてしまう…」という焦りから、慌てて広告表示とアプリ内課金システムを実装したバージョンの開発に着手しました。本当にマネタイズのトレンドの変化が早くて…。このアプリについては中断期間も含めれば10か月程度、開発に要しました。
  

麻雀アプリは定番ジャンルなので他社からも多くのアプリがリリースされています。ただし、どこもアプリをリリースして公式サイトを構えて、後は放置状態。どんな優秀なアプリでも、バージョンアップをしないで放置すれば古びていきます。他社が他のジャンルに飛び込んでいる中、「うちが新しい麻雀ゲームを出したらどうよ?」とリリースすると…予想通りヒットする(笑)。定番ゲームの中ではユーザーがグルグルと回遊しているんでしょう。ユーザーの皆さんが「この『覇王麻雀天和-TENHO-』は、まだやってないから」という流れで遊んでくれるようです。

AppStoreカテゴリ順位も5位以内をしばらく維持していました。現在のユーザー数は約20万人です。そのうちアプリ内課金ユーザーはダウンロードしてくれる人の内、数パーセントくらいです。もちろんアプリ内課金だけでは売上的には厳しいので、アプリに広告枠も用意して、広告収入も得ています。しかし、アプリ内課金と広告収入の両方を足しても、事業として見ると売上は依然として厳しかったですね。

広告クリック数↑だと単価↓…不信感へ

—-アプリで広告を表示するために、1社のアドネットワークのSDKをアプリに組み込んだとのことですが、アドネットワークはどのように選定されたのですか?
広告については、以前からお付き合いがあるアドネットワークさんのSDKを実装しました。実は、お付き合いがあったアドネットワークを選んだのはタイミングだけの問題です。これまでのお取引実績や営業をいただいた時に開発ラインに余裕があったからという理由だけです。

—-実際に広告の売上はいかがでしたか?
アプリにSDK実装直後は売上にかなり波があって、何か実装に問題があったのでは?と思ったほどでした。アドネットワーク側に問い合わせてみても「問題ないです」とひと言で終わり。導入の時に提示された単価も、いざ導入してみるとどんどん変わってくる単価がまったく安定してないんですよ。我々は企業ですから、年間の売上目標を立てる必要がある。広告の単価が不安定なために売上の予測が立てづらいのです。広告表示SDK導入提案時に提示された単価は、このSDKを入れさせるためだけだったのか…?と疑いたくなる。

もっとも参ったのが、クリック数が上がるたびに反比例してクリック単価が下がっていくという現象でした。ですからいつまで経っても売上が上がらない…そうした状態が続いていました。「何か調整がかけられているのか…?」とアドネットワーク側に問い合わせしても「御社のゲームは結構コンバージョンが良くて上位な方ですよ」とか言われる始末。もう売上の数字がプログラムのバグじゃないのかと疑いたくなるくらいでした。

SSP活用で広告売上が最大10倍!

—-そのような危機的な状況を脱するきっかけに何だったのですか?
しばらくはアドネットワークも同じ会社さんを使わせていただいていたのですが、ある時にそうした悩みを別のアドネットワークさんにお話したところ、SSP(サプライサイドプラットフォーム)という仕組みがあることを教えていただき、お勧めされました。

実は、複数のアドネットワークの活用というところについては、懐疑的なところもありました。SSPと似たところでは「Google admobメディエーション」も試したのですが、「あのアプリにこのアドネットワークのSDK入れよう」、「このアプリには別のアドネットワークのSDKも入れよう」とやっていると、だんだん業務手続が重くなってくるのです。それはアプリにSDKを複数組み込むと、それぞれのSDKバージョンアップごとに、こちらのアプリもバージョンアップを迫られる。さらにそれぞれのアドネットワークの管理画面にアクセスし、個別に売上データを取得して、これを合計して売上を出さなければなりません。アドネットワークを増やせば増やすほど、経理から「あのアプリの売上どれくらいなんですか?」って聞かれて答えられない状態に…。

アドネットワークを個別に組み込むと、アップデートや売上などの管理が断片化していく…

.

そうした経験も踏まえて、新たに導入したSSPは20社のアドネットワークを試せるけど、アドネットワークごとの事務手続きや、複数のアドネットワークの売上が1つの画面で比較でき、さらに支払いは1社からまめて、というのは導入する意義は大きいと感じました。

SSPを導入すれば管理が一元化される

.

—-実際にSSPから複数のアドネットワークを使うことで広告の売上は伸びましたか?
だいぶあがりました。マックスで10倍ぐらいになりました。最初は逆の意味でバグったのかと思いました(笑)。そしたら翌日も数字が良いので吃驚しちゃって。急に売上の数字が上がったものだから、自分たちの中ではなぜ売上が上がったのかはっきりとはわかりませんでした。その時期にインプレッションも伸びたので、そうしたいろいろな要素が重なって売上が10倍に伸びたのだと思います。もちろんこの10倍という数字は一時的なものです。

うちみたいにマネタイズで困り続けている会社からすると、とりあえずSSPは実験的に入れているだけになり、それ以上の積極的な活用が難しくなってしまいます。麻雀アプリは、そこそこダウンロード数は出るのですが、うまいマネタイズの仕組みを考えることができない。そこでSSPのように複数のアドネットワークをひとつの画面で管理できることは、自社のアプリと相性が良い高単価な広告と出会える可能性が高いということは言えると思います。

現在はAppStoreの順位が落ちてきてしまったのですが、SSP活用で一定の広告収入が確保できたので、ランキングを上げる施策やアプリのバージョンアップなど、選択肢は増えてきます。今は巻き返しを目論んでいるところです。

—-今後ともご活躍を期待しています。ありがとうございました。

アプリ基本情報

mzl.couwddhr.175x175-75

覇王麻雀天和-TENHO-

iOS価格:無料

  • バージョン iOS:1.2.3

※記事内の情報はすべてレビュー時(2013年12月13日)の情報です。

コメントは受け付けていません。

PageTopへ