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国境を越えて愛される脱出ゲーム『DOOORS』ヒットの裏には盗作事件が…!(涙)

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by [2013年8月20日]


スマホで遊べる無料脱出ゲームの大定番となっている『DOOORS』シリーズ。一体どんな人が作っているの!?どのように誕生したの!?と、気になった編集部は『脱出ゲーム DOOORS』の開発者である、野々山鉱二 氏(合資会社オダコー)を突撃!その真相に迫りました!

『DOOORS』シリーズ

脱出ゲーム DOOORS
App Store でDL(無料)
Google PlayでDL(無料)

脱出ゲーム DOOORS2
App StoreでDL(無料)
Google PlayでDL(無料)

累計1,300万ダウンロードを記録するゲームアプリ、『脱出ゲーム DOOORS』。iOS版では、世界26カ国のApp Storeゲームランキングでトップを獲得。Google Playにおいても、日本とイタリアで1位を獲得したほか、その他10カ国以上のランキングでトップ10入りし、世界的大ヒットとなった同アプリ。ユーザー発の攻略サイトも作成されるなど、世界中でファンも多く、続編の『脱出ゲーム DOOORS2』もリリースからまたたく間にランキングを駆け上がり、今やシリーズ累計1,300万ダウンロードを超す勢いです。

「脱出ゲーム」を作ることになった「きっかけ」

———もともとプログラマーなどのご職業だったんでしょうか?
いえ、もともとは印刷物やWebデザイン、イラストを書いたりするグラフィックデザイナーをしていました。人間のイラストや、それ以外にもローカル紙の表紙イラスト、その他会社案内やポスターのデザインなど幅広くやっていたんですが、唯一チラシのデザインだけはやってなかったですね。どうも値段が載ってないものが好きで。そういうものを好んでやっていました。

———グラフィックデザインからなぜ脱出ゲームを作るようになったのですか?
ゲームを作り出したのは6、7年くらい前からです。当時、仕事はウェブのブラウザで遊べるFlash(フラッシュ)ゲームがメインでした。その頃、自分のスキルアップも兼ねて趣味で作っていたのが、Flashの脱出ゲームだったんです。

———では、過去にFlashで作ってきた脱出ゲームのステージを『DOOORS』アプリに移植したということでしょうか?
いえ、今まで作ってきた脱出ゲームの移植というわけではなく、全てオリジナルの作品になんです。

———あんなにステージ数が多いゲームが全てオリジナルなのは凄いですね…!!!ネタが尽きそうです(汗)
ネタは尽きませんね。ステージのアイデアは、入浴中や運転中など、頭が“オフ”の時に考えることが多いです。常に“脱出モード”ということはなく、ふとした瞬間に脱出の仕方を思いつくんです。

———ゲームがどうやって作られているのか、興味があるのですが…
まず部屋の絵とかを描きだして、それを後から微調整していく感じで仕掛けていきます。ちなみに、アプリ自体はCocos2dっていうゲームエンジンを使って開発しています。

デザインへのこだわり

非常にシンプルだが細部までこだわった美しいデザインが特徴的

———レビューをみていると、数ある脱出ゲームの中でも、『DOOORS』のシリーズが特に好きだ、というコメントが目立ちます。ファンの方が一定層いらっしゃる印象ですよね。
はい、大変ありがたい話です。

———多くのファンの心を掴むに至った、ゲームづくりへのこだわりや秘訣はあるんでしょうか?
なるべくたくさんの人が楽しめるようにすることは意識していますね。なので、簡単すぎず、難しすぎず、わかりやすさもバランス良く、といったところでしょうか。全年齢的に遊んでもらえるようなゲームをイメージしています。例えば女性向けというようにターゲットを絞るということはしないようにしています。

———画面のつくりがとてもシンプルに作られていることも特徴の一つだと思います。何か参考にされている作品などはあるんでしょうか?
これといってないですね。ただ、もともとグラフィックデザイン出身なので、ボタンなどパーツでも細かいところまでこだわって描いてますよ。無駄に時間をかけている感じがしますけど(笑)
あとは、基本的に僕はシンメトリーが好きなので、ステージのデザインもそれにならってセンター揃えにしてみたり…とか、とにかく、自分の好きなものを作っている、という感じです。

1ステージが1つの画面で構成されており、DOOORS1では現在80ものステージ数が用意されている。

———『DOOORS』シリーズと、これまで作ってきた脱出ゲームとの違いはありますか?
はい、これまでにないカジュアル性を意識して作ったものが『DOOORS』なんです。1つの長いステージを攻略するのでなく、短いステージをどんどんクリアしていく、というタイプの脱出ゲームです。とにかく、スマートフォンで遊びやすいように、短時間で遊べることを意識して作りました。
出した当時は他にそういうアプリがなくて、当時としては斬新だったのでウケが良かったと思うんですが…今となっては同じようなアプリがあふれかえっていますね(笑)

———次なる新しいオリジナリティやアイデアを練るのも大変なのでは?
う~ん、僕はあまり他の人が作ったゲームで遊んだことがないんですよね(汗)なので、もし他のゲームと自分のゲームがかぶってしまった場合は、まあ仕方ないというくらいの感じで作ってます。

———あまり他のゲームアプリで遊んでいないというのは意外ですね。普段はどんなアプリを使っているんですか?
Twitterなどの定番アプリですね。あとは、ユーティリティ系です。最近のお気に入りのアプリはLluminoという電卓のアプリなんですが、デザインがすごくキレイなんですよ。

野々山さんイチオシの美麗電卓Llumino

海外でのヒット

———実は日本よりも海外のユーザーが多いと聞きましたが?
そうなんです。『DOOORS』の場合、ユーザーの方の8割が海外なんです。アメリカの方が一番多いですね。iPhoneのシェア率に比例しているみたいで、北米とヨーロッパが特に多いです。アジアだと台湾だったり。また、オーストラリアやロシアなんかでも遊んでもらっているようです。

日本以外にも世界中で無料1位を獲得(App Annie調べ)※表はApp Storeのデータ

———端末シェアに比例した海外でのヒットということは、『DOOORS』がグローバルコンテンツだということを証明していますね。
そうですね。ゲームの特性上、ゲーム中にほとんど言葉が出てこないんです。また、使っているのも簡単な英語だけなので、言語を問わず誰でも遊べるようになっていますからね。ただ、どこの地域の方が読んでくれるかわからないので、App StoreとGoogle Playのアプリ紹介文だけは、毎回ちゃんと8カ国語くらい用意してます。

———はじめから海外でのヒットも視野に入れていたんですか?
そこまで想定はしてませんでした。でも、脱出ゲーム自体はFlashゲームのころからわりと海外にもプレイヤーがいたんですよ。海外でも作られていましたし。なので、もともと海外に脱出ゲーム好きの固定層が存在していたということだと思います。

Androidは「無法地帯」!?

———非公式に作られている攻略サイトについてはどう思われますか?
僕は嬉しいですけどね。脱出の仕方がわからない人がいたら、攻略サイトを見てでもすっきりしてもらえれば嬉しいです。

———では、攻略専用のアプリについてはどう思われますか?
まぁ大丈夫ですけど…ちょっと嫌ですね(苦笑)例えば、そのアプリに広告がたくさん貼られてたりする場合は、あまりいい気持ちはしないですね。

———寛大なんですね~!でも、『DOOORS』の所謂「パクりアプリ」に関しては、さすがに思うところがあるのでは?
それは許せないですね!実際自分でも見つけたんですよ、Google Playで。『DOOORS』と『DOOORS2』のアプリの中身をまるごと盗用したアプリでした。アイコンと名前は変えられているんですが、中身のステージは画像もなにもかも一緒でした。多分、何かのツールを使って逆コンパイルしたのでしょう。ソースコードの中で、広告の部分だけ張り替えたんだと思います。

———もはやパクリを通り越して「盗作アプリ」じゃないですか!!!
そうですね。『Doors Challenge』という名前のアプリで、まだ、Google Playで配信されてるんですよ。
現在削除依頼中です。ああいうのは本当にショックというか…。ちなみに、開発者の他のアプリも、有名なアプリの盗作らしきものでしたね…。開発者同士ではたまにAndroidは「無法地帯」だねなんて話題になりますね。

DOOORSの盗作と思われるアプリ詳細画面(※取材当時にはまだ配信中であったが、現在は削除済み)


※詳細はコチラ→パクり・ダメ・絶対!開発者泣かせの盗作アプリの現状を徹底検証!

開発者同士の交流

———開発者同士ってどんな会話をされているのか気になるのですが…
収益に関する話なども多いですね。広告のこととか、儲かってるか?、とか…(笑)。後は、技術的な話です。ツールで何を使ってるとか、どうやってこれ作ったのか、とか。

———売上の暴露大会とかもあるんですかね?
ありますよ(笑)大体、開発者同士で飲むと、3軒目くらいでそうなります。後半になって、参加人数が減るにつれてそういう空気になっていくというか…(笑)

———それはすごく楽しそうですねー!コラボのお話が出たりなどは?
楽しいですよ!僕は今のところないですけど、開発者同士の集まりで今度コラボしよう、とかそういう話にもなったりしますし。開発者って、基本的に変わった人が多くて、みんな個性的なんですよね。それがまた楽しくて。あと、普段は一人作業がメインで、集まること自体が貴重だからこそ、なおさら楽しいのかもしれません。

今後は、「脱出ゲーム作り」から脱出したい!?

———ズバリ、今開発中の新作アプリについて教えて下さい!
次は脱出ゲームではなく、パズルゲームを出してみたいと思っているんです。
まだ完成していないんですが、誰でも簡単にできるパネルのようなゲームをイメージしています。
Touch the Numbersみたいな。だれでも遊べるような、単純なものを作りたいなと思っています。

———今後も『DOOORS』シリーズは続いていくんでしょうか?
はい、引き続き、ゲームのステージは増やしていくつもりです。1年に1回くらいのペースで、『DOOORS』 3・4と続編シリーズをを出していきたいですね。裏ステージや小ネタも挟みつつ。やっぱり脱出ゲームはウケるし、収益もありますからね。
脱出ゲーム以外にもこれまでカジュアルゲームを出してみたりしたんですが、なかなか大ヒットにまでは至っていませんので、脱出ゲームを作りつつ、それ以外のゲームも作っていくつもりです。そうやって、将来的には脱出ゲーム作りから脱出したいですね(笑)

———ありがとうございました


インタビューの中でも言及がありましたが、丹精込めて作った作品が、心ない一部のデベロッパーにより、完全にコピーされてしまうケースがあるようです。特に、アプリ開発で生計を立てている個人開発者側からすれば、大きな打撃になりかねます。次回記事では、『DOOORS』盗作アプリの実態を追求する予定です。ご期待ください!!
※記事書きました→パクり・ダメ・絶対!開発者泣かせの盗作アプリの現状を徹底検証!

【参考リンク】
nono58 (@58works) on Twitter
58 WORKS

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