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Apple純正の音楽制作アプリ「GarageBand」

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by [2012年12月04日]


 MacユーザーにはおなじみのDAW「GarageBand」のiOS版です。iPad2の発表と同時に発表され、発売当初600円だった価格はついに基本無料に、Mac版GarageBandに劣らない機能を装備していることで、かなりの話題になりました。Mac版と同様に初心者でも簡単に曲作りが楽しめるようになっており、iPhone/iPadの操作性を生かした工夫が随所に見て取れます。ヴォーカル・エフェクトや、ギターアンプなどのシミュレーターも付属しているので、今までは難しそうでDAW系の音楽アプリを避けていたバンドマンなんかにも絶対オススメです!

作曲ソフトのマスターピースあらわる!
GarageBand操作マニュアル

 8トラックのシーケンサー上を、高音質な音源とループ素材を駆使して簡単に作曲できる!! Mac版GarageBandの操作性を受け継いだ親切な操作性と、直感的なシーケンサーは、作曲経験のない人でも手軽に、楽しく音楽を制作できます。充実した機能の数々は、これからの音楽アプリに変革をもたらすこと必至です! では、早速GarageBandの機能を見ていきましょう。

10の音源で自由自在に音楽が作れる
 GarageBandには10種類の音源(Touch Instrument)が用意されています。左右にスワイプして音源を選び、タップするとその音源が起動します。音源は3つのタイプに分かれ、リアルタイム演奏に特化した「Keyboard」「Drums」、ループフレーズを自動演奏させるタイプの「Smart Bass」「Smart Drums」「Smart Guitar」「Smart Keyboard」「Smart Strings」、外部入力からの録音用に用意された「Guitar Amp」「Audio Recorder」「Sampler」があります。

いろんな音を録音して遊べる音源

 iPad本体のマイクや、別売りのライン入力ツールを使って、色々な音を録音してエディットできる音源です。

Sampler

 iOSデバイスのマイクやラインからサンプリングできるサンプラー音源です。サンプラーとしてはシンプルで、波形のトリム、ピッチ、シェイプが行なえる他、リバースやループ再生が行なえます。非常にわかりやすいので、簡単に使えると思います。また、ライブラリにはラッパの音など5種類がプリセットされています。サンプラーのキーボードは、「Keyboard」セクション同様の演奏が可能になっています。

Guitar Amp
 もし、IK Multimedia「iRig」などのギター用ライン入力ツールを持っているならぜひ使ってほしいのが、この「Guitar Amp」です。どこかで見たことがあるような9種類のアンプシミュレーターと、10種類のコンパクトエフェクターを自由に繋いでサウンドを作り上げていくことができます。ジャンル別にプリセットも用意されているので、簡単に楽しめますよ。

  1. 入力レベルの調整と、ノイズゲートのオンオフを切り替えられるウインドウがポップアップされます(A)。
  2. チューナー画面が開きます(B)。
  3. 下のようなコンパクトエフェクターのセッティング画面が現れます。コンパクトエフェクターは4つまで直列に繋ぐことができ、かなり凝ったサウンドも作れます。

A B

Audio Recorder

 iOSデバイスのマイクからヴォーカルなどを直接レコーディングできます。録音を終了すると、ポップなアイコンが目を引く8種類のエフェクトをかけることができます。それぞれの効果により、画面下のスライダーのパラメータが変化し、細かい設定も可能です。気になる音質は、デバイス上部に付いているマイクから録音したとは思えないクリアなサウンドでした。仮歌入れにはもってこいですね。

演奏が楽しい高品質なソフト音源

 リアルタイム演奏型のソフトシンセですが、そのクオリティは単体でも販売できるほどの出来です。

Keyboard
 ピアノ×2種、エレピ×2種、オルガン×3種、クラビ×1種、シンセ×72種、合計80種類の音色で構成された鍵盤音源です。音色には、それぞれ音のイメージがしやすい名前が付いていて、音色ごとにサウンドのエディットが行なえます。たとえば、オルガンならドローバ-やディストーションの設定、シンセではフィルター設定など。特にシンセのフィルターは効きも良く、なかなか良い感じです。加速度センサーによるベロシティも搭載していて、演奏に表情を付けることができます。

Keyboard各種設定
 鍵盤の上に配置されたボタンでは以下の設定が行なえます(どの音色でもほぼ同じ機能です)。

  1. オクターブ移動:左がオクターブを「下げる」、右が「上げる」になり、真ん中をタップするとデフォルト位置にもどります。
  2. サスティン:サスティンのオン/オフを切り替えることができるスイッチです。アルペジエーター使用時にオンへ切り替えると、トランスポーズ状態になります。
  3. グリッサンド/スクロール/ピッチ:グリッサンドからスクロールに切り替えることで、鍵盤をスライドすることができます。これに慣れるとリアルタイムでの演奏が飛躍的にラクになります。音源にシンセを選択すると「ピッチ」も選択可能になり、鍵盤をスライドすることで、ポルタメントのようななめらかにピッチが変化するサウンドも演奏できます。
  4. スケール:鍵盤に特定のスケールを設定できます。設定をすると、通常の鍵盤表示から、スケール用の平坦な表示に切り替わります。
  5. アルペジエーター:ボタンをタップするとアルペジエーターの設定ができます(A)。
  6. キーボード:鍵盤の幅を変更したり、鍵盤を1段から上下2段の表示に変更できます。

A アルペジエイターの設定

  1. アルペジエーター「オン」「オフ」の設定。
  2. 「アップ」「ダウン」などのアルペジオ設定の選択。
  3. 1/4音符~1/32音符と、それぞれの付点、三連符の音の長さを設定。
  4. アルペジエーターが掛かるオクターブの範囲を設定。

Drums

 ドラムキット×3種、ドラムマシン×3種の計6種類のドラムセットが収録されています。

ドラムキット

 ドラムキットは、タップする場所によりスネアからリムショットに変化する他、金物系のサウンドもタップする場所でサウンドのカラーが変わります。

ドラムマシン

 ドラムマシンは4×3の、計12個のパッドがレイアウトされ、選んだドラムマシンによって、パッドのグラフィックが変わります。さらに、パッドの上部にあるつまみでサウンドをエディットできます。

「Drum Machine」各種設定

  1. Resolution:音質の解像度を設定できるノブです。右に回すほどサウンドがクリアに、左に回すほど荒いサウンドになります。ディストーションのような効果があるので、いろいろな音楽ジャンルへの対応ができるでしょう。
  2. LO FI:ノブを右に回していくことで、どんどんサウンドのビットレートが下がっていきます。ビットレートが低くなると、倍音が発生しチープなサウンドになるので、チップチューン的なサウンドも表現できます。
  3. LOW CUT/HIGH CUT:名前通り、サウンドのHIGHとLOWをカットするフィルターです。低音がきつすぎる場合はLOWをカットし、金物などの音がキンキンうるさいようならHIGHをカットして、サウンドを調整できます。

楽器が弾けなくてもカッコイイ演奏ができる音源

 楽器の弾けない人や、音楽知識が無くても楽しくフレーズが演奏できる、新感覚のループフレーズ音源です。

Smart Keyboard
 「Auto Play」がOFFのとき、白い部分をタップするとそこに表示されたコードが鳴り、グレー部分をタップすると構成音が鳴ります。「Auto Play」を1~4までのメモリにあわせると画面が変わり、リズムパートを自動演奏するモードになります。

Smart Guitar
 Smart Keyboardと同じくコード演奏と自動演奏ができ、加えて「CHORDS」モードから「NOTES」に切り替えることでスケールの指定や、単音での演奏も可能になります。ギターは4種類で、エフェクトがかけられるものもあります。

Smart Bass
 Smart Guitar同様の演奏ができる音源で、エレキベースやウッドベースなど4種類と、シンセベース4種類が選べます。

Smart Drums
 8×8のグリッド上にドラムのパーツを配置し、自動的にリズムを組むことができます。パーツは上下が音量、左が単調なパターン、右に置くほど複雑なパターンが生成されます。サイコロ(1)をタップすると、ランダムでリズムが生成されます。ランダムと言っても、めちゃくちゃなパターンにはならず、音量バランスなど、最適化されたパターンになるようです。ドラム音源ボタン(2)でドラムセットを切り替えられますので、色々な組み合わせを試してみましょう!

トラック表示で録音した素材を編集しよう

 録音した素材はすべてトラックに表示されます。それらを編集して楽曲を作り上げていく画面です。

 各音源でレコーディングを行なうと、このトラック画面が表示されます(下図はトラックコントロールを表示した状態です)。トラック上の緑や青の部分を「リージョン」と呼び、タップすると選択できます。

 選択した状態でさらにタップすると「カット」「コピー」「削除」「ループ」「分割」といった編集が行なえます。

 GarageBandのトラック画面は、各セクションへの移動が素早く行なえるように工夫されていて、非常に使いやすくなっています。このメニューバーも、思いついたらすぐに作業ができるような工夫がされています。

  1. 「+」ボタンをタップすることでトラックが追加され、音源選択画面へ切り替わります。
  2. ソングセクションの長さを設定します。「マニュアル」は小節数を入力でき、「自動」はレコーディングした分だけ自動で小節が延長されます。
  3. バーをスライドさせることで、小節のスキップや、レコーディングのスタートポイントを指定できます。
  4. My Songs:ソング管理の画面へ切り替ります。ここではソングの新規作成、複製やインポート、エクスポートなどのファイル操作、管理が行なえます(A)。
  5. 音源:音源選択画面へ移動します。トラック画面の「+」をタップと違い、トラックは増えません。
  6. 取り消す:何か録音したり、トラック画面で変更を加えたときに表示され、タップするとそれまでの編集が取り消されます。
  7. 表示:タップして音源とトラック画面を切り替えるボタンです。
  8. トランスポートコントロール:左から、「先頭へ移動」「再生」「録音」「マスター音量スライダ」の順です。
  9. ジャムセッション:Wi-FiかBluetoothを使用して、最大4人での演奏やライブ録音ができます。
  10. ループブラウザ:ループブラウザから曲に「Apple Loops」をドラッグ&ドロップできます(B)。250種類ものApple Loopsが収録され、もちろんループはテンポに追従するので、楽曲を華やかに彩れます。
  11. ミキサー:各トラックのミックスに関する項目を設定できます(C)。
  12. 曲の設定:ソングのテンポやキーを設定できます(D)。「ヘルプ」をタップすると、「GarageBandヘルプ」が表示されます。
  13. 情報:操作方法などが吹き出しになって現われます。これを参考にすれば、操作に迷うことはないでしょう(E)。

A My Songs
 作成したソングはこの画面に保存され、スライドでソングを選択、タップで呼び出せます。“+”をタップすると、ソングをエクスポートや音楽ファイルのインポート、ソングの新規作成、保存してあるソングの複製、削除ができます。

B ループブラウザ


 Apple Loopsでは、「音源」「ジャンル」「詳細表示」などのキーワードから素早く目的のループを検索できます。作曲の途中で音を加えたくなったときに、アイデアを萎えさせることはないでしょう。サンプルの試聴は、ループ名をタップすることで再生されます。トラック画面にApple Loopsを追加する場合は、追加するLoopをトラック画面へドラッグします。

C ミキサー
 トラックを選択した状態でミキサーボタンをタップすると、そのトラックのミックスに関する項目の設定ができます。「ミュート」「ソロ」「ボリューム」「パン」「クオンタイズ」の他、「マスターエフェクト」で選択したエコーとリバーブのレベルを設定できます。マスターエフェクトではエコー10種類、リバーブ7種類のプリセットから選択できます。

D 曲の設定
 メトロノームのオン/オフ、カウントイン(録音ボタンを押すと、1小節のカウント後にレコーディングを開始)設定、メトロノームの音の設定、テンポ、マスターキーの設定を行なえます。

E 情報が表示された画面
 表示される画面の操作/機能を表示します。この情報を出したまま作業することも可能です。

GarageBandでの作曲手順

 GarageBandは本当に簡単に曲が作れるんです! ここでは曲作りの大まかな流れを解説します!

STEP1 音源を選ぶ
 GarageBandは、音源を選んで何かレコーディングしないとトラック画面に移れませんので、まずは音源を選びましょう。初めて選ぶのであれば、「Smart」と名のついた音源を選ぶのがオススメです。

STEP2 曲の尺を決める
 音源を選んだら、「ソングセクション」で、セクションの長さを調整します(デフォルトでは8小節)。また、コントロールバー右の「曲の設定」アイコンをタップして、キーやテンポの設定をしましょう(後からでも変えられます)。

STEP3 レコーディングする
 メニューバーの録音ボタンをタップすると、デフォルト設定では1小節分のカウント後、録音が開始されます。何度もトライして、気に入ったフレーズを作り出しましょう。

STEP4 リージョンを編集する
 レコーディングしたリージョン(MIDI情報が記録されたバー)をタップし、ループ(繰り返し)や分割などを使い、編集していきます。リージョンを選択した状態で、メニューバーの「ミキサー」アイコンをタップすれば、エフェクトやクオンタイズの設定が行なえます。

STEP5 トラックを追加していく
 トラック画面下の「+」をタップし、音源選択画面にて音源を選択し、STEP1~4の繰り返しで音を重ねていきます。また、トラック画面のメニューバーから「Apple Loops」のアイコンをタップし、250種類収録された「Apple Loops」のネタをトラックに貼り付けることもできます。

STEP6 ヴォーカルを録音する
 ひと通りのサウンドが完成したら、「Audio Recorder」とデバイス内蔵のマイクでヴォーカルを録音してみましょう。もし、本格的にレコーディングしたいなら、前述のIK Multimediaの「iRig Mic」などを使ってみるといいでしょう。

アプリ基本情報

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GarageBand

配信元:Apple

iOS価格:無料

  • バージョン iOS:1.3

  • 備考

    条件: iPhone 3GS、iPhone 4、iPhone 4S、iPhone 5、iPod touch(第3世代)、iPod touch (第4世代)、iPod touch (第5世代)、およびiPad に対応。 iOS 5.1 以降が必要 iPhone 5 用に最適化済み

※記事内の情報はすべてレビュー時(2012年12月04日)の情報です。

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