iPhone 7 Plusのデュアルカメラシステムによる2倍光学ズーム機能の操作カメラアプリ上でこうしてフリック操作を行うと、リニアにズームの倍率操作が行える

7か7 Plusか、それが問題だ ~iPhoneの機種変更を巡る顛末~ 前編

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by [2016年12月05日]

Apple iPhone 7 Plus筆者にとって2台目のiOSデバイス。これに機種変更するまでには様々な紆余曲折があった

Apple iPhone 7 Plus
筆者にとって2台目のiOSデバイス。これに機種変更するまでには様々な紆余曲折があった

大手3キャリアと契約して携帯電話/スマートフォンを使用していると、分割払いや各種割引・保証サービスの期間終了などの理由から概ね2年に一度訪れる、機種変更のタイミング。

このタイミングで自分が使用している端末を新機種に買い換える人は多いことでしょう。

筆者もこのほど、約二年使用したiPhone 6 Plus(au)から他機種への機種変更の時期が訪れ、代替機種をどうするかについてかなり長い間悩んだ末、最終的にiPhone 7 Plusを選択することになりました。

今回はこの機種変更の顛末についてお話ししたいと思います。

色々あった候補

実のところを言うと、今回の機種変更についてはAppleがiPhone 7/7 Plusを発表する前の段階では、筆者は今後来たるべきiPhone 7 Plus(と呼ばれることになるであろう機種)とすることをほぼ決めかけていました。

サムスン Galaxy Note 7iPhone 7/iPhone 7 Plusを迎え撃つべく先行発売され、魅力的な機能・性能を備えながら、短期間で生産終了となった悲劇の機種

サムスン Galaxy Note 7
iPhone 7/iPhone 7 Plusを迎え撃つべく先行発売され、魅力的な機能・性能を備えながら、短期間で生産終了となった悲劇の機種

それが覆りそうになったのは、サムスンがGalaxy Note 7という大変に魅力的な機種を発表したためでした。

この機種については以前の記事で触れたとおり、iPhone 7/7 Plus発表前にバッテリーの発火事故頻発が原因でリコールとなり、最終的には生産完了扱いとされてしまうという発売時にはおよそ想像もしなかったような悲劇的な結末を迎えてしまいました。

しかし、そんな悲惨極まる未来が待ち受けているとは想像だにしなかった2016年8月初頭の発表直後の時点では、最新の虹彩認証をはじめほぼ全部入りに近い多機能を実現し、1440×2560ピクセルとフルHDを超える高解像度ディスプレイを搭載、さらには強力な最新プロセッサを搭載して専用のスタイラスペンまで内蔵するこの機種は、実に魅力的に見えたものでした。

何故魅力的に見えたかといえば、筆者が使っていたiPhone 6 Plusで、その時点で一番遊んでいたスマートフォン用ゲームである「Fate/Grand Order」がプレイ中に(特にクライマックスの宝具攻撃のタイミングなど要所要所の一番大事なところで)アプリそのものがやたら落ちる問題を頻発させ(※注1)、しかもスペック的に何世代も古いはずのGoogle Nexus 7(2013)よりも明らかに描画などの応答が遅いことが発覚して、ゲームを遊ぶならより高速なAndroid搭載端末に乗り換えた方が得策ではないか、と考えるようになっていたためでした。

 ※注1:アプリそのものが強制終了となってホーム画面に戻ってしまいます。そのため、アプリ起動から再度始めねばならず、バトル中の場合は直前の状態まで復帰できるようにはなっているものの、莫大な時間のロスを強いられました。なぜこのような困った現象が起きるようになったのか、未だに判然としていません。一方、iPhone 7 Plusへの機種変更後には各種アプリもバックアップからの復元という形で移行したにもかかわらず、この症状はほぼ発生しなくなっていますし、同様にこのゲームをインストールしたiPad mini 4でも発生していません。このため、この現象についてはたまたま何らかの相性で問題が発生した可能性があります。

その観点で見た場合、恐らくはauにも供給されるであろうGalaxy Note 7(※注2)は有力な候補の一つであり、検討に充分値したのです。

 ※注2:実際にもバッテリー発火問題とこれに伴うリコールが発表された後、NTTドコモとauがこの機種の発売を予定していたことが明らかになっています。

ちなみにこのGalaxy Note 7以外でも、この時点では秋モデルが未発表だったソニーのXperiaシリーズのハイエンドモデルやLG電子の各機種など、au向けで画面解像度やプロセッサ性能・機能などの点で充分満足行く機種が出ることが期待できたメーカーは何社もありました。

このため筆者としては、iOSでしか遊べないゲームのためにiPhone 6 Plusを維持しつつ、メインのスマートフォンは(音楽再生時の音質で有利なハイレゾ音源対応機種が多く)防水や防塵の点でも不安の少ないAndroid搭載機種に切り替える方向に、この時点でかなり傾いていました。

情勢を一変させたiPhone 7/7 Plus

それをひっくり返したのがiPhone 7/7 Plusの発表でした。

iPhone 7/7 Plusの主な仕様等については既にご紹介していますが、防水防塵、モバイルSuica対応、搭載されている統合プロセッサのコア数とその特性の2極分化によるピーク性能の強化と消費電力節減の両立、4G/Wi-Fi通信機能の高速化、そしてiPhone 7 Plusでのカメラ機能の大幅強化と従来日本市場で弱点と見なされていた部分も含め、かなりの部分について前世代モデルであるiPhone 6s/6s Plusから改良が施されており、ただ一点を除けばほぼパーフェクトなiPhone 6/6 Plusの後継機種たりうる機種(※注3)です。

 ※注3:言い方は悪いのですが、発表会をネット配信で視聴しながら「性能向上はいいとしても、何でここまで日本市場に迎合・フォーカスした機種を出してきたのだろう?」と不思議に思ったほどに、日本市場、というか筆者のニーズに適合した機種です。

Apple iPhone 7 Plus(上)・iPhone 6 Plus(下)ほぼ同じ構造・形状の両機種だが、下のiPhone 6 Plusの左下隅にあった3.5mm径ステレオミニジャックが上のiPhone 7 Plusでは廃止され、空いたスペースに通気口が新設されている

Apple iPhone 7 Plus(上)・iPhone 6 Plus(下)
ほぼ同じ構造・形状の両機種だが、下のiPhone 6 Plusの左下隅にあった3.5mm径ステレオミニジャックが上のiPhone 7 Plusでは廃止され、空いたスペースに通気口が新設されている

ただ一つの難点、それは従来本体に搭載されていた3.5mm径ステレオヘッドフォン端子が廃止され、有線でのヘッドフォン接続を行いたい場合には、Lightning端子経由での変換アダプタ(※注4)の利用が必須となったことです。

 ※注4:このアダプタは「Lightning – 3.5 mmヘッドフォンジャックアダプタ」としてiPhone 7/7 Plusの製品パッケージに同梱され、さらに単体製品としても発売(品番はMMX62J/A)されています。なお、これはiOS 10以降にiOSがアップグレードされた既存Lightning端子搭載端末各機種でも利用可能です。

これは既にあちこちで指摘されていることですが、製品に同梱されている純正の変換アダプタを使用した場合、ゲームや音楽再生ソフトの音声をヘッドフォン経由で出力する間、iPhone本体への外部からの電力供給が行えないことを意味します。

この点だけが、筆者の機種変更ではネックになりました。

Amazon.co.jpで「Lightning イヤホン」を検索した結果

Amazon.co.jpで「Lightning イヤホン」を検索した結果

この問題については現状ではきちんとした解決策が無いような状況(※注5)で、次善の策としては仮にApple自身が出さなくとも、いずれどこかのメーカーがAppleのMFi認証を取った上で2分岐タイプのアダプタを出してくれるに違いないと信じて待つか、現状のアダプタ利用を前提として消費電力削減を優先しヘッドフォンを小型のインナーイヤーヘッドフォンに替えるか、それとも適当なバッテリー内蔵ポータブルアンプやバッテリー内蔵保護ケースを併用するか、ということになります。

 ※注5:既に何社かからiPhone側がLightning端子でヘッドフォン端子とLightning端子に2分岐するタイプの変換アダプタが秋葉原などの実店舗やAmazonなどで販売されていますが、記事執筆の時点で確認した範囲では、それらの中にMFi認証取得を明示した製品はありませんでした。なお、iPhone 7については、純正でバッテリー内蔵ケースが「iPhone 7 Smart Battery Case」として発売されていて、これを用いれば外部バッテリー接続による連続使用時間の増大と有線接続のヘッドフォン利用の両立が図れます。

この問題についてはiPhone 7/7 Plusの電力消費状況を確かめてからの方がより良い判断ができると考え、またそれほど長時間外出する予定が当面無かったことから、とりあえず棚上げとしました。

7か7 Plusか、それが問題だ

さて、この段階で、iPhone 6 Plusの後継機種はiPhone 7/7 Plusのいずれかということでほぼ決めたのですが、問題はどちらの機種を選ぶかです。

iPhone 7(右手前)とiPhone 7 plus(左奥)の背面それぞれiPhone 6・iPhone 6 Plusの筐体形状・寸法を踏襲し、共通のデザインとなっている。

iPhone 7(右手前)とiPhone 7 plus(左奥)の背面
それぞれiPhone 6・iPhone 6 Plusの筐体形状・寸法を踏襲し、共通のデザインとなっている。

筆者はこの2年、iPhone 6 Plusを使用してきて、この筐体サイズの大きさに予想以上に苦労させられてきた(※注6)ことから、iOS端末で後継機種を選ぶのならば、よりコンパクトなiPhone 7もありではないか、と考えるようになっていました。

 ※注6:四隅に樹脂製ダンパが成形されたエレコム「ZEROSHOCK」ケースを使用していたために大過なく済んできましたが、筆者はこれまでの2年間、手が滑ってiPhone 6 Plusを落としたことが何度もありました。筐体サイズが大きすぎて、握り損ねるトラブルが繰り返し起きていたのです。

以前の記事でもご紹介しましたが、iPhone 7とiPhone 7 Plusの相違点はざっくり言ってしまうとこれまでの二世代と同様、筐体・ディスプレイのサイズと重量、ディスプレイパネルの解像度、内蔵バッテリー容量、それにメインカメラの4点です。

いずれの要素も基本的には筐体サイズとの関わりから決定されたもので、当然のごとく筐体サイズの大きなiPhone 7 Plusの方がいずれの点でも有利かつ高機能を実現しています。

言い替えると、iPhone 7はそのサイズを実現するために様々な機能を犠牲にしているということなのです。

しかし、そうした機能を犠牲にして得たサイズ、重量はそれはそれで魅力的です。さすがに、iPhone SEクラスまで小さくなってしまうと、画面も小さくなるため最近視力が低下している筆者には正直厳しく、その点ではiPhone 7のサイズは画面サイズと筐体サイズの折り合いをつけるという意味で一つの理想解と見えます。

ただ、このiPhone 7を選択する場合、この機種には筆者にとっては無視できない弱点が一つあります。

それは、画面に表示できるテキストの文字数が、同じ文字サイズとした場合にどうしてもiPhone 7 Plusよりも少なくなってしまうことです。

iPhone 6 PlusでMicrosoft Wordを起動し、文書を表示した状態文書の確認や編集作業を行うことを考えれば、画面サイズも解像度も共に高いiPhone 7 Plusの方がiPhone 7よりも有利である

iPhone 6 PlusでMicrosoft Wordを起動し、文書を表示した状態
文書の確認や編集作業を行うことを考えれば、画面サイズも解像度も共に高いiPhone 7 Plusの方がiPhone 7よりも有利である

筆者のようにOneDriveとiOS版Microsoft Wordを組み合わせてスマートフォン上で原稿の内容確認や修正を行う場合、画面の表示文字数が少ないというのは、前後の文意を把握することが難しくなるということで、どうしても不利です。

もちろんカメラの新機能も気になりますが、筆者としては原稿執筆という自分の仕事のツールの一つとなる機材でもあるわけですから、ディスプレイサイズ・文字数やその構成が気になります。

そこで、実際に店頭でiPhone 7とiPhone 7 Plusの実機に触れ、どの程度違うものか確かめることにしました。

実機で改めて比較してみた感じでは、スペック通り画面密度が401ppiで326ppiのiPhone 7より高密度のiPhone 7 Plusの方がぎゅっと締まった印象ですが、画面密度が低い一方でiPhone 7の方がわずかにですがコントラスト比が高く、発色の面では有利なように見えます。

この辺は文字サイズの設定などでも印象が結構変わってくるので一概に言えないのですが、一長一短といった印象です。

iPhone 7 Plus(上左)とiPhone 6 Plus(下右)のメインカメラ部iPhone 7 PlusのカメラはiPhone 6sなどと同じ12メガピクセルと画素数が多い上、従来機種にはない望遠レンズ搭載のカメラを別途搭載した、デュアルカメラとなったため、カメラレンズ周辺の盛り上がりが大型化しており、従来機種と同寸法ながらケースが流用できないことが多い

iPhone 7 Plus(上左)とiPhone 6 Plus(下右)のメインカメラ部
iPhone 7 PlusのカメラはiPhone 6sなどと同じ12メガピクセルと画素数が多い上、従来機種にはない望遠レンズ搭載のカメラを別途搭載した、デュアルカメラとなったため、カメラレンズ周辺の盛り上がりが大型化しており、従来機種と同寸法ながらケースが流用できないことが多い

ところが、ここで両機種のカメラ機能を確認してみたところ、筆者のそんな判定は一変してしまいました。

望遠寄りの焦点距離のレンズを積んだカメラモジュールを別途搭載し、広角寄りの焦点距離の標準レンズとの組み合わせにより2倍の光学ズーム機能を実現した、iPhone 7 Plusのカメラ機能があまりに便利だったのです。

この機能、当初は実のところそれほど重要視していなかったのですが、いざ実際にカメラアプリを起動してみると、スワイプによってレンズ焦点距離を自由に変更できるズーム機能を含め、想像以上に使い勝手が良く、しかも二つのカメラモジュールの撮影データの組み合わせ処理によって得られるリニアなズーム機能の応答性も、最新の高性能プロセッサを搭載しているおかげか全くストレスを感じさせない軽快なものでした。

iPhone 7 Plusのデュアルカメラシステムによるズーム機能の操作カメラアプリ上でこうしてフリック操作を行うと、リニアにズームの倍率操作が行える

iPhone 7 Plusのデュアルカメラシステムによるズーム機能の操作
カメラアプリ上でこうしてフリック操作を行うと、リニアにズームの倍率操作が行える

元々、筆者はiPhone 6 Plus搭載のカメラの段階で、スマートフォンのカメラはこの程度の性能があれば充分だろう。これ以上はもうデジタルカメラを別途持てばそれで良いのでは無いか、と思っていたのですが、そんな考えが綺麗に吹き飛ぶほどの、圧倒的な使い勝手の良さと画質でした。

もう、この時点で勝敗は決したようなものです。

かくして、筆者のiPhone 6 Plus後継となるスマートフォンは、同じAppleのiPhone 7 Plusという、ある意味代わり映えのしない機種選択となりました。

選んだは良いが在庫がない

ところが、ここで重大な問題が発覚しました。

どの店もiPhone 7は各容量、各色の在庫がNTTドコモ、au、ソフトバンクの大手3キャリアの全てで概ね揃っているにもかかわらず、iPhone 7 Plusはどこも在庫切れだらけで、殊に筆者が契約しているauの在庫は、容量にかかわらずほぼ全滅という状況だったのです。

…なるほど、確かにどの店も「iPhone 7あります」という看板やポスターは出していましたが、よくよく考えてみるとそういえば「iPhone 7 Plusあります」という看板やポスターは一つもありませんでした。2年前のiPhone 6 Plus購入の時もそうでしたが、今回も「Plus」の方が品薄傾向が強いようです。 

こんな状況下で近場のショップを回って在庫を確認することしばし、ようやくiPhone 7 Plusの在庫、それも筆者が購入を考えていたストレージ容量256GBのモデルのそれを持っているauショップを発見しました。

iPhone 7 Plus背面「ローズゴールド」と名付けられているが、筆者の目には銅色にしか見えなかった。ただし、いたずらにうるさくならず、華美にもならない絶妙な色調ではある

iPhone 7 Plus背面
「ローズゴールド」と名付けられているが、筆者の目には銅色にしか見えなかった。ただし、いたずらにうるさくならず、華美にもならない絶妙な色調ではある

しかし、それでさえ色はローズゴールドの1色のみという状況で、近くにいた店員氏に話を聞くと、そもそもiPhone 7 Plusは商品の入荷数自体がiPhone 7よりも少なく、品薄が続いているとのことでした。

幸か不幸か、筆者はiPhoneについては先にも少し触れたとおり、エレコムのZEROSHOCKという樹脂製耐衝撃ケースをずっと装着して使っており、それにほぼ全体が覆い隠されてしまう筐体の色には特に興味がありません。

実際、2年前のiPhone 6 Plusへの機種変更の際も在庫があったから、という理由でシルバーの128GBモデルを選んでおり、お目当ての機種で欲しい容量のモデルの在庫があれば、傷に弱そうなジェットブラック以外ならどの色でもいいや(※注7)、と思っていました。

 ※注7:今回のiPhone 7/7 Plusではこのジェットブラックは新色故に一番人気であるようですが、筆者は過去にIBMのThinkPad S30という機種で設定されていた光沢ありのピアノブラックというカラーのモデルが簡単に擦り傷だらけになってひどい状態になっているのを実見していたため、どれほど表面硬化処理などを行っても擦り傷が避けられない、この種の光沢ブラックは極力避けようと最初から考えていました。

そんな訳で、時間も押していたことから、このiPhone 7 Plusのローズゴールド256GBモデルで機種変更をお願いすることにしました。

後編へ続きます。

▼参考リンク
iPhone 7 – Apple(日本)
Apple (日本) – Apple Press Info – Apple、iPhone 7およびiPhone 7 Plusを発表 — これまでで最高かつ最も先進的なiPhone

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