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80年代ナムコサウンドが懐かしすぎる! Kamataを追加した音楽制作アプリ『KORG Gadget』

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by [2016年9月16日]

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 ダンスミュージックをモバイル環境で制作するための強力なツールとして使えるオールインワン音楽制作スタジオアプリ「KORG Gadget」が2016年7月1日バージョン2.5(コードネームKamata)にアップデートされました。今回は、このアップデートで一番の注目ポイントとなる新規追加ガジェット“Kamata”について紹介したいと思います。文:内藤 朗(有限会社FOMIS)

バージョン2.5の概要

 コードネーム“Kamata”と命名された今回のメジャーアップデートでは、主に以下のような特徴があります。

  1. nanoKEY Studio、nanoKONTROL Studioにネイティブ対応し、完全な連動が可能。
  2. ビデオゲームサウンド・ガジェット“Kamata”、アコースティック・ドラム・ガジェット“Gladstone”、6種類のベースアンプと2系統のエフェクターを内蔵したベース・ガジェット“Madrid”3種類の新規オプションガジェットの追加。
  3. 8種類の新エフェクトが各トラックに追加され。インサート数も最大5個に拡大し、エフェクトが大幅に強化。

 上記の他にも、使い勝手向上のための様々なチューニングが施されています。
 新規ガジェットはいずれもアプリ内で購入することで使用可能となりますが、アコースティックドラムやエレクトリックベースガジェットが追加されたことで、レアグルーヴ系のサウンドやクラブ系サウンドなどのトラックメイクも十分行えるようになったと共に、Kamataによってチップチューン系サウンドも、より本格的なトラックメイクが行えます。今回のアップデートによってKORG Gadgetがより幅広いジャンルのサウンドメイクに活用できるようになったと言えるでしょう。

新ガジェット“Kamata”とは?

 さて、今回の注目ポイントとなるコードネームと同じ名前を持つ新ガジェット“Kamata”は、ギャラクシアン、パックマン、ディグダグなど80年代ビデオゲームにおいて使用されていたサウンドの標準となる波形メモリ音源(=ウェーブテーブルシンセサイザー音源)を採用したシンセガジェットです。

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ガジェットKamataをKORG Gadget上に起動直後の状態。スタートアップ画面が80年代のアーケードゲームをイメージさせる

 ちなみにKORG Gadgetに収録されているガジェットの名前は、世界の様々な都市名をモチーフにしているのが特徴ですが、Kamataはナムコ(現バンダイナムコエンターテインメント)に非常に由縁のある東京都大田区にある蒲田から名付けられています。
 本ガジェットのサウンドエンジンの元となったのは、当時のナムコが開発したカスタムサウンドチップ音源“C30”で、そのサウンドをコルグとバンダイナムコのコラボレーションによって再構築し、ハイクオリティガジェットとして作り出しました。オリジナルのC30が持っていた80年代の個性的なサウンドを、4ビット32サンプルの波形テーブルとデチューン、各種パラメータでエディットすることによって、今日的なアプローチのサウンドとしてクリエイトすることが可能です。この波形テーブルは形状変化の動きをオートメーションで動かすことができるので、様々な波形バリエーションを作り出すことが可能です。また、ガジェット内には、ゲームミュージックファン垂涎の小沢純子氏をはじめ、佐野電磁氏や現役サウンドクリエイターによるプリセットサウンドが収録されており、80年代を彷彿させるサウンドも手軽に使用することができます。※「ドルアーガの塔」等、数々のナムコのゲームサウンドを手掛けた作曲家。愛称は“ZUNKO”

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Kamataのファクトリープリセット音色を選択している状態。プリセット音色はファクトリーと作った音を保存しておけるユーザーという2種類のバンクがあり、ガジェット中の右上に配置されている部分で選択する

実際にガジェットKamataを使ってみた

 続いて実際にKamataを試奏してみました。主な操作画面は波形描写を行う画面とエディットパラメータの設定を行う画面の2つで構成されています。

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波形描写を行う画面

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エディットパラメータの設定を行う画面。図は変更するエディットパラメータを選んだ状態でバリューノブをドラッグして数値を変更している状態

 これに加えてウェーブバンクのプリセット選択表示以外の操作画面は特になく、ボタン、ノブの数も少なく、右側に配置されているボリューム、パラメータのバリュー変更、操作画面切り替えのみということで、操作性は大変シンプルになっています。

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黄色の枠線で囲んだ波形描写画面の左上部分に表示されているWAVE BANKの数値表示部分をタップすると画面のようにプリセット波形が表示される

 音色エディットのパラメータは、アナログシンセサイザーの音色作りの作法に近い感覚で操作できますので、一通りパラメータの動きをチェックするとおおよその音作りの仕組みは把握できると思います。
 ウェーブバンクには96種類のプリセットが用意されており、これをそのまま使って音色を作るのも良し、オリジナル波形を作るリファレンスとして活用するのも良いでしょう。もちろんプリセット波形はその場でエディットできますので、オリジナルの波形に作り替えることも可能です。
 ちなみにKamataはフィルターが非装備で音色のフィルター加工を行えないため、音の明るさは波形ベースで調整を行うことになる点に注意が必要です。描く波形によってシンプルなシンセ波形的なサウンドから倍音を多く含んだ派手なサウンドになりますので、最初は色々波形を描いてみて、どのようなサウンドになるか確かめてみると良いでしょう。やはり本ガジェットのウリはタッチパネル操作による自由な波形描写ができることに尽きます。

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白紙の状態から波形描写を行う場合は、InitSoundを選ぶとわかりやすい

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InitSoundを選択した状態。この波形はいわゆる矩形波のサウンドだ

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画面上を指でドラッグしながら波形を描写している状態。表示されている波形の上をそのままドラッグすると上書きされ、最新の描写状態が表示される

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波形が出来上がったら、エディット画面でパラメータを調整しながらサウンドメイクを進めよう

 画面上で適当に指で波形を描くだけで、個性的なサウンドが作れると共に、ゲーム中に出てくるお馴染みのサウンドが手軽に表現できるため、ゲーム系のサウンドクリエーターには最適なアイテムとなると思います。
 また、本格的な8ビットサウンドが手軽に得られることから、チップチューン系の楽曲制作においても活用できるアイテムでしょう。

▼参考リンク
Kamata特設サイト

アプリ基本情報

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KORG Gadget

配信元:KORG INC.

iOS価格:4800円

  • バージョン iOS:2.5.5

  • 備考

    KamataガジェットはApp内課金(1,800円)にて追加可能。

※記事内の情報はすべてレビュー時(2016年09月16日)の情報です。

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