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簡単操作でサンプリング&パフォーマンス! Novationのルーパー系アプリ『Blocs Wave』

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by [2016年3月31日]

 SupernovaやBass Stationに代表されるシンセサイザーやLaunchpadなどのMIDIコントローラなどで知られるUKのメーカー、Novation社から先日リリースされた新しいルーパー系アプリ『Blocs Wave』を紹介したいと思います。文:内藤 朗(有限会社FOMIS)

Blocs Waveとは?

 Novation社はLaunchpadというiOSアプリを既にリリースしていましたが、同社は今後、iOSアプリを積極的にリリースしていくことを表明しており、そのプロデュースブランドとしてBlocsを立ち上げました。
 そのブランドからリリースされたWaveは、タッチインターフェースを生かした非常に簡単な操作でアプリに収録されているハイクオリティサウンドを使用したバックトラック作成や、ボーカルや楽器などのレコーディングが行えるだけでなく、思いついたアイディアなどをその場で直感的、かつ素早くサンプリングやパフォーマンスを行うことができるので、ライブ向けのサンプラーアプリと言えるでしょう。

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Blocs Waveメイン画像

 Blocs Waveでは、前述のループ、ワンショット素材の他、デバイス上で自由にサンプリングしたサウンドを8個のスロットへ割り当てるだけで、サウンドのオン/オフ、ループポイントのエディット、エフェクト処理などをリアルタイムでコントロールしながらのプレイが行えます。また、実際に使用する際にはレイテンシーが気になるところですが、Blocs Waveは楽器やボーカルなどの録音を行う際にはローレイテンシーで行える他、外部機器との同期演奏も違和感のないプレイを楽しむことが可能です。この他、Blocs WaveはAudiobus、AudioCopy、AudioShareなどによる外部入出力への対応や、サウンドのテンポを自由に変更することができるタイムストレッチ機能、他アプリとの連携を行うための各種インポート/エクスポート機能を装備しています。
 なお、Blocs Waveで使用する音ネタは、アプリ購入時にトータルで約300種類のループ素材で構成された6種類のサウンドパックが付属していますが、アプリ内課金で拡張サンプルパックを購入してバラエティに富んだジャンルのサウンド素材を手に入れることができます。
 それでは続いて本アプリの各部について解説していきましょう。

各部の機能をチェック!

 Blocs Waveでは、8個のスロットに割り当てる素材を選択するfind画面、素材の波形編集を行うedit画面、そして演奏やボーカルなどを録音(=サンプリング)するrecord画面をメイン画面の中で切り替え表示する仕様になっているため、操作性は非常にシンプルです。

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find画面

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edit画面

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record画面。record画面は右下にあるSettingメニューも一緒に表示している

 find画面では六角形のカテゴリーボタンでフレーズを選ぶdiscover、サウンドパックごとにカテゴリー別に素材が表示されるpacks、演奏する楽器ごとに表示されるtypesの3通りの表示方法によってスロットへ割当てる素材を選ぶことができます。

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discoverを指定した状態

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packsを指定した状態

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typesを指定した状態

 素材をスロットへ割当てる方法は、最初に割当てたいスロットをタップして選択し、演奏させたい素材をfindの前述の3通りのいずれかの方法で選んで指定するだけです。なお、右上の音叉マークのボタンをタップすると曲のキーが、その右隣のメーターマークのボタンをタップするとテンポを設定することができます。

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キー設定メニュー

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テンポ設定メニュー

 これを8個まで繰り返すことで、最大で8パート分のループ演奏が作成されますので、あとは自由にエディットやプレイするだけで曲のパフォーマンスが行えます。
 実際に使用してみて一番良いと感じたのはedit画面での編集のしやすさです。行える編集はループ再生させる範囲選択とゲイン調整、そして波形の再生開始位置の調整ぐらいなのですが、波形編集で一番手間のかかる終了位置から開始位置に戻るループポイントの設定要らずでスムースなループ設定ができること、フレーズのテンポに合わせたグリッドが設定されているので、それに沿って範囲を決めるだけでループ範囲を簡単に設定できるなど、アイディアを手早くトラックメイクするための配慮が非常に実感できました。

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開始位置の変更は左下の“slip”をタップしたまま、波形上を指で左右にドラッグすることで変更できる

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更に再生範囲を設定している状態

 また、record画面の使い勝手も録音の長さと録音レベルを設定してstartボタンをタップするだけですので、ふと思いついたフレーズの簡易メモとして使いつつ、仮のリズムトラックをループ素材で組んでおくと、曲のアイディアメモとしてより具体的に残して置けるでしょう。

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録音時間を2小節に設定して実際にサンプリングを行っているrecord画面の状態。録音後はedit画面でループ素材などと同じように編集が可能

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Cubasis上でAudioCopyを利用して作成したループをインポートし、Cubasis上でトラック化した状態。ちなみに図中ではAudiobusを使用してCubasisとBlocs Waveを接続しているが、これは別作業でBlocs Waveの演奏をリアルタイムで録音できるようにするための設定となっている

Blocs Wave活用法

 このアプリは基本的にパフォーマンス志向で制作されていることからも、ループ演奏を主体としたDJプレイなど、実際にパフォーマンスを行うためのツールとして重宝すると思います。
 その他の活用法としては、録音、編集のしやすさから、ループ素材作りのツールとして使用する方法です。iOS対応のオーディオインターフェイスを使用することで、デバイス本体の内蔵マイクでは難しい良質の録音を行うことができますので、サウンドクオリティ重視の素材が必要な場合でも十分それに耐えうるツールとして使えるでしょう。
 最後に付け加えておきたいのは、AudioCopy機能の便利さです。この機能を活用することで、他のサンプル素材の取り込みやCubasisやGarageBandなどのDAWへのエクスポートも非常にスムースに行えました。ちなみにAudioCopyを行う場合には、メーカーサイトのチュートリアルビデオでも紹介されているように、App StoreでAudioCopyのアプリを手に入れておくと一層便利です。

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AudioCopyのアプリは、App Storeで手に入れることが可能

アプリ基本情報

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Blocs Wave - Make & Record Music

配信元:Novation

iOS価格:イントロ価格600円

  • バージョン iOS:1.1

※記事内の情報はすべてレビュー時(2016年03月31日)の情報です。

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