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iPadとDAWアプリ『Cubasis』で音楽制作を始めよう 第4回「MIDIデータを打ち込もう」

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by [2015年8月25日]

 近頃ではタブレット端末やスマートフォンで使用できる音楽アプリが充実してきましたが、その中でDAWやソフト音源などの充実度には目覚ましいものがあります。本連載はタブレット端末で動作する音楽アプリを使ってDTMを行うための様々なノウハウを紹介していこう、というコーナーです。
 今回は白紙の状態からMIDIデータを打ち込んでみましょう。文:内藤 朗(有限会社FOMIS)

▼連載メニュー
第1回 あると便利なDTMツール
第2回 曲作りの準備をしよう
第3回 ドラムトラックの作成方法
第4回 MIDIデータを打ち込もう

フレーズを打ち込むためのMIDIトラックを作成する

 Cubasisで1からMIDIデータを打ち込む場合、まずMIDIトラックを作成し、インストゥルメントを割り当てます。
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 MIDIトラックの+ボタンをタップすると、MEDIAボタンが押された状態の場合、メディアブラウザ中の左側の種類で「Instruments」を選ぶと音色名がリスト表示されますので、使いたい音色を選びます。
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 音色名をダブルタップするとソフト音源のGUIが表示され、各種設定を変更することができます。最初に割当てた音色を後から変更する場合もこの画面上でできます。
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 この選択された音色は、MICRO SONICというソフト音源に収録されている音色ですが、Inter-App Audioに対応したソフト音源を選んで使用することも可能です。
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 なお、iPadにインストールされているソフト音源を使用することが多いとは思いますが、インスペクターのRoutingのMIDI Outputで外部音源のポートを選べばハードウェアのシンセ音源などを演奏させることもできます。

MIDIトラックに演奏データを入力する

 それでは作成したMIDIトラックに演奏データを入力してみましょう。MIDIデータを入力する方法としては、Cubasisに装備しているキーボードやパッドを使用してリアルタイム入力する方法、DRAWツールを使用して演奏データを入力する方法などいくつかの方法があります。
 DRAWツールを使用した入力方法は前回に説明したのと同様ですので、今回はCubasisに装備しているキーボードやパッドを使用して入力する方法を紹介しましょう。
 画面左上にある「KEYS」ボタンをタップすると画面上にキーボード画面が表示されます。
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 表示している鍵盤の音域は小さな鍵盤表示部分で範囲を自由に決められますので、作業しやすい音域にいつでも調整することができます。

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黄色の枠線で囲んだ部分で、グレーアウトしていない鍵盤部分が演奏音域となる。リアルタイムで演奏したい場合には音域が狭い方が弾きやすい鍵盤幅になるが、フレーズによっては弾き辛いこともあるので、適宜その都度調整すると良い

 また、ホイールを使用しない場合は、WHEELボタンでオンオフができる他、SUSTAINボタンでサスティンペダル効果を得ることも可能です。

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黄色の枠線で囲んだ部分がサスティンスイッチ。タップしている間、音をホールドすることができる

 パッド表示に切り替えたい場合は、表示されたキーボードの上部にある「PADS」をタップするとパッド表示になります。
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 各パッドは任意のコードタイプの和音を割当てることができますので、作っている曲のキーに合わせて必要なコードを割当てておくと指一本で曲に沿ったコード演奏を行うことができます。
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 リアルタイム入力の場合は、クリックがあった方が演奏しやすいので、テンポを設定し、その左横にあるメトロノームボタンをタップしてオンにします。

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黄色の枠線で囲んだ部分の左側のボタンがメトロノームのオンオフボタン、右側がテンポ設定部分

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左図のテンポ部分をタップすると曲の拍子設定とテンポを調整することが可能

 続いて録音ボタンをタップすると録音が開始しますので、キーボードの演奏が記録されます。
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cubasis_12 ただ、この状態で録音ボタンを押してしまうとすぐに録音が始まってしまいますので、演奏準備がしっかりできるようにREC MODEで「COUNT」を選んでおくと良いでしょう。「COUNT」に設定しておくことで、プリカウントを録音開始前に用意することができます。

 録音が終了するとCubasisではEventsと呼んでいる演奏が記録されたブロックが作られます。
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 このEventsをダブルタップするとその中に記録されているMIDIデータがキーエディタで表示されますので、前回説明した作法でエディットを行っていきます。
 ちなみに、Cubasis内蔵のキーボード画面ではなく、MIDIキーボードなどのコントローラをiPadに接続して入力することも可能です。MIDIキーボードを使用した方が、よりリアルな演奏を録音できますので、特にキーボード演奏に慣れている人にはMIDIキーボードの活用をオススメします。外出先などで思いついた曲をメモしたい時などでもMIDIキーボードを使いたい、という場合であれば、IK Multimedia社のiRig KEYSのようなポータブルタイプのモデルを使うのもアリでしょう。

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iPadとiRig KEYSを接続して入力を行っている状態。省スペースでの制作環境や外出時の持出用にも便利だ

編集ツールボタンについて

 ではここでMIDIデータを編集する主なツールボタンについてまとめて解説しましょう。Cubasisのツールボタンはプロジェクトビュー上で使用するツールもキーエディタ上で使用するツールも同じ位置にレイアウトされているのですが、画面によって使用できるツールが異なっています。キーエディタ上で使用するツールの中では以下のボタンが比較的使用頻度の高いものです。

cubasis_15SELECT(セレクト) エディットしたい対象となるMIDIデータを選択するツール

cubasis_16SPLIT(スプリット) ノートデータを分割するツール

cubasis_17ERASE(イレース) 選択したノートデータを消去するツール

cubasis_18DRAW(ドロー) ノートデータを入力するツール

 これらの中で使い方に戸惑うのはおそらくスプリットツールでしょう。ノートデータを分割したい場合は、まず分割したいノートデータをSELECTツールで選択します。
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 続いて分割したい位置にルーラー上のplayheadの位置に移動させます。
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その状態でSPLITツールをタップするとplayheadの位置でノートデータが分割され、それぞれが独立して編集を行うことができます。

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黄色の枠線で囲んだ部分でノートデータが分割される

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分割した後ろのノートデータの発音タイミングを後ろに移動させた状態

 次回はトラックの設定やCubasis内蔵のインストゥルメントについて解説したいと思います。

▼参考リンク
iRig KEYS with Lightning – IK Multimedia

アプリ基本情報

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Cubasis

配信元:Steinberg Media Technologies GmbH

iOS価格:6000円

  • バージョン iOS:1.9.5

※記事内の情報はすべてレビュー時(2015年08月25日)の情報です。

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