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“なんとなく思いついたフレーズ”を曲作りのきっかけに『Chordana Composer』

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by [2015年5月08日]

 なんとなく思いついたフレーズを曲にしたいと思うことは誰でもよくあることですが、曲作りをしたことのない人にとってはハードルが高いことです。今回は、そんな“なんとなく思いついたフレーズ”を元にして1曲へ仕上げてくれるカシオの作曲支援アプリ『Chordana Composer』を紹介したいと思います。文:内藤 朗(有限会社FOMIS)

至れり尽くせりの自動作曲機能

 Chordana Composerは、曲へ仕上げるための楽典の知識などがなくても、自分で考えたモチーフを元に全体のメロディを作成し、アレンジまで行なってくれるという、まさに至れり尽くせりの自動作曲機能が大きな特徴です。作った曲はAAC形式の圧縮オーディオファイルでエクスポートが行なえ、メール添付で容易にシェアすることが可能です。

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Chordana Composerのメイン画面。基本的にこの画面でほとんどの操作が行なえる

2小節を録音するだけ

 それではChordana Composerでの曲作りの方法を紹介しましょう。
 最初に思いついたフレーズを曲作りの元となるモチーフとして録音します。新規作成をタップすると新規作成の各種設定画面が表示されます。

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新規作成の各種設定画面。モチーフの長さは1、2、4、8小節から選択できるが、2小節の設定が丁度良い仕上がりになりやすい

 ここで作成するモチーフの長さを選び、曲中のどの部分で使用するのか等を指定し、録音を行ないます。
 モチーフを録音する方法は、アプリ内で表示される仮想鍵盤を使用した入力方法の「鍵盤入力モード」、五線譜に音符を貼り付けて行なう「音符入力モード」、マイクに向かってフレーズを歌って入力する「マイク入力モード」という3つの入力方法から自分の録音しやすい方法を選ぶことができます。

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鍵盤入力モード

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音符入力モード

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マイク入力モード

 モチーフを入力した後は、自動作曲ボタンをタップすると「ジャンル」「曲調」「メロディの動きの大きさ」「メロディのテンション度」を指定する画面が開きますので、そこで曲想を指定して自動作曲を実行すると1曲の形ができあがります。この結果を元にできあがったメロディを音符入力モードで修正することもできるため、より自分のイメージに近い曲に仕上げていくことができます。

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自動作曲を行なう設定画面。ポイントは「メロディの動きの大きさ」「メロディのテンション度」の設定だ。ここの設定次第で作り出されるメロディが大きく変わってくる

実際に作ってみた

 実際にChordana Composerで曲を作ってみました。
 まずは自動で作られる部分がわかりやすいように音符入力モードでシンプルに「ド、ミ、ソ~、ミ、ド、ソ~」と入れて2小節のモチーフを作り、続いて自動作曲ボタンをタップして曲調などを設定します。

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音符入力モードで「ド、ミ、ソ~、ミ、ド、ソ~」というモチーフを入力した状態。入力が終わったら黄色の枠線で囲んだ自動作曲ボタンをタップする

 平均的な設定を行ない、自動作曲ボタンをタップすると数秒程度で作成が完了し、元の画面に戻りました。
 再生ボタンをタップして曲を演奏させると、Aメロ、Bメロ、サビ的な展開のメロディに加え、イントロやエンディングも作られるなど、曲としての体裁も整えられていました。
 自動作曲でアレンジされたコード進行が、セオリー通りながらツボを押さえた通好みのコードも盛り込まれていて好感が持てます。
 所々にメロディを変えたい部分があったので、再び音符入力モードにして変更を加えましたが、それらの時間を含めても数分で曲を仕上げるまでに至りました。もちろん、ある程度アプリの操作を覚えた段階で、特に気になる所だけに手を入れた程度ですので、さらに作り込めばある程度時間はかかると思いますが、それでも1から曲作りを行なう程ではないように思います。
 ここで注目したいのは、メロディを修正する際の有効な機能です。五線表示の右上にある電球マークのヒントボタンをタップしてオンにすると、メロディの各音符が色分け表示され、その音符が入力されている曲のキーや小節のコードに対してどのような種類の音になるのかを識別できるようになります。そのため、楽典はイマイチわからない、という人にも色でどの音が使える音なのかを区別することができ、メロディ修正の際には大いに役立ちます。各色はそれぞれ、黒:コードトーン、青:アベイラブルノート、ピンク:テンションノート、水色:スケールノート、赤:アボイドノート を表します。最初は赤色表示になっている音符に注目して編集を行なうと良いでしょう。

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自動生成されたメロディで変更したい小節を表示した状態

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黄色の枠線で囲んだ右上のヒントボタンをタップすると、使用されている音符がどんな役割を持った音なのかが色で識別できる

 この他、使い方や機能を調べたい時などにはヘルプボタンをタップすると、各部の機能が表示されるのも気が利いています。

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画面右上にある「?」マークのボタンがヘルプ表示ボタン。タップすると図のようなボタンの説明が表示される

モバイルでのラフスケッチにも

 今回は自宅でじっくりと作業する状態でアプリを試しましたが、この手軽さを活かせば電車やバスでの移動中に曲作りのメモをするような際にも便利だと感じました。曲作りには正解がありませんので、どこまでやれば良いというものではないのですが、曲作りを始めるきっかけとしては非常に有用なアプリです。
 確かに何度も似通った設定で曲作りをしていると、同じような曲になる場合もありますが、曲のラフスケッチやアイディアを練る際のツールとして活用するという用途で曲作りに慣れている人が使う、というのもアリでしょう。
 そういう点から考えるとアレンジのバリエーションもライブラリ的に後から拡張できると良いように思いました。さらに欲を言えば、でき上がった曲はAACだけでなく、MIDIデータでもエクスポートできると、用途も広がっていくのですが、この辺りは今後のバージョンアップに期待したいところです。

アプリ基本情報

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Chordana Composer (コーダナ コンポーザー)

配信元:CASIO COMPUTER CO., LTD.

iOS価格:600円

  • バージョン iOS:1.4.0

※記事内の情報はすべてレビュー時(2015年05月08日)の情報です。

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