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ピッチ補正エフェクトまで搭載した無料のマルチトラックレコーダーアプリ『Take』

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by [2015年5月07日]

 思いついたメロディやギターのリフなどをその場で手軽にメモできるPropellerhead社のレコーダーアプリ『Take』がバージョン2.0に進化しました。無料コラボ/シェアリングサービス『Discover』を利用したユーザー同士のコラボレーションや作品発表など幅広い楽しみ方ができる本アプリを紹介しましょう。文:内藤 朗(有限会社FOMIS)

バージョン2.0でより本格的な曲作りが可能に

 TakeはiOSデバイスの内蔵マイクを使用して3トラックまでのレコーディングが行なえるマルチトラックレコーダーアプリです。その場で思いついたメロディやリフ、リズムバッキングなどを手早く録音できると共に、録音したトラックに合わせて別のパートをダビングして曲に仕上げることもできます。録音方法はトラックを選んで録音ボタンをタップするだけというシンプルな操作性なのですが、録音したトラックはエフェクトをかけたり、ミキシングやマスタリングまでも行なうことができるため、曲として仕上げることができるなど、単なるメモ代わりのレコーダーアプリではないことがわかります。しかも本アプリは無料! かつ『Discover』という同社が運営するコラボ/シェアリングサービスまで利用できるという付加価値もついているのが大きな特徴です。
 今回のバージョンアップによって各トラックのオーディオに対してロボット風ボイスなどの様々なエフェクトサウンドが得られるボイスチューンエフェクト、作品を仕上げる際のファイナルミックスを行なえる「マスタリングプリセット」など、エフェクト機能が充実し、作品クオリティを一層向上させることができるようになりました。一定のキーで歌った際、バッキングトラックもそのキーに追従するようになっている他、ソングの長さもトリミング編集可能など、より本格的な曲作りが気軽にできるアプリになったと言えるでしょう。

Takeによる曲作り~基本編

Take_01

Takeのメイン画面。図の状態は3トラック共録音されて演奏が記録された状態となっている

 それではTakeで曲作りを行なう手順を各画面の説明と共に解説しましょう。
 Takeを起動すると、メイン画面が表示されます。画面の上半分が各トラックの表示となり、録音して音声が記録されたトラックには波形が表示されます。
 音声の録音方法は、至ってシンプルで、画面下部にある録音ボタンをタップして本体のマイクに向かって歌ったり、演奏するだけです。Takeは、メーカーサイトの説明にもある通り、iOSデバイスの内蔵マイクロフォンに最適化して設計されているので、デバイス本体のみで使うのが無難と言えます。また、アプリを起動すると同時にマイク入力による音声がモニターできるため、Takeでの録音作業はヘッドフォンをデバイスに装着した状態で行なうのが良いでしょう。
 実際にやってみると操作は簡単なのですが、手で持ったまま録音する場合には、iPadよりもiPhoneの方が手軽に使いやすい印象です。

 録音する際には、ガイドとなるテンポがモニターできた方がよりグルーヴィーな演奏が録音できますので、Beatページでテンポのガイドとなるクリックやリズムループフレーズを選択して鳴らしながら行なうと良いでしょう。Takeに最初からシンプルなクリック以外にも様々なグルーヴのループがプリセットされていますので、その時の気分に合った雰囲気のリズムを選ぶことができます。ちなみに曲のテンポやキーの設定もこの画面で行なうことができます。
 3つのトラックの録音ができたら、続いてMix画面で曲のバランスやサウンドを調整します。

Take_02

クリックやテンポ、曲のキーなどを設定するBeat画面。シンプルなメトロノーム音の他、リズムループなども用意されている。また、Discoverから気に入ったビートやサウンドを読み込んで使用することも可能だ

Take_03

Mix画面を開いた状態。3トラックの他、Beat画面で設定したリズム(バッキングトラック)のバランスもここで調整する

 画面上部の3つのスライダーで各トラックのボリュームバランスを調整し、その下にエフェクト設定があります。スライダーの左に表示されているアイコン部分をタップすると、エフェクトタイプを切り替えることが可能で、各トラックで個別に設定を行なうことができます。

Take_04a

黄色の○印部分をタップすると……

Take_04b

……エフェクトタイプを選ぶことができる

Take_05

Voice Tuneを設定する部分。録音した状態のままで良い場合は、基本的にオフにしておくと良い

 本バージョンから装備されたVoice Tuneはいわゆるピッチ補正エフェクトです。設定をSLOWからFASTにするにつれて、ナチュラルなピッチ補正からロボット風ボイスのサウンドに変化しますので、色々試してみることをオススメします。

 ミキシングが終了したら、Song画面で曲として保存を行ないます。ここではソング名やカバーアートの設定の他、マスタリングエフェクトもプリセット設定から曲に適したものを選ぶだけで行なうことができます。
 できあがった曲は画面上にあるDROPをタップすることで、Takeで作成したデータの保存や、冒頭で紹介した無料コラボ/シェアリングサービス『Discover』を利用した様々なデータのアップロード、共有などを行なうことができます。

Take_06a

Song画面。曲のタイトルの入力やカバーアートを設定したら、SAVEをタップすれば曲が保存できる。他のアプリとの連携や曲のアップロードなどを行なう場合にはDROPをタップする

Take_06b

DROPをタップすると図のような画面が表示される。画面下部はマスタリングエフェクトのプリセットを設定する部分で、上部は曲のトリミング編集を行なう部分となる

Takeによる曲作り~応用編

Take_07

Figureのシステム画面。TakeのDROP機能に相当するメニューはこの画面に用意されており、同様の手順で使うことができる

 続いてTakeでの曲作りを更に楽しむための方法をいくつか紹介しましょう。
 まずは同社のアプリ『Figure』と組合せた曲作りです。2つのアプリを使用することで、より本格的な曲作りも行ないやすくなります。
Figureで作ったソングはTake同様の方法で保存やデータ共有が行なえますが、Figureの場合はシステム画面で行ないます。

 DROPをタップするとデータの書き出しが行なわれ、完了するとそのデータをどのように使いたいのかを指定する、と言う流れとなります。

Take_08

Figureで作成したソングの書き出しを行なっている状態。

Take_09

書き出し終了後のアクションを指定するダイアログが表示されるので、用途に応じて選択するものをタップする。引き続きTakeで使用する場合には黄色の○印部分をタップする

 ここで「Open in Take」を選んでタップすると、Figureで作成したソングがTakeのバッキングトラックとして使用可能となります。ちなみにFigureは先日の1.7.3へのバージョンアップから無料アプリになったので、より導入しやすくなっています。この2つのアプリはコンビで使うのがオススメです。

Take_10a

Takeに読み込まれるとBeat画面でバッキングトラックとして選ばれているのが確認でき……

Take_10b

……リストにも追加される

 続いて同社の無料コラボ/シェアリングサービス『Discover』の活用方法です。
 Discoverに自分のユーザーアカウント(※)にログインすると自分の作品を公開するだけでなく、他のユーザーの作品の試聴や、バッキングトラックに自分の演奏を重ねてコラボレーションを行なえるなど、曲作りの可能性が広げることができます。また、Discoverでは作った曲データの中でもプライベートなデータで公開したくないものは非公開設定も行なえますので、ある意味データのバックアップ先としてクラウド的に使用するのも良いでしょう。※ユーザーアカウントはあらかじめ作成してサービスに登録しておくことが必要。
 この他、これらのデータは同社のReasonでも読み込んで使用することができますので、TakeやFigureを出先で思いついた曲作りのメモとして保存しておき、自宅に戻ってからReasonで緻密な曲作りを行なう、というのもアリだと思います。

Take_11

図のように書き出しやアップロードを行なう前に黄色の○印部分をUnlistedに設定すると、アップしてもDiscover上では非公開データとなる

Take_12

Discoverに登録した自分のアカウントページでアップロードした曲はどのアプリやソフトで開くかを指定できる

Take – Propellerhead
Discover – Propellerhead

アプリ基本情報

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Take Creative Vocal Recorder

配信元:Propellerhead Software AB

iOS価格:無料

  • バージョン iOS:2.0

※記事内の情報はすべてレビュー時(2015年05月07日)の情報です。

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