ReBirth_for_iPad

【DTMアプリ】レトロな元祖グルーヴマシンをタブレットで『ReBirth for iPad』

  • このエントリーをはてなブックマークに追加

by [2013年9月04日]

パソコン用のReBirth RB-338は、現在、The ReBirth Museumにてフリーで公開されている。

 Propellerhead『ReBirth for iPad』は、1997年に発表されたパソコン用グルーヴマシンソフト『ReBirth RB-338』の移植版アプリです。発表当時はソフトでシンセをシミュレートする技術が始まったころで、RB-338は、ローランドのベースマシン『TB-303』、ドラムマシン『TR-808/909』を忠実に再現したことで強烈なインパクトがありました。アプリ版では、パターンEDIT機能の追加、改造インターフェース「MODS」パッチ搭載、Auidobus&MIDIシンク対応となっています。

機能/サウンドを忠実に再現した音源部

 音源部はベース音源『TB-303』が2基、アナログドラムマシン『TR-808』、アナログ+PCMドラムマシン『TR-909』が1基ずつ搭載されており、外観や打ち込み方法、内蔵機能、EDIT時のサウンドなどを忠実に再現しています。

 TB-303はオシレーターに、ノコギリ/矩形波の波形2つと、TUNE、CUTOFF、RESO、ENV.MOD、DECAY、ACCENTのパラメータ6つがあり、打ち込みでは16ステップシーケンサーを使って1ステップずつ、ノートとアクセント、スライドを指定して入力します。実機の303と比較すると、音の太さやハリなどは控え気味ですが、フィルターやモジュレーション、スライド表現などはうまく再現されています。

 TR-808は、PCM波形ベースで実機と同じ16種類の音源を持っており、音色EDITも実機と同じくキックとスネア、シンバル、オープンハットにトーン/チューン/ディケイ/スナッピーなどが搭載されています。打ち込み時は右のロータリーノブで各パートを指定してステップ内をタップする実機と同じ仕様です。

 TR-909は、実機では金物系とクラップはPCM波形で、これ以外はアナログのハイブリッド仕様ですが、ここでは11音源全てがPCM波形です。音色パラメータの構造やステップボタンの2段階でのアクセント機能&フラム機能なども実機と同様です。

4種類のエフェクト

 エフェクトは、ディストーション/フィルター/ディレイ/コンプの4種類を搭載しており、各音源のミキサー内でセンドするタイプです。
 ディストーションのパラメータはAMOUNTとSHAPEの2種類ですが、ドイツのテクノユニット「Hardfloor」のようなハードな歪みが得られます。PCFは、エンベロープ・フィルターでロー/パイパス設定とフリケンシー/レゾナンス/アマウント/ディケイの仕様でプリセットも保存可能です。
 ちなみにこの時代は、エンベロープ・フィルターを使ったパーカッシブなフィルターサウンドが流行していたので、このタイプが搭載されていました。
 ディレイはモノラルで、タイム/フィードバック/パン設定などがあります。タイムはステップ式(1~32)で、通常/3連の設定が可能です。このステップは1~4の16/8/4分/付点が基本で、以降の5~8、9~12は2拍目、3拍目といったビートに設定できる仕様です。
 コンプはレシオ/スレッショルド設定のみで、各音源のミキサー内でオン/オフ設定できるほか、マスターにも使用できます。レベルを超えると歪むのでリミッターとして使用するのが最適だと思います。

パターンEDIT&ソング、オートメーション機能

 各音源で登録できるパターンは、8×4バンク(A~D)計32個です。パターンEDIT機能では、パターンのコピー&ペースト以外に、パソコン版に無かったパターンの自動作成、トランスポーズ機能(TB-303)、拍移動などが行なえます。
 ソング作成は、各音源のパターンを切り替えてリアルタイム録音する面倒なタイプですが、小節指定で修正しながら組み立てることも可能です。当時、画期的だったオートメーション機能では、ソングモードのレコーディング時に各音源やエフェクター、ミキサーなどの各パラメータを直接動かして記録することができます。

改造MODSプリセットを搭載

 パソコン版では、デザインや内蔵波形をカスタム可能なMODS機能を使った専用パッチやカスタム機能を利用できるのですが、アプリ版では最初から3種類のMODS(PDE/MSM/SID STATION)が搭載されています(カスタムは不可)。
 この3タイプのMODSは、外観や内部パラメータのデザインは激変していますが、基本性能は変わりません。ただ、ドラム音源内部の波形は、各MODSで個性的なモノを搭載しているので、オリジナルには無いサウンドを作ることが可能です。ちなみにpbe.やMSMはテクノやヒップホップ系音源が搭載されており、市販のチップチューン音源『Sidstation』をシミュレートしたMODSでは、ノイズや8ビットシンセ&パーカッションなどが多数搭載されています。
 各MODS使用時はデモソングを楽しむこともできます。

pbe.

Sidstation

MSM2.0

セレクト画面

レトロマシン感覚を思い切り楽しむ

 サウンドやソング機能、パラメータの使いやすさなどは、最新のシミュレートアプリの方が優秀だと思いますが、これはレトロマシン感覚であえて使用するのが正解です。

ReBirth for iPad
The ReBirth Museum

アプリ基本情報

ReBirth_for_iPad

ReBirth for iPad

配信元:Propellerhead Software AB

iOS価格:1,300円

  • バージョン iOS:1.3.1

  • 備考

    iPad互換iOS 3.2以降が必要

※記事内の情報はすべてレビュー時(2013年09月04日)の情報です。

コメントは受け付けていません。

PageTopへ