Addictive_Synth

【DTMアプリ】上級者向けウェーブテーブル・シンセ『Addictive Synth』

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by [2013年8月12日]

 VirSynは、これまで独創的なソフトシンセ&アプリをリリースしているドイツのメーカーです。今回紹介する『Addictive Synth』は、ウェーブテーブル合成を基本としたシンセアプリです。元祖ウェーブテーブル・シンセ『PPG Wave』と比較すると、また違ったサウンドが味わえます。

ウェーブ・セクション

 Addictive Synthの音源部は、6オシレーター仕様で2基のウェーブテーブル「Wave1&2」に基本的なシンセ波形「Impulse/Saw/Squ/Tri/Sin」を呼び出し、色々な加工機能を使って音を作ります。

フィルター

波形ハーモニクス


partial

 中央のグラフ画面では、2基のスペクトル・フィルターと2基の波形ハーモニクスを手書きでエディットすることが可能です。フィルターの画面構造は、左側が低域、中央が中域、右側が高域で、画面の上下はフィルターの開閉、カーブを描いた場合はレゾナンス効果となっており、波形画面は128個のハーモニクスをエディットして複雑な波形を作ることができます。波形ハーモニクスは2つの「partial」という項目でオクターブなどのパターンを選択でき、さらにキャラクターを作ることができます。

 このほか、オシレーターコンフィグではオシレーター数(1~6)の指定やサブオシレーター、サブハーモニック、FMといったタイプを利用できます。

コントロール・セクション

X/Yパッド

 ウェーブテーブル音源の独特な音の変化は複数のモジュレーション機能を使って音を組み立てていきます。ここでは主にカットオフ・フィルターや2基の波形のモ-フィング、ピッチ、レベル、ノイズといったパラメータを5基のLFO、4基のエンベロープ、X/Yパッドなどでコントロールできます。
 モジュレーション・ソース設定は、LFOとエンベロープ、フィルターやピッチなどのパラメータに1つずつの合計3箇所を使用でき、X/Yパッド以外にキー・コントロールやベロシティ、MIDIコントロール(1~19番)をアサインできます。

シーケンサー機能付アルペジオ

 シーケンサー内部は、32ステップタイプ(ステップ数の指定も可能)で、各ステップにはノート/オクターブ/タイ/アクセント/キーなどの設定が行なえ、作成したフレーズはアルペジオとして使用できます。アルペジオ機能は、演奏モード(up/down/excl/incl/random)とトリガータイプ(キーシンク、ホールド)、クロック(8~32分)、テンポ設定があるほか、シャッフル機能、ゲート設定もあります。「サイコロアイコン」は自動作成機能で各パラメータと全体の設定をランダムで作成してくれます。MIDIクロックにも対応しているので外部アプリとの連携も可能です。

4トラックのループレコーダー&レコーディング機能

 とても面白いのが4トラック仕様、2小節までのループ録音ができるレコーダー機能です。各トラックは、プリセット音色を切り替えて録音できるので、ちょっとしたミニマルサウンドを作ることができます。
 基本はオーディオ録音なので、アルペジオやX/Yパッド、パラメータ操作なども記録でき、オーバーダブ機能もあります。トラック機能は、ボリューム/ソロ/ミュートがあり、トラックデータのデリート、コピー&ペーストがプレイ中に行なえるので、フレーズを次々と差し替えて曲の展開を作るサウンド・オン・サウンドなどに最適です。

 上記のものとは別にあるレコーディング機能では、1~99小節までのオーディオ録音ができ、録音データはAudioPasteやSoundCloudで利用できます。

プリセット音色、ピッチベンド&モジュレーション機能付鍵盤

ファクトリープリセット

自動音色作成機能

 ファクトリープリセット音色は、複雑なモジュレーション機能を駆使した192個がありますが、ウェーブ・セクション内のサイコロアイコンで音色を自動作成することもできます。


 鍵盤はベンドやモジュレーション機能が付いたタイプで、鍵盤部分を左右にスワイプするとピッチベンド効果、上下に揺らすとモジュレーション効果を作ることができます。

高音質エフェクト

 エフェクトはステレオディレイ、コーラス/フランジャー/フェイザーを切り替えて使用するモジュレーション系エフェクト、2バンドEQ(ハイ/ロー)、リバーブを搭載しています。VirSynはこれまでにボコーダーアプリ「iVoxel」やリバーブ「AudioReverb」などをリリースしていますが、これらに搭載されている高音質エフェクトがAddictive Synthでも採用されています。

MIDI機能、AudioBus対応

 MIDI機能は、CORE MIDI、Virtual MIDI、MIDIクロック対応で内部音源はベロシティにも対応しています。このほか、Wistへの対応と、AudioBusはINPUTセクションで使用可能となっています。ちなみに内蔵シーケンサーから外部音源のコントロールはできません。

ひと通り機能を理解してから

 VirSynらしい個性的なサウンドと音の良さが素晴らしいですが、音作り面では構造がとても複雑なので、自動音色作成機能やプリセットからエディットするのが良さそうです。適当にいじると取り返しがつかない音になってしまうので、本稿などを参考に機能を理解しておきましょう。

VirSyn

アプリ基本情報

Addictive_Synth

Addictive Synth

配信元:VirSyn

iOS価格:850円

※記事内の情報はすべてレビュー時(2013年08月12日)の情報です。

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