Cubasis

【DTMアプリ】音楽制作はいよいよタブレットの時代に!本格DAW『Cubasis』

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by [2013年7月14日]

 Cubasisは、元々はドイツのSteinberg社がPC向けにリリースしているDAWソフト『Cubase』の廉価版としてリリースされていたもので、現在はこのiOS版が名前を受け継いでいます。
 最近行なわれたVer1.5へのバージョンアップでは、VA(ヴァーチャルアナログ)音源『Micrologue』や、Cubaseでおなじみのフリーズ機能の追加など、また一歩Cubaseらしいスタイルに近づいたといえそうです。

ヴァーチャルアナログ音源『Micrologue』~各シンセ・パラメータ

 今回搭載されたMicrologueは、Cubaseに搭載されていたVA音源『Retrologue』を改良した内容で、2OSC/1VCF/1VCA/1LFO/2FXといった仕様となっています。インターフェースはどことなくMinimoog風ですが、ポリフォニック(10音ボイスまで)での使用も可能です。
 オシレーター部は、搭載波形に「サイン/三角/ノコギリ/矩形波」があり、オクターブ(±12)、ファインピッチ、ボリュームなどが各オシレーターにあります。オクターブレンジは「64~2」で共有仕様になっています。別にあるホワイトノイズはボリュームのみでモジュレーションはできませんが、オシレーターに溶け込みやすいタイプです。
 フィルター&アンプ部は別画面にあり、フィルター部はローパス固定のカットオフ/レゾナンス/エンベロープ/キーフォローといった仕様です。
 フィルターの印象としては、レゾナンスは強烈な発振はしませんが、カットオフとの連携により、ローランドのSH系や、Moogのような丸みのある柔らかいフィルターサウンドを得意としており、全体でキレもあり程良い太さが特徴です。

 フィルターとアンプ・エンベロープは、スライダー仕様でとても使いやすく、フィルター&アンプのベロシティ設定では、内部鍵盤やパッドにも対応している点が良いです。


 MOD&FX部のLFO内部は、サイン波固定でカットオフ/PWM/ピッチへの加工が可能です。カットオフはMoogのようなハリのある変化で、PWMはローランドSH系のような心地良さ、ピッチはMoogのようなハードなモジュレーションといった印象です。
 となりのモジュレーション・ホイール設定では、ホイールへのビブラート設定やカットオフ設定が行なえます。
 FX部は、コーラスとディレイの2基を搭載しており直列型となっています。コーラスは自然なステレオ・コーラスから強力なモジュレーションまでが作れ、ディレイはタイム設定「1/64~1/1、各付点、3連」と幅広く、ディレイ音がとてもキレイに出力されます。フィードバックは発振ギリギリで、とても心地良いサウンドが得られます。
 全体のパラメータ値は専用画面内で確認できるのでサウンドを細かく調整できます(タップ変更も可)。

鍵盤機能~コードパッド

 鍵盤部はベロシティ対応で、フィルター&アンプ内のベロシティノブで感度設定が行なえます。オクターブ変更は鍵盤上部で指定するタイプでスライド機能はありません。コントローラー機能は、収納可能なピッチベンド、モジュレーション・ホイールとサスティーンボタンがあります。
 コードパッド機能では、鍵盤上部の10個のパッドと、パッドモードにある16個の各パッドに好きなコードを設定して演奏することでき、MIDIシーケンサーへのリアルタイム録音時にも使用できます。ちなみにパッドモードではベロシティ感度が鍵盤よりも良く設計されています。

パッドモード

鍵盤部

インストゥルメント音源トラックのフリーズ機能


 フリーズ機能は、使用しているインストゥルメント音源のトラックを一度オーディオ化して、CPU負担を軽くするCubaseに搭載されている便利なものです。
 Cubasisのフリーズ機能は、内蔵のHALion Sonicベースの音源とMicrologueで作成しているMIDIトラックに使用でき、フリーズボタンを押すことで、適用したトラックの下にオーディオトラックを作成してくれます。この際、適用されたMIDIトラックのパネル内やクリップ編集機能などはすべて使用できなくなり、再度フリーズボタンを押すと復元する仕組みとなっています。
 パソコン版ではマシンパワーがあるので、フレーズ機能を使わなくても余裕がありますが、iPadではフルトラックで1曲分というのは中々厳しいので、この機能はとても助かります。

Allen Morganによるドラムキット&MIDIパターン

 今回のバージョンアップで、海外のプロデューサー/プログラマー/リミキサー「Allen Morgan」制作による、ドラムキットとドラム用MIDIパターンが追加されています。ドラムキットは、8ビット/アンビエント/エレクトロ/ヒップポップ/ハウス/ロックなど本格的なサウンドで構成された16キットがあり、このキットと連動したMIDIパターンは絶妙なグルーヴで打ち込まれた80種類と豊富です。

Allen Morganによるキットが並ぶ

キットに連動したMIDIパターン

 ちなみにCubasisでは、データを管理しているメディア・ベイからMIDIパターンを選択するだけで、MIDIトラックに音源とフレーズが連動したMIDIデータをアサインしてくれる機能があるので、音源は後から自由に差し替えられる設計となっておりとても使いやすいです。

iPadでCubasisがサクサクと動く様子に隔世の感

 Cubasisはアプリとしては高価ですが、これまでの実績を活かした素晴らしい内容のDAWアプリで、今後の展開がとても楽しみです。筆者はCubaseをMac版が出た90年代から使用しているのですが、まさかiPadのような端末でサクサクと動かせる日がくるとは驚きですね。爆弾マークが懐かしい・・・

Cubasis

アプリ基本情報

Cubasis

Cubasis

配信元:Steinberg Media Technologies GmbH

iOS価格:4,300円

  • バージョン iOS:1.5

  • 備考

    条件:iPad互換iOS 5.1以降が必要

※記事内の情報はすべてレビュー時(2013年07月14日)の情報です。

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