Thor

【DTMアプリ】多彩なオシレーターによる音作りが楽しいポリフォニックシンセ『Thor』

  • このエントリーをはてなブックマークに追加

by [2013年7月06日]

 Thor(トール)は、元々はパソコン用DAWソフト『Reason』に搭載されているシンセ音源モジュールです。今回iPad用として単体でのリリースとなりましたが、パソコン版同等の機能を持っており、iTunes経由で音色データのやり取りも可能となっています。

幅広い音作りが可能な6種類のオシレーター

 Thorは、3オシレーターで、6種類(Analog/FM/Wavetable/Phase Modulation/Multi Oscillator/Noise)の異なった方式をMIXして使えるハイブリッド仕様となっています。
 「Analog」は、波形に「ノコギリ/矩形/三角/サイン」の4種類とパルスワイズを装備しています。
 「FM」は、キャリアとモジュレーション設定、オクターブ/チューンなどで音作りを行なうシンプルな構成ですが、FMエレピから金属的なベルサウンドなども作れます。
 「Wavetable」は、PPG Waveなどでお馴染みのWavetable方式で、約30種類の内蔵波形(Analog/Harmonics/PPG波形など)を搭載し、エディット機能には波形ポイント設定のPOSITIONや、ポイント移動時のX-FADE機能があります。POSITIONをLFOでコントロールするとWavetableらしい独特なサウンドになります。
 「Phase Mod」は、波形の位相変化で音色を作るフェイズ・モジュレーション方式で、FMとアナログをMIXしたような一風変わったデジタルサウンドが作れます。
 「Multi Osc」は、マルチオシレーター方式という聞き慣れないものですが、8種類のデチューンモードを使って、分厚いトランスリード系サウンドや不思議なコードサウンドを作れるユニークな機能です。
 「Noise」は、単なるノイズオシレーターではなく、ホワイトノイズとは別に4種類のモジュレーションを使って、特殊なノイズサウンドを作ることができます。ノイズだけでこれだけのバリエーションが作れることに驚きます。
 この他、各オシレーターのAM変調/シンクモジュレーション機能は、オシレーター画面横に配置されているのでとても使いやすいです。

4種類のフィルター/LFO/エンベロープ/エフェクター

 オシレーター用フィルターは2基あり、フィルター1には9種類のシェーパーエフェクトが使用可能です。
 フィルタータイプは、LowPass/StateVariable/Comb/Formantの4種類があり、StateVariableは、ローパス/バンドパス/ハイパス/ノッチ/ピークの切り替え可能なマルチタイプで、FormantはX/Yパッドで母音をコントロールできます。このフィルターセクションにはルーティング機能があり、使用するオシレーターを選択できたり、フィルター1から2の直列/並列接続の設定も行なえます。

  LFOは2基あり16種類の波形、キーシンク&フォロー、テンポシンクのオン/オフ、ディレイ設定といった仕様です。エンベロープは、フィルター/モジュレーション/アンプ用の3基があり、モジュレーション用ではエンベロープをLFO波形として使えるLOOP機能もあります。
エフェクトは、ディレイ/コーラスとありオシレーター用フィルターと同じ4種フィルターとLOOP機能付きの専用エンベロープといった内容です。

16ステップシーケンサー&ルーティング機能


 16ステップシーケンサーは、2段仕様のアナログシーケンサータイプで上段がノート専用、下段がベロシティ/ゲート/デュレーション/カーブ1&2を切り替えて設定できます。再生モードは、ループモードと16ステップの最後まで再生して終わるワンショットがあり5種類の再生方向が設定できます。この他、ステップ設定(1~16)や鍵盤演奏でキー変更が行なえるアルペジエーターのような使い方も可能となっています。


 ルーティング機能は、ほとんどの内部パラメータを使用したモジュレーション設定が行なえます。通常は各ソースに1つのパラメータ設定となりますが、ここでは複数のパラメータを同時にコントロールすることも可能なのでかなり複雑な事ができます。

キーボードセクション

 キーボード画面の上部には、ポリフォニック設定(32ポリ)やポルタメント、トリガー設定などがあり、2つのノブとボタンはルーティング画面から内部パラメータを自由にアサインしてコントロールできます。

 キーボードの演奏モードには、スケール機能やストラム機能などがあります。ストラム機能は鍵盤でコードを押さえながら右のストラム専用パッドを上下に演奏したり、コードをワンショットすることでギター奏法ができるユニーク機能となっています。

スケール機能

ストラム機能

MIDI機能、Audiobus

 MIDI機能は、Virtual MIDI&MIDIクロックにも対応しています。MIDIアウト機能では、外部音源/アプリを内部キーボードで演奏することは可能ですが、シーケンサーは対応していません。また、Audiobusはインプットのみで使用できます。

シーケンサーが強力! シンセはさすがのクオリティ

 タイプの違う6種類のオシレーターやルーティング機能と併用して使えるシーケンサーが強力です。シンセサイズセクションのエディット時は、各機能画面をスワイプ操作で切り替えることなく、重要な機能のみを簡易表示できる点がとても使いやすいです。
 なお、デベロッパーのPropellerheadは、DTM界ではおなじみですが、これまでにもiOS向けにお手軽ループシーケンサー『Figure』などをリリースしています。
Thor

アプリ基本情報

Thor

Thor Polysonic Synthesizer

配信元:Propellerhead Software AB

iOS価格:1,300円

  • バージョン iOS:1.0

  • 備考

    条件:iPad互換iOS 5.1以降が必要

※記事内の情報はすべてレビュー時(2013年07月06日)の情報です。

コメントは受け付けていません。

PageTopへ