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これであなたも4人目のYMO!?パッチングでモジュラーシンセの基本が学べる『TANSU Synth』

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by [2013年5月29日]

 TANSU Synth(タンスシンセ)は、YMOやLOGIC SYSTEMでお馴染みのシンセサイザープログラマーにして、現在は日本シンセサイザープログラマー協会会長も務める松武秀樹氏が所有する巨大なMOOGモジュラーシステム(通称“タンス”)をコンパクトにしたシンセアプリです。音作りでは仮想のパッチコードを使用して各モジュールを配線しながら、シンセの仕組みを学べる内容となっています。
 下記の公式動画は、なんと松武秀樹氏が直々にデモを行なっています。必見!

リズムボックス&サンプリング機能


 TANSU Synthは4つのモジュラーで構成されていて、各モジュール内の「IN」「OUT」「CONT」をタップ操作でパッチング(接続)していきます。
 一番上のモジュールはLOGIC BOXというリズムボックスで、RHYTHMには実際にLOGIC SYSTEMの楽曲で使用したドラムループ素材が4つと、SEにはYMO作品で有名な“無限音階”の他、3つの効果音が入っています。
 MICは、内蔵マイクからサンプリングしたものを音源として使える機能で、録音後は数秒間のループ素材として扱えます。MUSICは、Musicライブラリを音源として使える機能です。
 MIXは3チャンネル仕様のミキサーで、各音源の出力をここにパッチングすると音が鳴ります。LOGIC BOXやMIC、Musicをミキサーにパッチングして3段目「SEQ」のSTARTボタンを押すと音が聴けます。

アナログシンセ部

 2段目のアナログシンセ部は、LFO/VCO/VCF/VCA/EGが1基ずつという、シンセの基本的な構造となっています。
 LFOには、5つの波形(サイン波/三角波/ノコギリ波1&2/矩形波)とFREQ(フリケンシー)があり、VCOは5つの波形音源(三角波/ノコギリ波/矩形波/ホワイトノイズ/ピンクノイズ)と音程を決めるFREQ(フリケンシー)、コントロール用のDEPTHがあります。VCFはFREQ(フリケンシー)、RES(レゾナンス)、コントロール用のDEPTHがあり、VCAは音量を制御するコントロール用のDEPTH、EG(エンベロープ・ジェネレーター)はATTACK(アタック)とDECAY(ディケイ)の2種類となっています。
 モジュラー音源では、各セクションにあるコントロールの入出力「CONT IN/OUT」や音声入出力「IN/OUT」を自由にパッチングして、色々な効果を作り上げる仕組みとなっています。

アナログシーケンサー&マニュアルコントロール

 3段目のアナログシーケンサーは8ステップが2基(A/B)あり、連結して16ステップ1基として使用することもできます。上のEGはシンセ部のエンベローブ「EG」を8ステップのオン/オフ信号でコントロールする機能です。
 各シーケンサーの使い分けは、A/Bの各コントロールアウト「CONT OUT」と16ステップとして使用する際の「A&B OUT」で行ないます。
 4段目のMANUAL CONTROLは、A/Bの各シーケンサーのステップと連動したコントロール用ノブでパフォーマンスプレイなどに使用します。
 スイング機能やテンポなどはここで設定します。

実践編~基本&応用パッチングを試してみよう

 ここでは基本&応用パッチングをいくつか紹介してみます。
 図はリズムボックスも使え、通常の音加工と16ステップのアナログシーケンサーで音程が作れる基本的なパッチング例です。
 基本となる音程はVCOのFREQで設定し、シーケンサーの各ステップで1音ずつ音程を設定します。フィルターをLFOで変化させたい場合はVCFのDEPTHを一番右に回すと、LFO内のパラメータでコントロールできます。この他、EGのDECAYを回して音の長さを変えたり、シーケンサーのEGと書かれた8つのステップをオン/オフするとフレーズに休符を入れることができます。

 応用例としては、シーケンサーAで音程をコントロールし、シ-ケンサーBでVCFやLFO、VCA(ベロシティ)を変化させるといった、MIDIの打ち込みではお馴染みの効果が作れます。ちなみにこのパッチング例は、シーケンサーBのCONT OUTをVCAのCONT INへ接続してベロシティをコントロール、EGのCONT OUTはVCFのCONT INに接続しているのでEGをフィルターエンベロープとして使用できます。

 LFOのOUTからは出力があるので、LFOとVCOを各A/Bのシーケンサーで音程を制御して、リズムボックス+2パートシーケンスといった構成も作れます。ここではリズムボックスはフィルターで加工してあり、EGのDECAYとSEQのEGステップを調節するとドラムパターンが変更できるテクノなセッティングとなっています。

 公式サイトの動画にあるようにリズムボックスやMusicライブラリのアウトをVCFのインに入れ、LFOやシーケンサー、MANUAL CONTROLのノブでフィルターエフェクト効果を作ることも可能です。

総評

 このシムテムの醍醐味ともいえますが、アナログシーケンサーを使って各パラメータを変化させることで基本が分かると、パズル感覚で音を作れるので本当に楽しいです。あえてキーボードを搭載しなかったことが正解と感じるアプリに仕上がっています。

TANSU Synth

アプリ基本情報

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TANSU Synth

配信元:MUSIC AIRPORT.INC

iOS価格:500円

  • バージョン iOS:1.1.0

  • 備考

    条件:iPhone 3GS、iPhone 4、iPhone 4S、iPhone 5、iPod touch(第3世代)、iPod touch (第4世代)、iPod touch (第5世代)、およびiPadに対応。 iOS 5.0以降が必要 iPhone 5用に最適化済み

※記事内の情報はすべてレビュー時(2013年05月29日)の情報です。

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