アイキャッチ画像

【iOS Muzik!】Audiobusで曲作り~Virtual MIDI&Garageband実践編

  • このエントリーをはてなブックマークに追加

by [2013年5月04日]

 本連載では、数多くの音楽アプリを使った楽曲制作や、音楽アプリを組み合わせた制作システムなど、モバイル版DTMとも言うべき内容を紹介していきます。

iOS Muzik!

  1. 第1~2回 Virtual MIDIを活かしたシステム作り
  2. 第3回 Audiobusを活かしたシステム作り~入門編
  3. 第4回 Audiobusで曲作り~Virtual MIDI&Garageband 実践編
  4. 第5~8回 FL Studio Mobile HDで楽曲制作
  5. 第9回~ BeatMaker 2で楽曲制作

 前回はAudiobusの基本的な仕組みを紹介しましたが、今回は、Audiobus内のVirtual MIDI&MIDIクロック対応アプリをシーケンサーで動かし、Garagebandで録音して最終的にオーディオに書き出すといったシステム&制作例を紹介します。連動して簡単なデモ曲も制作しましたのでぜひお聞きください。

Audiobus内のアプリをバックグラウンドのシーケンサーで動かす

 AudiobusとVirtual MIDI、MIDIクロックに対応したアプリは持っているんだけど、シーケンサーがAudiobusに対応していない!という場合があると思います。
 例えば、第2回で紹介した『Little MIDI Machine』『Synth Arp & Drum Pad』等は、Virtual MIDI&MIDIクロックに対応していますが、Audiobusには対応していません。
 しかし、Audiobusで使用しているVirtual MIDI対応アプリは、バックグラウンドのシーケンサーからでもMIDIコントロールができるので、この機能を活かしてAudiobus内のオーディオ編集可能なアプリに録音/編集をしていくことが可能です。

セッティング例~Garagebandで録音/編集

 バックグラウンド用のマスターには無料シーケンスアプリ『Little MIDI Machine』、AudiobusのINPUTには2パート音源を扱えるシンセアプリ『Magellan』と、MIDIクロックに対応した『iELECTRIBE』、OUTPUTには録音/編集/レンダリング可能な『Garageband』というシステムを紹介します。

Little MIDI Machineは、16ステップシーケンサーに2パート+MIDIクロックの合計3パート(4パターンまで)が扱える仕様でミニマルなトラックを作るには最適なアプリ。

Garagebandは、前回のバージョンUPでVirtual MIDIに対応したのですが、鍵盤モードでの演奏のみの対応なので、MIDIトラックからのコントロールや同期はできない。

ルーティング&MIDI設定


 事前に各アプリの「バックグラウンド機能」を全てONにしておきましょう。

 各設定は、まずバックグラウンドで立ち上げている『Little MIDI Machine』のROUTING(MIDIルーティング)を開き、COREMIDIOUTPUTS内のMagellanの“SEQ A OUT”“SEQB OUT”をONにして、iELECTRIBEのCLOCK OUTをONにします。


 MIDIチャンネル設定は、CHAN/BASEを開き、1トラックは1ch、2トラックは2chに設定します。同時にLittle MIDI Machineの内蔵音源はSOUND OFFにしておくと良いでしょう。これに合わせてAudiobusのINPUTにしたMagellanのポート&MIDI設定も行ないます。

 iELECTRIBEは特に設定はいりません。

 ちなみにLittle MIDI MachineのFAST SWITCHは、アプリへのリンク切り替えが行なえる機能なので、ここではAudiobusや使用しているアプリを選択しておくと作業が楽になります。

曲の制作手順

 各セッティングが完了したらいよいよ楽曲制作です。制作手順としては、Magellan内の2パート音源をLittle MIDI Machine内の2トラックシーケンサーでベース、シーケンスパートといった感じで打ち込み、iELECTRIBEは“CLOCK OUT”で同期させてドラムパートを担当、Audiobus内のGaragebandで録音/編集をするという流れです。
 
Audiobusを使ったデモ
下記の構成でデモ曲を制作しました。打ち込みや録音/編集などの手順、ポイントなどを解説します。 

【マスターシーケンサー】

  1. Little MIDI Machine

【スレーブ/Audiobus内アプリ】

  1. MIDIch1=Magellan/SYN1/シーケンス
  2. MIDIch2=Magellan/SYN2/ベース

【MIDIクロック】

  1. KORG「iELECTRIBE」/ドラム

【AUDIOBUS】

  1. Garageband/録音&編集&パート

デモ解説&制作ポイント

 全体のトラック構成は、Garageband内に5トラックのオーディオトラックとGarageband内蔵音源を使った2トラックのMIDIパート計7トラックを使用しています。

 制作の手順は、曲のイントロから流れるトラック2のシンセパートと、トラック3の29小節目から入るシーケンスパートをLittle MIDI MachineとMagellanで作り、ドラムはiELECTRIBE内のプリセットパターン「Minimal1」を使用して、各パートは個別のオーディオトラックに録音していきました。 
 録音作業のポイントとしては、今回のシステムでは、AudiobusとGarageband共にMIDIクロックに対応していないため、録音時にGaragebandとLittle MIDI Machineのテンポを合わせることが必要です。
 オーディオトラックへの録音は、Garagebandに録音用トラックを作り、音源メニューからAudio Recorderを選択、録音ボタンを押してから、すぐにバックグラウンドのLittle MIDI Machineを再生し、録音が終わったらGaragebandに戻って停止ボタンを押すという流れで行ないます。
 ちなみにGaragebandのトラックはサイズ指定が可能なので、最初に作りたい小節サイズに指定しておきましょう。


 各パートは途中から録音したので、クリップ編集でスタート位置を合わせていきます。テンポは合っているので、波形の頭が小節の頭にくるように編集して、サイズは4小節といった感じで固定してきます。

 次に、別のパートを録音するために、録音した3パートをコピー&ペースト編集で、ある程度大まかに構成を作っておきます。


 追加パートには、Garageband内のSmartBassとSmart Keyboardを使ってベース、エレピパートを4、5トラックに作成していきました。この音源では、タブレット画面を直接演奏しながらリアルタイム録音した後にピアノロールメニューで細かく編集すること可能です。 

 この後の6、7トラックの効果音やシンセフレーズは、Magellanを直接演奏してリアルタイムで録音しています。両トラックには合計で5パート程度録音したのですが、Garagebandではトラック間のクリップ移動が可能なので、最終的に2トラックにまとめています。この他、細かく編集したクリップは、1つのクリップにまとめる機能もあるので便利です。

 最終調整として、各トラックにはリバーブとディレイが使用できるので、これらのエフェクトでサウンドを整えていきます。 

 曲が完成したらMy Songsをタップして保存し、そのまま編集メニューでiCloudに曲をアップロードすれば書き出しが行なえます。

あとがき

 このシステムでは、Little MIDI Machineがモノフォニックの簡易シーケンサーですが、Audiobusに対応していないポリフォニック・シーケンサーを使用する場合はもっとフレーズを作り込む事が可能なので、さらに便利になりそうです。
 なお、アプリ内のルーティングやMIDIチャンネル設定は、基本は同じなので、今回の内容をぜひ参考にしてください。
 novationの無料シンセアプリ『LaunchKey』の最新版はVirtual MIDIに完全対応(ポート設定機能あり)しており、こういったアプリを活用するのもアリです。

次回予告
 いよいよFL Studio Mobileをメインに、AudiobusとVirtual MIDIを使って外部アプリをコントロールする制作方法を紹介します。これまでのスタイルと違い、よりDTM環境に近いものとなっています。お楽しみに!

アプリ基本情報

アイキャッチ画像

Audiobus

配信元:A Tasty Pixel

iOS価格:500円

  • バージョン iOS:1.0.2.1

  • 備考

    条件: iPhone 3GS、iPhone 4、iPhone 4S、iPhone 5、iPod touch(第3世代)、iPod touch (第4世代)、iPod touch (第5世代)、およびiPad に対応。 iOS 5.0 以降が必要 iPhone 5 用に最適化済み

※記事内の情報はすべてレビュー時(2013年05月04日)の情報です。

コメントは受け付けていません。

タグ:
PageTopへ