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【iOS Muzik!】Virtual MIDIを活かしたシステム作り~入門編

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by [2013年4月13日]

 本連載では、数多くの音楽アプリを使った楽曲制作や、音楽アプリを組み合わせた制作システムなど、モバイル版DTMとも言うべき内容を紹介していきます。

iOS Muzik!

  1. 第1回 Virtual MIDIを活かしたシステム作り~入門編
  2. 第2回 Virtual MIDIを活かしたシステム作り~シーケンサーアプリでコントロール
  3. 第3~4回 Audiobusを活かしたシステム作り
  4. 第5~8回 FL Studio Mobile HDで楽曲制作
  5. 第9回~ BeatMaker 2で楽曲制作

 現在のiOS音楽アプリには、“CoreMIDI”というMIDI規格があり、iPadやiPhoneにUSBキットまたは、対応したMIDIインターフェイスやUSBキーボードを接続することで、外部機器との連携が可能となっています。


 このCoreMIDIには、さらに“Virtual MIDI”という、アプリ同士を同期させる仮想MIDIの規格があります。これに対応したアプリを複数起動させることで仮想的にバックグラウンド上で自動接続する仕組みを実現することができます。この機能では、起動しているアプリ全体を管理するホスト機能が無いので、色々な制限事項や設定条件を押さえておかなければなりません。

Virtual MIDIを使用する時の最低条件

 まず、重要な機能に“バックグラウンド再生”があります。


 この機能は、1つのアプリを立ち上げ、もう1つのアプリへの切り替え時にバックグラウンドで動いてくれる機能で、これを“有効”にしないとアプリ間の接続が行なえません。

 ちなみに、アプリ内メニューにVirtual MIDI設定が無い場合でも、端末の設定メニューにある場合があるので確認してみましょう。


 次に、MIDI機能に関してですが、通常のMIDI規格と同じくIN/OUTのチャンネル設定の他、シーケンサーやアルペジエーターを搭載したものでは、MIDI同期が行なえる“MIDIクロック”を装備したものや、内部パラメータを外部からコントロールする“MIDI LEARN”機能を装備したものがあります。
 Virtual MIDI対応と言っても、MIDI機能にバラつきがあるので、ユーザー側で工夫が必要となってきます。

実践~キーボードアプリで他のアプリを演奏する

 ここではVirtual MIDI対応のキーボードアプリから、別の対応アプリを演奏するといった初歩的な接続例を紹介してみます。
 今回は全てVirtual MIDI対応のフリーアプリを使ってみます。

【1】マスター側キーボードアプリを用意する
★Waldorf『Rocket Control』
 このアプリは元々Waldorfのハードウェア・シンセ音源「Rocket」用のコントローラーアプリですが、Virtual MIDI機能を搭載したマスターキーボードアプリとしても使用できます。

Rocket Control

【2】スレーブ側アプリを用意する
★Novation『Launchkey』
 Novationがリリースした、フリーのアナログモデリングシンセアプリです。パッド内の回転するパラメータを操作することで音色が作れるユニークな仕組みを持っています。アルペジエーター機能もあります。

Novation Launchkey

【3】アプリ同士の接続方法

手順1 Rocket ControlとLaunchkeyを起動させる。
手順2 コントロールする側のLaunchkeyのバックグラウンド設定とMIDI設定をする。


 LaunchkeyはMIDI設定項目がiPadの本体設定内にあります。MIDI項目内の「Input Channel」は“1ch”に設定し、その下のAudio項目「Run In Background」を“オン”にすると、バックグラウンド機能が有効になります。

手順3 Rocket Controlを起動してMIDI設定をする

 マスター側のRocket Controlを起動して、「Settings」内の「MIDIOUT」を選択し、メニュー内の“Launchkey”を選択します。次にそのまま「MIDI Channel」を選択し「1ch」と設定してメニューを閉じます。

【4】演奏&音源の追加
 Rocket Controlの鍵盤を演奏して、Launchkeyの音が鳴れば接続は成功です。
 Rocket Control内のベンド&モジュレーション・ホイールも対応しているので、操作してみましょう。音色を変更したい場合は再度Launchkeyに戻って変更します。

 さらに、Virtual MIDI対応に対応したフリーアプリ『PPG FREE』を追加してみます。

PPG FREE

 ちなみにPPG FREEは、フリーアプリということでMIDI設定はできませんが、バックグラウンド機能はデフォルトで有効になっているので、Rocket Controlからのコントロールが可能です。

 PPG FREEをコントロールする場合も、先程の手順と同じく、Rocket Controlの「Settings」内の「MIDIOUT」を選択し、“PPG WG MIDI In”を選択します。MIDIチャンネル設定はデフォルトでオムニ(どのチャンネルの信号でも音が出る)になっているので不要です。

 Rocket Controlのメイン画面に戻り、PPG FREEの音を鳴らしてみましょう。

アプリの機能を活かした演奏方法

 このように、Virtual MIDIに対応したアプリをバックグラウンドで起動させておくことで、マスターアプリから複数のアプリをコントロールできるのがこのシステムの基本です。


 ここではマスターキーボードに音源を搭載していない『Rocket Control』を使用していますが、同じようなMIDI機能を持った音源付きアプリで、同時に音を鳴らすデュアル演奏やアルペジオ機能を搭載したものであれば、別のアプリをアルペジオさせることができます。上記画像は、バーチャル・アナログシンセ『Magellan』と、Launchkeyやサンプラー・キーボード『sir Sampleton』を演奏するイメージ。

 ちなみに、手持ちのアプリがVirtual MIDIに対応してるかを知りたい場合は、Rocket Controlを起動して、「Settings」内の「MIDIOUT」のメニューに表示されていれば対応していることになります。

次回予告
 さらに応用して、Virtual MIDI対応のシーケンサーアプリをメインに、他のアプリをコントロールしたトラック制作方法を紹介してみます。お楽しみに!

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