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次回が楽しみな良作アプリ。憂鬱な人にオススメする雰囲気ゲー『ひとほろぼし』

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by [2016年2月29日]

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『ひとほろぼし』というアプリがリリースされました。実はこのゲーム、ご紹介するかどうか随分と迷いました。というのも、件数自体は少ないのですが、Google Playでの評価が(2016年2月29日14時現在)2.9と低く、最も評価されている音楽も「魔王魂」のフリー素材を使用しているからです(そのことでよりアプリ自体の評価が下がってしまっています)。ですが、私は『ひとほろぼし』のことを気に入りましたし、フリー素材をうまく活用できる才能もゲーム作りには大切ですので、その辺りも含めてご紹介していきたいと思います。

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へんなえきたいでひとをほろぼす「だけ」だが……

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プレイヤーは画面左側にいるなんだかよくわからない存在です。黒いハウルの動く城といいますか、(まどマギの)イヌカレー的魔女といいますか……プレイヤーによって受ける印象は大きく違うと思います。公式設定は今のところないようです。こういう説明しがたい異形のモノ、絵本に出てくる魔物のような存在は大好きです。見てるだけで心が沈み、沈む自分の心に対してゾクゾクとした興奮を覚えます。

音楽も素晴らしい。たしかにフリー素材かもしれませんが、膨大な量の「自由に使っていい」素材の中から、最適なものを選び取るのも才能だと思います。なぜなら最適なものを選ぶ力があるということは、自分の作っているものを理解しているということであり、今後フリー素材ではなく発注する場合、的確な指示書が作れるのではないかと推測できるからです。

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異形のモノはゆっくり画面右手に向かって進んでいきます。といっても背景がスクロールするだけなので、異形のモノは動きません。荒野のような場所からだんだん町中へ進んでいくと、人間から攻撃を受けるようになります。仕方がないですね、この異形、ただ踏みつぶすだけでひとをほろぼしていきますから。画面下部にほろぼしたひとの数がカウントされていきます。

圧倒的な武力ってちょっと憧れますね……。現実ではほしくないし、リアルなFPSでヒャッハーしたいわけでもないんですけど。もし自分に世界を絶望させるような力があったなら、みたいな妄想の話です。こういう抽象的な世界観での破壊活動は、ささくれた心を優しく慰撫してくれます。雰囲気アプリって素晴らしい。二次元で傷ついた心は、二次元で癒そう。

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徹底抗戦にうつるひとびとをほろぼすために「へんなえきたい」をまき散らしましょう。画面の任意の場所を長押しするとマーカーが出現します。指をはなすとマーカーに向かって「へんなえきたい」が射出されます。「へんなえきたい」の散布量は長押しする時間によって変わりますし、散布状況は重力に影響されます。まっすぐ飛ばず、ちょっと放物線を描きます(垂れます?)。「へんなえきたい」のもつ「ほろぼす力」は圧倒的です。美しい音楽と奇妙な印象を与えるイラスト、戦闘機や戦車に攻撃されている(そもそもひとをほろぼしにかかっている)のにどこか牧歌的な空気……いいですね。いい感じにSAN値※が下がっていくのを感じます。※正気度のこと

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『ひとほろぼし』の評価が低い理由は、このアプリの世界観を構築する上で最も重要であろう音楽がフリー素材であること、そしてゲーム性が低いことにおおむね集約されると思います。特にゲーム性が低いことは、ゲームアプリにとって致命的といえます。わりと序盤から戦闘機が登場するため、事実上「へんなえきたい」を撃つべき場所が画面右上に限定されてしまうのです。もちろんスコア(ほろぼしたかず)を伸ばすためにはアチコチにへんなえきたいをまくべきなのですが、右上の戦闘機にマーカーを合わせておけば勝手に自動的に地上の戦車や新たに登場する戦闘機を巻き込めてしまうんですよね……。さらにマーカーの出現が微妙に遅いので、爽快感はありません(つけたすと、このようにプレイヤーにストレスを与える状態にありながら、コンティニューに動画広告視聴が必要なことも残念です)。

欠点ばかりあげましたが、逆にいうと操作性を向上させ、ゲーム性(ゲームバランスを含めて)を改善すると、あっという間に素敵な放置系アプリに化けると思います。少なくともプレイヤーキャラである異形の造形は悪くないと思うので、なんらかの達成感、もしくはずっと眺めていたくなる要素が必要です。例えばPUMOの『みどりのほし』は、ゲーム性が高いかというと決してそんなことはありませんが、いつまでも眺めていたくなる設計で評価されましたよね。「雰囲気」や「空気感」を遊ぶゲームでプレイヤーにストレスを与えないこと。これは案外難しいのかもしれません。

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案外ひとはしぶといようです。異形の力も尽きてしまいました。動画広告を見るとそのままコンティニュー、見ない場合は最初からプレイできます。アプリのホーム画面に戻ると、全世界で何人ほろぼしたか、合計が表示されます。私以外にも『ひとほろぼし』で遊んでいる人がいるんだなぁ、つながっているなぁと感じました。

Google Playのプレイヤーレビューにある通り、改善点の多いアプリです。でも、だからこそ、次回作に期待したいです。本当に面白くないものは、レビューすらされませんから。いろんな人の心に引っかかったことは紛れも無い事実です。

▼関連リンク
くじらは大きい
魔王魂

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ひとほろぼし

配信元:ところにょり

  • バージョン Android:1.1 / iOS:1.0

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